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「趣向を凝らす」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

「趣向を凝らす」という言葉は、聞きなれないほどではないが、あまり使わないという人が多いのではないでしょうか。

漢字も少し難しいので、読み書きに戸惑う人もいるかもしれません。

ここでは「趣向を凝らす」の読みや意味、例文などを見ていきましょう。

趣向を凝らす

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「趣向を凝らす」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「趣向を凝らす」の意味とは?
  • 「趣向を凝らす」の類語や言い換え
  • 「趣向を凝らす」の使い方
  • 「趣向を凝らす」を使った例文と解釈
  • 「趣向」を使った言葉と解釈
  • 「趣向を凝らす」を分解して解釈
  • 「趣向を凝らす」の英語


「趣向を凝らす」の意味とは?

「趣向を凝らす」の意味とは?

あるものがより楽しく、あるいは面白くなるように工夫すること、または風情や趣がより深くなるように工夫することという意味です。

簡単にいうと、より良いものにするため努力するということです。

料理や芸術作品、文章など様々な言葉に対して使うことができます。

  • 「趣向を凝らす」の読み方

「趣向を凝らす」の読み方

「趣向」は見慣れない方もいるかもしれませんが、「しゅこう」と読みます。

「凝らす」「こらす」です。

「最近料理に凝っていてね」「凝る=こる」と同様です。

合わせて「しゅこうをこらす」という読み方になります。



「趣向を凝らす」の類語や言い換え

「趣向を凝らす」の類語や言い換え

この言葉が持つ意味の「より良いものにする」という点にポイントを絞れば、類語として「よく練られた」「手の込んだ」などがあげられます。

一方で「工夫する」という点を焦点におくと、「創意工夫する」「頭をひねる」などと言い換えられます。

「趣向を凝らす」の使い方

「趣向を凝らす」の使い方

先に述べた通り、「趣向を凝らした絵」「趣向を凝らした音楽」など様々な言葉に付けて使うことができます。

あるいは、現状より上を目指そうとする際に「もっと趣向を凝らしてみよう」「ここから趣向を凝らしていく」などといった使い方もできます。



「趣向を凝らす」を使った例文と解釈

「趣向を凝らす」を使った例文と解釈

ここまでで読み方やざっくりとした意味が伝わったかと思います。

現状より上を目指すために努力する、考える、ということでした。

そこでここからは「趣向を凝らす」について、例文をいくつかあげて更に掘り下げて考えていきます。

  • 「趣向を凝らす」の例文1
  • 「趣向を凝らす」の例文2
  • 「趣向を凝らす」の例文3

「趣向を凝らす」の例文1

「シンプルなようで趣向を凝らした作りになっている」

この場合は「シンプルなようで」とあるので、見た目にはあまり特徴的な部分がない作品のかもしれません。

ですが、「趣向を凝らした作り」ということで機能性が高い、利便性に優れているなどの工夫がちりばめられていることがイメージできます。

「趣向を凝らす」の例文2

「以前より趣向を凝らすようになってきた」

「以前」と比べて凝ったものになってきた、工夫のあとが見られるようになってきた、ということでしょう。

「趣向を凝らした○○」という使い方が多いですが、この文のような使い方もできます。

同様に「もっと趣向を凝らしなさい」といった言い方もできます。

「趣向を凝らす」の例文3

「Aコースは簡単な設定だが、Bコースには趣向を凝らしている」

この文を見れば、「BコースはAコースより複雑なのだろう」と感じるでしょう。

「趣向を凝らす」には「複雑」という意味はありませんが、「簡単」なAコースより「趣向を凝らしている」=「複雑」と考えることができます。

Aコースより工夫がされている、ということですね。

「趣向」を使った言葉と解釈

「趣向」を使った言葉と解釈

ここまで「趣向を凝らす」と文で見てきましたが、そもそも「趣向」には何かをする・作る際の面白い工夫、あるいは単におもむき、意向などという意味があります。

ここでは「趣向」そのものの使い方について考えてみましょう。

  • 「いつもと趣向が違う」
  • 「この企画は斬新なご趣向ですね」
  • 「新しい趣向を取り入れた」

「いつもと趣向が違う」

これは「おもむき、意向」の意味で使われています。

日常語でいうとテーマ、目的が近い意味を持ちます。

例えばパーティーなどで、普段はゲームがメインなのに今日は会話と食事がメインになっている、という場面で使うことができます。

「この企画は斬新なご趣向ですね」

相手が目上の場合、「ご」を付けて使うことができます。

漢字で書くと「御」ですが、「おしゅこう」とは言わないので気をつけてください。

また、この文からは企画に以前と違う要素が盛り込まれていることが分かります。

面白味を出すための工夫がされているということですね。

「新しい趣向を取り入れた」

先の文と同じように、工夫を重ねて新しい要素を盛り込んだ、ということが読み取れます。

料理や芸術作品、または会社の企画であっても、何かを生み出している人にとって「趣向」という言葉はかなり身近に感じられるのではないでしょうか。

「趣向を凝らす」を分解して解釈

「趣向を凝らす」を分解して解釈

単語で分けると「趣向」「を」「凝らす」となります。

ここでは「を」を除いてそれぞれの単語ごとに意味を確認します。

「趣向」については先の段落で細かく述べたので、「凝らす」と合わせて簡単にまとめてみましょう。

  • 趣向
  • 凝らす

趣向

「趣向を凝らす」の持つ「工夫する」の部分はこの「趣向」にあります。

単なる工夫ではなく、「面白い工夫」というところがポイントです。

「趣向」だけで使うときには単に「おもむき、意向」の意味もありますが、「趣向を凝らす」というときには「面白い工夫」の意味です。

凝らす

「瞳を凝らす」というと「一点を集中して見る」意味になるように、注意力などを一点に集めるという意味があります。

「凝る」とすると「物事に集中して打ち込む」「細かいところにも心を使う」などの意味があり、「趣向を凝らす」というときはこの「細かいところにも心を使う」という意味が一番当てはまります。

「趣向を凝らす」の英語

「趣向を凝らす」の英語

例えば「りんご=“apple”のように、決まった単語があるわけではありません。なので、英語で言うためには「趣向を凝らす」の意味を捉えた上で文を作る必要があります。

“elaborate a plan”、直訳すると「苦心して計画を作る」がよく使われます。“plan」の部分は“idea”“subject”などでもほぼ同様の意味を表します。状況に合わせて変えると良いでしょう。

他に“give variety to ~”“to think up something clever for variety's sake”といった言い方もできます。

icon まとめ

「趣向を凝らす」という言葉について様々な角度から考えてきました。

ポイントは「現状より良いものにするために工夫をする」ということです。

ただ工夫をするだけではないし、より良いものを考えるだけでもありません。

「より良いもの」へと「工夫をする」というとても前向きな言葉なので、ぜひ上手にこの言葉を使っていってください。