「倣う」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「倣う」の意味や類語を紹介します。
さらに「倣う」の使い方や、「倣う」を使った例文を紹介します。
目次
- 「倣う」の意味とは?
- 「倣う」の類語や言い換え・似た言葉
- 「倣う」の言葉の使い方
- 「倣う」を使った例文
- 「倣う」を使った言葉
「倣う」の意味とは?
「倣う」という言葉は、それほど頻繁に使うメジャーな言葉ではないかもしれません。
しかし、言葉にはしなくても、「倣う」という言葉が意味する行為をしている人は数多くいます。
また「習う」と混同している人もいるかもしれません。
そこで、知っているようで知らない人が多い「習う」の読み方と、意味を紹介します。
- 「倣う」の読み方
- 「倣う」の意味
「倣う」の読み方
「倣う」は「ならう」と読みます。
難しい漢字ですので、なかなか初見で読める人はいないでしょう。
「倣う」という文字は「模倣」、「右へ倣え」などの言葉で使います。
また「倣う」は「習う」という言葉と読み方が同じで、やや意味も近い事から一緒にされがちです。
これを機会に「倣う」の正しい読み方と意味をしっておきましょう。
「倣う」の意味
「倣う」は「まねる」「同じようにする」という意味があります。
小学生の時に、列を作る練習をすると思います。
その時に「右へ倣え」という掛け声があったのを覚えているでしょうか。
あれは「右を向け」という意味ではなく、「右の人をまねろ」「右の人と同じ動きをしろ」という意味があります。
この場合、いちばん右にいる人がすべての基準になります。
「右へ倣え」と同じように、「倣う」は、誰かのまねをしたり、同じような動作、考え方をする事を意味します。
「倣う」の類語や言い換え・似た言葉
「倣う」という言葉には、類語や似た意味の言葉があります。
それらの言葉を知る事が、より「倣う」の理解へとつながるでしょう。
そこで「倣う」と言い換えられるような似た意味の言葉を紹介します。
- 「まねる」【まねる】
- 「模倣」【もほう】
- 「見習う」【みならう】
「まねる」【まねる】
「まねる」は漢字で「真似る」と書きます。
真に似ると書いて真似るという言葉になります。
言葉が示すように、「まねる」には他の人と同じようにする、同じように作るという意味があります。
「倣う」とほとんど同じ意味で、言い換えがきく言葉です。
「成績優秀なAさんを『倣う』」という場合と、「成績優秀なAさんを『まねる』」という場合は、ほとんど意味が同じになります。
「倣う」とは「まねる」という事だと覚えておくと、「倣う」の意味を覚えやすいかもしれません。
「模倣」【もほう】
「模倣」という言葉があります。
「模倣」は「模する」と「倣う」という言葉が合わさってできた言葉です。
「模する」はまねて表現する、まねて作るという意味があります。
「模倣」という言葉は、「模して」できた作品や人そのものを意味する事が多いです。
そしてネガティブな意味で使われる事が多いです。
「彼女はAさんの『模倣』にすぎない」という場合は、似ている事は似ているが、それ以上の価値が備わっていないという意味が含まれています。
また「彼の動きは『模倣』に過ぎない」という場合は、「同じ動きはできているが、本物の域まで達していない」という意味になります。
「模する」「倣う」事は大切ですが、「模倣」を超えていかなければならない、という戒めが含まれています。
「見習う」【みならう】
「見習う」という言葉は、一般的に使う事が多い言葉です。
「倣う」と意味が似ていて、置き換えられる言葉のひとつです。
「見習う」は見てまねる事を意味します。
「上司を『見習う』」「上級者を『見習う』」など、お手本になるような人がいる時に「見習う」という言葉を使うケースが多いです。
「倣う」の言葉の使い方
「倣う」という言葉はどのようなシチュエーションで使えばよいでしょうか。
「倣う」を使う場合は、特定の人、特定の出来事など、「倣う」べき人や事柄が存在します。
たとえばお手本になるような上司や、過去の成功例などがそうです。
そのため、ただ「倣え」という言葉を使う事はなく、「右へ倣え」のように、「あるお手本」ありきで使う言葉といえます。
「立派な上司」「優秀な同僚や友達」「成功した企画」「以前勝利したコンペの内容」「大企業や模範となる企業」などがあって、初めて「倣う」という言葉を使う事になります。
お手本になるような人や事柄が登場した時に、「倣う」という言葉を使うようにすると間違いないでしょう。
「倣う」を使った例文
「倣う」を使った文章を作ってみましょう。
そのために「倣う」を使った例文を見て行きます。
「倣う」をどのように文章に組み込むべきか、その方法やコツが理解できるかもしれません。
- 「倣う」の例文1
- 「倣う」の例文2
「倣う」の例文1
ビジネスシーンでは、「倣う」という言葉を使うケースがあります。
多くの場合は、成績優秀な人、成功例を「まねしろ」という場合です。
そのようなビジネスシーンの場面を、「倣う」を使った文章にしてみましょう。
「Aさんのような売り上げトップクラスの営業に『倣って』努力をするように」、「Bプロジェクトを『倣って』、次のプロジェクトも成功させよう」、「C社のやり方に『倣い』、経費節減を目指す事にする」などです。
「営業成績を上げろ」「次のプロジェクトを成功させろ」といわれても、「どうやって?」という疑問が湧いてくるかもしれません。
しかし「○○に『倣って』」となると、「○○を真似ればいいのか」と理解しやすくなります。
また成功例がある場合、無理だと言いにくいという事もあります。
このような理由から、ビジネスシーンでは「倣う」という言葉が頻繁に登場します。
「倣う」の例文2
日常生活でも「倣う」を使いたくなるようなシーンがあります。
特に夢がある人、憧れの人に近づきたいという目標がある人は、「倣う」という言葉を使う機会が多くなりそうです。
「Aさんに『倣って』、ボディラインを女性らしく整えたい」、「Bさんに『倣って』、英語をネイティブのように話せるようになりたい」、「偉人のやり方に『倣って』、大きな目標を小分けにして、小さな成功を積み重ねよう」という感じで「倣う」を使います。
成功の第一歩は、誰かや何かをまねる事から始まります。
「倣う」事を習慣にすると、最終的に大きな目標を達成できるかもしれません。
「倣う」を使った言葉
最後に「倣う」を使った言葉を見て行きましょう。
常套句と呼べるような、通常使いができる言葉ばかりです。
「倣う」の意味がより深く理解できるようになるかもしれません。
- 「前例に倣う」
- 「これに倣う」
「前例に倣う」
「倣う」という言葉を使う時に、「前例」とあわせて、「前例に倣う」というケースが多いです。
特にビジネスシーンで使う言葉で、「前例に倣って○○とします」という言い回しで使われます。
多くの企業では、古くからの慣習を大切にしています。
そのため何かトラブルが起きた時も「前例に倣う」事で裁いて行きます。
また歴史がある企業や業界ほど、「前例」が多いという事情もあるでしょう。
新しい事を提案した時に「前例に倣う」という理由で却下される事もあり、「前例に倣う」は人により、耳が痛い言葉になっています。
「これに倣う」
文章の最後に「これに倣う」という言葉を使って、文を結ぶ事があります。
契約書のような書類に多いケースです。
「AはBとする。CはDとみなす。以下『これに倣う』」という感じで使われる事が多いです。
すべての事柄を書類に記載するのは実質的に不可能なので、「これに倣う」という言葉を付けて量を調節しています。
「倣う」の意味や使い方をチェックしました。
意味が分かりにくい時は「まねる」と同じだと思うと良いでしょう。
また「右へ倣え」が「右の人と同じ動きをしろ」という意味だと覚えておくと、意味を間違いにくいのでおすすめです。