「満を持して」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「満を持して」の意味や類語を紹介します。
さらに「満を持して」の使い方や例文を紹介します。
目次
- 「満を持して」の意味とは?
- 「満を持して」の類語、言い換え
- 「満を持して」の使い方
- 「満を持して」を使った例文
- 「満を持して」を分解して解釈
「満を持して」の意味とは?
「満を持して」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これから大きな計画を実行しようとする人が、「満を持して」という台詞を言う事があるかもしれません。
そんな「満を持して」の読み方や意味を紹介します。
- 「満を持して」の読み方
- 「満を持して」の意味
「満を持して」の読み方
「満を持して」は「まんをじして」と読みます。
「満」は「まん」、「持して」は「じして」です。
難しい漢字が無いので、読み間違えも少ないと思います。
これを機会に完全に読み方を覚えてしまいましょう。
「満を持して」の意味
「満を持して」には、「十分に準備をして、機会を待つ」という意味があります。
「満を持して」と似た意味の言葉に「満を引く」という言葉があります。
「満を引く」は、「弓を十分に引き絞る」という意味があります。
戦の時に、やみくもに弓矢を放っても、相手に効果的なダメージを与える事ができません。
しっかりと威力が出るように弓を引き絞り、狙いを定めて最良のタイミングで矢を放つのがベストです。
「満を持して」にも同じような意味があります。
しっかりと準備をした上で、チャンスが訪れるのを待つのが、成功するための最も効果的な方法といえるからです。
「満を持して」の類語、言い換え
次に「満を持して」と似た意味の言葉をチェックしてみましょう。
どのような言葉に言い換えられるのか、同じ意味を持つ言葉を見て行きましょう。
- 「機が熟す」【きがじゅくす】
- 「チャンス到来」【ちゃんすとうらい】
「機が熟す」【きがじゅくす】
絶好のタイミングが訪れるのを待つ、そんな意味を持つ言葉が「機が熟す」です。
「満を持して」と同じように、物事を実行する時には、準備や時勢が大切だという考え方があります。
何かを実行したいと思っていたけれど、なかなか実行できない事は、世の中に多いです。
例えば、海外留学をしたいと思っていたけれど、タイミングが合わずになかなか実行できない事があるかもしれません。
しかし、ある日突然、全ての障害が取り払われて、「行ってらっしゃい」と肩を叩かれるような瞬間が訪れます。
これが「機が熟す」です。
タイミングが来ない時に強引に突破しようとするよりも、「機が熟す」のを待った方が良い場面もあるでしょう。
「チャンス到来」【ちゃんすとうらい】
「満を持して」、「機が熟す」と同じような意味を持つのが「チャンス到来」です。
待ちに待ったチャンスは、意外なところから訪れる事が多いです。
粘り強く努力を続け、準備をしている人には、「チャンス到来」の場面がきっと訪れるはずです。
その日を信じてコツコツ努力しましょう。
「満を持して」の使い方
「満を持して」は、十分に準備をした上で、チャンスを待つという意味があります。
そのため、「満を持して」という言葉を使う場面は、重要な計画の前後である事が多くなります。
例えば日常的な仕事をする時に、いちいち十分な準備をしたり、チャンスを待つ事はしないはずです。
十分な準備をした上で、機をうかがう…このような心構えで臨むのは、重要な計画に限られるからです。
重要な計画は、ビジネスシーンのプロジェクトやコンペなど、さらにはプライベートの計画かもしれません。
受験や就活、さらには片想いをしている相手に対する告白かもしれません。
このような人生を左右するような重要な計画の前後には、「満を持して」という言葉が使われます。
「満を持して」を使った例文
「満を持して」を使った文章を見て行きましょう。
人生を決めてしまうような計画を実行する前後のシーンの、「満を持して」を使った例文を紹介します。
- 「満を持して」の例文1
- 「満を持して」の例文2
- 「満を持して」の例文3
「満を持して」の例文1
ビジネスシーンでは、「満を持して」を使うような重要な計画を実行する事があります。
大きな取引やプロジェクトを立ち上げる時がそうです。
そこでビジネスシーンにおける「満を持して」の例文を見て行きましょう。
「このプロジェクトを成功させるためには、『満を持する』必要がある、満を持して部長に、計画の実行を進言した。きっと了承を得られるよ」、「部内のみんなが一丸となって計画の準備をした。『満を持した』成果がきっとでるはずだ」という感じです。
仕事を成功させるには、勢いも大切ですが、準備も大切です。
またスタートさせる時期も大切になります。
このような点から、ビジネスシーンと「満を持して」という言葉の相性は良いでしょう。
「満を持して」の例文2
個人として成功するための重要な計画もあるでしょう。
例えば受験勉強、さらには就活などです。
また夢を叶えたいと子供の頃から努力を続けている人もいるでしょう。
このような人たちの様子を「満を持して」を使った文章にしてみましょう。
「一浪してしまったから、今年の受験には『満を持して』望むつもりだ」、「一流企業の面接には『満を持して』臨みたい。だから今日からサークル活動を休止する」、「子供の頃からアイドルになりたいと思っていた。今回『満を持して』デビューします」という感じです。
準備期間が長いほど、「満を持して」という言葉を使った時に、「待ちに待った」という感じがあふれ出ます。
「満を持して」の例文3
恋愛でも「満を持して」を使いたくなるくらい、一生懸命な恋をする事があるでしょう。
長い間、片想いをしていた人に告白する場面などがそうです。
そこで恋愛中の人々の様子を、「満を持して」を使った例文にしてみましょう。
「小学校の頃から好きだった。今日『満を持して』告白する!」、「彼女と初デートをするために、『満を持したい』と思う。デート関係の資料は全部購入するつもりだ、ずっと彼女の事が好きだった」
「満を持して」告白するために、告白の期日を一年ほど延長したいと思うという感じです。
「満を持して」を意識し過ぎると、告白のような勇気が必要な行為は、実行が難しくなるかもしれません。
とはいえ、後悔しないために「満を持して」告白するのに越したことはないでしょう。
「満を持して」を分解して解釈
最後に「満を持して」を分解して解釈してみましょう。
「満を持して」は、「満」と「持する」という言葉の組み合わせでできている言葉です。
「満」と「持する」には、それぞれどのような意味があるのでしょうか。
- 「満」
- 「持する」
「満」
「満を持する」の「満」は、「まん」と読みます。
「満」の意味は、定量に達する事、いっぱいになる事という意味です。
車のガソリンが定量に達する事を「満タン」と言います。
また「気力が充満する」といえば、気力がいっぱいになっているという意味になります。
「満月」も月夜にいっぱいの月が現れている状態です。
このように「満を持して」の「満」には、「定量に達している様子」「いっぱいになる事」という意味があります。
「持する」
「満を持して」の「持して」は「持する」という言葉が基になっています。
「持する」には、「ある状態を変えないで保つ」という意味があります。
キープに近い言葉です。
日本語で言えば「維持する」という言葉の「持する」と考えてもいいかもしれません。
例えば、自分の意見を固く「持する」という場合は、意見を変えずに、考えをキープするという意味になります。
「満を持して」は、大きな計画を実行する時や、プライベートな大切な計画を実行する時に使う機会が多い言葉です。
「満を持して」という言葉の意味を知ると、準備をしっかりして、良いタイミングで実行する事の大切さを理解する事ができます。
これから大きな事を成し遂げようとする人は、「満を持して」という言葉を意識してみましょう。