「気味が悪い」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
何かよく分からないけれど、気持ち悪くてゾッとしたり、不安になって寒気がしたというような経験をしたことはないでしょうか。
この感覚は人によって違いますし、同じ状態でも何も思わない人もいます。
またこのような状況を「気味が悪い」と言いますが、一体どのような意味があるのでしょう。
詳しく解説していきたいと思います。
目次
- 「気味が悪い」の意味とは?
- 「気味が悪い」の類語や言い換え
- 「気味が悪い」の使い方
- 「気味が悪い」を使った例文
- 「気味が悪い」を分解して解釈
- 「気味が悪い」を使った言葉
「気味が悪い」の意味とは?
- 「気味が悪い」の読み方や意味
「気味が悪い」の読み方や意味
「気味が悪い」は【きみがわるい】と読み、
- 物理的・精神的・理論的に何となく自分の感覚と合っておらず違和感を感じること
- その状況や状態、環境や人物が何故かしっくりこず受け入れられないこと
- 理由やら根拠、原因などは分からないけれど、とにかく嫌な気持ちになったり不安や恐怖心を持つこと
という意味があります。
明確に「こうなるからこう」や、「そうなった理由はこれ」という説明がつくものではなく、感覚的な物のため、人によって感じ方が変わり変化していく「心情」になります。
「気味が悪い」の類語や言い換え
「気味が悪い」にはいくつか類語や言い換えがあります。
似たような意味が多いので状況や立場、相手などによって臨機応変に使い分けてみて下さい。
- 「不気味」【ぶきみ】
- 「不快」【ふかい】
- 「グロテスク」“grotesque”
- 「気持ちが悪い」【きもちがわるい】
「不気味」【ぶきみ】
何故かは分からないけれど、不安になるような恐怖心や、不快感を感じるような状態や、その様子のことを言います。
「気味が悪い」とほぼ同じ意味になり、その空間そのものを表す言葉になります。
また「不気味」は音読みで、濁音が入っているため更に気持ち悪さを引き立てている部分があります。
- 「あの場所には行きたくない。毎回不気味な声が聞こえてくるから」
- 「周りの人は何ともないのだろうか、あの不気味な建物を」
など。
「不快」【ふかい】
腹立たしい感情やストレスが溜まり、気分が悪いことをいいます。
似た言葉に「不愉快」がありますが、ほぼ意味は同じになります。
ただ「不快」とは身体的にも精神的にも気分が悪い時に使う言葉であり、空間や環境に対して使う言葉になります。
例えば「不快指数」とは言いますが「不愉快指数」とは言いません。
「不快」は理由がはっきりしている場合に使うので、その点は違いますが、状況や状態が受け付けない「気味が悪い」とは似たような意味になり精神面にもたらすストレスも似ていると言えるでしょう。
- 「こんな蒸し暑い中で作業するなんて不快な事、極まりない」
- 「彼女は不平不満が多く、周りに分かりやすい不快な態度をいつも取る」
など。
「グロテスク」“grotesque”
グロテスクの語源は【洞窟】、【隠れ場所】になりますが、今では気持ちの悪いもの、奇抜で奇怪などという意味で使われるようになっています。
それはその洞窟の中に描かれていた模様が独特で、あまり気持ちの良いものではないものだったからだと言われています。
よく「グロい」などと短縮していうことがありますが、「気味が悪い」と比べると見るからに誰が見ても気持ちが悪い時に使います。
- 「あまりにもグロテスクなシーンが多過ぎて気分が悪くなった」
- 「博物館にはグロテスクなホルマリン漬けが沢山あった」
など。
「気持ちが悪い」【きもちがわるい】
「気持ちが悪い」には、何かを見たり聞いたりして気分を悪くすることと、吐き気やめまいがして、体調を崩してしまうことという2つの意味があります。
身体面と精神面の違いはあるにせよ、体調が悪くなってしまう事には違いありません。
「気味が悪い」は前者の意味に近く、何らかの外的要因が関係して気持ちが悪くなる訳ですが、結果的に身体面にも影響を及ぼす場合が少なくありません。
- 「本当に気持ちが悪い事をしてくる人だと思った」
- 「気持ちが悪い生物を見たけれど、逆に興味が湧いてきた」
など。
「気味が悪い」の使い方
「気味が悪い」は自分の感情がその状況や状態、環境や相手に対して恐怖や不安を抱き、付いていけない、受け入れられない時に使う言葉になります。
また違和感を感じゾッとしたり、危険を感じる時にも使われます。
ですので、誰かに何かをされて"嫌な思い"をしたというだけでは「気味が悪い」にはなりません。
先述しているように、状況や状態、空間そのものが何となく嫌で違和感を感じないと「気味が悪い」とは表現できません。
「気味が悪い」を使った例文
- 「気味が悪い」の例文1
- 「気味が悪い」の例文2
- 「気味が悪い」の例文3
- 「気味が悪い」の例文4
- 「気味が悪い」の例文5
「気味が悪い」の例文1
「毎年行われている会員の集まりがあり、同じ会場が使われてはいるけれど、実は気味が悪いと思っている」
「気味が悪い」の例文2
「非常に気味が悪い表情だった」
「気味が悪い」の例文3
「気味が悪いと避けていたけれど、実際に付き合ってみるとそれ程でもなかった」
「気味が悪い」の例文4
「いつもと違い、異常に静かでおとなしい様子に一層気味が悪く感じた」
「気味が悪い」の例文5
「気味が悪いくらい馴れなれしくされたけれど、我慢して耐えた」
「気味が悪い」を分解して解釈
「気味が悪い」という言葉をより深く理解するために分解してみていきましょう。
- 「気味」
- 「悪い」
「気味」
「気味」とは、その対象になるものから感じ取る事が出来る、感情や感覚の事をいいます。
またそれによって動く心模様をいいます。
また「いい気味だ」という使い方がありますが、この言葉も「いい」と言ってはいるものの、人が失敗した時や痛い目に遭っている時に使う事が多いため、あまりいい言葉ではありません。
「悪い」
「悪い」とは、性質や性格、品質の状態が低く、他と比べ劣っている事をいいます。
また見た目や匂いなど五感に触れるもののクオリティが低い事をいいます。
体調や調子、気分が芳しくない場合にも使われます。
「悪い」は頻繁に使われる言葉なので分かりやすいと思います。
「気味が悪い」を使った言葉
「気味が悪い」は様々な使い方をする事ができます。
状況によって使い分ける事で言葉の幅も広がり、語彙力が上がるので楽しくなるかもしれません。
- 「気味が悪い場所」
- 「気味が悪くなる」
- 「気味が悪過ぎる」
「気味が悪い場所」
「気味が悪い場所」とは憂鬱で不安になり、恐怖すら覚えるくらい精神面にネガティブな影響を及ぼす場所という意味になります。
またこの「場所」の部分を、「人物」や「対応」などと違う名詞に変えても意味は同じであり、それぞれに対し受け入れられず気持ちが悪くなる事を表しています。
- 「何度来ても気味が悪い場所である事は変わらない」
- 「気味が悪い場所だけど、我慢して眠る事にしよう」
など。
「気味が悪くなる」
「気味が悪くなる」は、最初はそうでもなかったのに、何らかのキッカケがあったり、もしくは状況や状態の様子が変わり「気味が悪い」と感じだした事を表しています。
心の変化を表す言葉なので逆に「悪くなくなる」場合もあります。
- 「お昼は大丈夫だったが、暗くなるにつれ、気味が悪くなってきた」
- 「話していくうちに、なぜか胡散臭さを感じてしまって気分が悪くなってきた」
など。
「気味が悪過ぎる」
「気味が悪過ぎる」とは「気味が悪い」状態を更に上回る程、何が何だかわからないほど不安や恐怖心が心を苛み、ストレスが溜まるほど嫌な気持ちになる事をいいます。
怪しさや異様さが通常では考えられないほどの状態を言います。
- 「この屋敷は気味が悪過ぎて、前を通る事すら憚れる」
- 「彼は気味が悪過ぎる程、趣味にのめり込んで周りに引かれてます」
など。
出来る限り「気味が悪い」と感じるような状況に遭遇したくはありませんし、不安や恐怖心など持ちたくないものです。
ですが生きていると様々な事が起こり、心地よく過ごせる時ばかりではありません。
いい時も悪い時も「気味が悪い」と感じる気持ちも人には大切なのかもしれません。