「呵責」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「呵責」の意味や類語を紹介します。
さらに「呵責」の使い方や、「呵責」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「呵責」の意味とは?
- 「呵責」の類語や言い換え・似た言葉
- 「呵責」の言葉の使い方
- 「呵責」を使った例文
- 「良心の呵責」
「呵責」の意味とは?
「呵責」という言葉を耳にした事があるでしょうか。
難しい言葉ではありますが、一般的に知られている言葉ですので、何度か耳にした事があると言う人の方が多数派かもしれません。
一方で、若い人の中には「呵責」の読み方が分からないという人もいるでしょう。
そこで社会に出る前にぜひ知っておきたい言葉、「呵責」の読み方と意味を紹介します。
- 「呵責」の読み方
- 「呵責」の意味
- 心の中の何人かの自分
「呵責」の読み方
「呵責」は「かしゃく」と読みます。
「呵責」「呵」は「か」と読みますが、ほとんど見かける事がない漢字ですので、読み方が分からない人も多いと思います。
良く見ると、口へんに「可能」の「可(か)」という漢字が入っていますので、「呵責」の「呵」を「か」と読む事ができると思います。
「呵責」の「責」は「せき」ではなく、「しゃく」と読みますので、読み間違えないようにしたいところです。
このように「呵責」は「かしゃく」と読む事を覚えておきましょう。
「呵責」の意味
「呵責」は「責め苦しむ事」、「叱り責める事」という意味があります。
「呵責」「責」は「責める」という意味があるからです。
ただし誰かが誰かを責めるのではなく、「心の中で」という前提があります。
「呵責」には責め苦しむ、叱り責めるという意味があるのですが、それは基本的に心の中で行われる行為です。
心の中の何人かの自分
自分は完璧に統一された人格を持っているという人は少ないのではないでしょうか。
そしてほとんどの人が、自分の中に「何人かの自分」が住んでいるような感覚があるのではないでしょうか。
良い自分、悪い自分、怠け者の自分、しっかりしたところのある自分などです。
これらの様々な自分が頭の中で責め合います。
良い自分が悪い自分を強く責めたり、しっかりした自分が怠け者の自分を叱り責めたりするような状況です。
「呵責」という言葉には、心の中で、自分の中に住んでいる様々な人格が責め合う様子を言葉にしたものです。
「呵責」の類語や言い換え・似た言葉
次に「呵責」の類語や言い換えられる言葉を見て行きましょう。
どのような言葉と「呵責」は言い換えができるような、似た言葉と言えるのでしょうか。
- 「とがめる」【とがめる】
- 「苛む」【さいなむ】
- 「吊し上げる」【つるしあげる】
- 「叱咤」【しった】
「とがめる」【とがめる】
「とがめる」は「取り立てて責める」という意味がる言葉です。
例えば「人の怠慢をとがめる」という使い方をします。
「呵責」に良く似た意味の言葉で、言い換えができる言葉です。
「呵責」には「良心の呵責」という言葉がありますが、「とがめる」も「良心がとがめる」という使い方をする事があります。
「苛む」【さいなむ】
「苛む」という言葉も、「呵責」とよく似た意味を持つ言葉です。
「苛む」は「さいなむ」と読み、「責めて叱る」という意味があります。
「苛む」も「良心が苛む」という言葉で使う事があります。
「吊し上げる」【つるしあげる】
「吊し上げる」はとても迫力がある言葉です。
大勢の人が一人の人を取り囲んで、ひもで縛って天井に「吊し上げる」ような光景をイメージしてもらうと、「吊し上げる」の意味が掴みやすいと思います。
「吊し上げる」には、「大勢で厳しく責める」という意味があります。
学校のホームルームで、女子をいじめた男子が、クラス全体から責めれられて、結局男子が泣いてしまうという光景は、誰でも見たことがあるシーンだと思いますが、「吊し上げる」はどのような少し怖い言葉です。
「叱咤」【しった】
「叱咤」には、「大声を上げて叱る事」という意味があります。
ちなみに「叱る」には「目下の人を、強い言葉で責めとがめる」という意味があります。
このように「叱咤」には「目下の人を、大きな声で責めとがめる」という意味があります。
「激励」をつけて「叱咤激励」という四文字熟語にすると、責めた後、強く励まそうとする「飴とムチ」のような意味の言葉になります。
「叱咤」は感情的になって怒るというよりも、強く責める事で相手に良くなって欲しいという願いが込められていると考えられます。
「呵責」の言葉の使い方
「呵責」はどのような場面で使うべきでしょうか。
「呵責」には「責め苦しむ」「叱り責める」という意味があります。
さらに「心の中で」という前提がありますので、この両者が両立する場面で使うようにしましょう。
多くの場合は「良心の呵責」という定型句で使われますので、この言葉に当てはまる時に使うようにしましょう。
また何かひどい事をしてしまって、自分を責める気持ちになった時に、「呵責」という言葉を使ってみましょう。
「呵責」を使った例文
続いて「呵責」を使った例文を紹介します。
「呵責」を使った文章をいくつか見る事で、「呵責」の使い方がより理解できるようになるかもしれません。
- 「呵責」の例文1
- 「呵責」の例文2
- 「呵責」の 例文3
「呵責」の例文1
ビジネスシーンでの「呵責」を使った例文を紹介します。
仕事をしていると、「呵責」を使うような出来事に遭遇するかもしれません。
「生意気な女子社員に強く注意したら、泣き出してしまった。翌日から会社に来なくなり、私は自分自身を『呵責』している」、「先輩から頼まれた仕事をせずに、デートに行ってしまった。デートの途中で、『呵責』に耐えられなくなり、彼女に謝って職場に戻った」などです。
職場の人間関係でミスをすると「呵責」に耐えられなくなりそうです。
「呵責」の例文2
続いて恋愛の場面での「呵責」を使った例文を紹介します。
「彼女がいながら、他の女性とテーマパークに遊びに来てしまった。最初は楽しかったけれど、徐々に『良心の呵責』に耐えられなくなってきた」、「彼がだらしない性格なので、強く責めた。しかし責めた後で、自分は彼を責められほど立派な人間ではないと思い、自分を『呵責』した」などです。
特に浮気をしてしまうと、「良心の呵責」に耐えられなくなりそうです。
「呵責」の 例文3
日常生活における「呵責」を使った例文を紹介します。
「電車で座っていると、目の前に高齢の女性が立っていた。『良心の呵責』に耐えられず、席を譲った。女性は「ありがとう」と言ってくれて、うれしくなった」、「ラーメン屋の行列に横入りしてしまった。『呵責』の念が強くなり、ラーメンの味が分からなかった」などです。
ズルをしてしまうと、「呵責」により、楽しいイベントが台無しになってしまいそうです。
「良心の呵責」
「呵責」といえば「良心の呵責」というくらい、定型句として使われる言葉です。
「良心の呵責」の「良心」とはどのような意味があるのでしょうか。
「良心」は「良い心」という意味ですが、実はもう少し深い意味があります。
「良心」には、「良し悪しを判断する本能的な意識」という意味があるからです。
そもそも良い行動をするとはどういう事か、分からなければいけません。
本来なら本能的に持っていると思われる「良心」ですが、実はそのような意識すらない人もいます。
「良心のかけらもない」とはこのような人の事を指します。
まず良し悪しを判断する本能的な意識を持っている事、その事により、悪い行動をした時に、自分を責める事ができる能力がある人が、「良心の呵責」ができる人です。
「呵責」の意味や使い方を見てきました。
「呵責」は「心の中で、強く責める」そのような意味があります。
自分の中の悪い部分を良い部分が強く責めるような事がある時は、「呵責」という現象が心の中で起こっていると感じてみましょう。