「万全を期す」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「万全を期す」の意味や読み方を紹介します。
さらに「万全を期す」の使い方や例文を紹介して行きます。
目次
- 「万全を期す」の意味とは?
- 「万全を期す」の言い換えと類語
- 「万全を期す」の使い方
- 「万全を期す」を使った例文
- 「万全を期す」を分解して解釈
「万全を期す」の意味とは?
「万全を期す」という言葉を知っているでしょうか。
社会人生活を送った経験がある人なら、一度や二度は耳にした事がある言葉ではないでしょうか。
特に大切な作業を始める前などに、「万全を期す」という言葉が飛び交います。
そこで、ビジネスシーンで登場しやすい「万全を期す」の読み方や意味を見て行きましょう。
- 「万全を期す」の読み方
- 「万全を期す」の意味
「万全を期す」の読み方
「万全を期す」は「ばんぜんをきす」と読みます。
「万全」は「万全」、「期す」は「きす」と読みます。
「万全」は、普通に読むと「まんぜん」となってしまいそうです。
これを機会に読み方を間違えないよう、「万全を期す」は「ばんぜんをきす」だと覚えておきましょう。
「万全を期す」の意味
「万全を期す」の「万全」には、「完全に手落ちがない様子」という意味があり、「期す」には「覚悟する、決意する」という意味があります。
そのため、「万全を期す」という時は、「手落ちがないようにする」という意味があります。
「期す」に含まれる「覚悟や決意」を言葉に込めれば、「絶対に手落ちがないようにする」「絶対に完璧にする」という意味になるでしょう。
何か大切な事に取り組む前に、「手落ちや手抜かりが絶対にないようにする」という意味で、「万全を期す」という言葉を使う事が多いです。
「完璧にやろう!」そんなスローガンのような使い方として、「万全を期す」を使います。
「みんな絶対ミスをしないでね!」そんな意味も含まれています。
「万全を期す」の言い換えと類語
次に「万全を期す」に似た意味を持つ、類語や言い換えられる言葉を紹介します。
言い換えたとしても、同じようなニュアンスになる言葉が並んでいます。
- 「パーフェクトを目指す」【ぱーふぇくとをめざす】
- 「満点を取りに行く」【まんてんをとりにいく】
「パーフェクトを目指す」【ぱーふぇくとをめざす】
「万全を期す」という言葉を現代風に言い換えると、「パーフェクトを目指す」という言い回しが適当かもしれません。
「パーフェクト」は完全な事を意味します。
「万全」と「パーフェクト」は、基本的には同じ意味の言葉です。
「パーフェクト」はスポーツの世界でも使われます。
例えば野球で一人のランナーも許さない事を「パーフェクト・ゲーム」と言います。
世代によっては「万全を期す」という言葉よりも、「パーフェクトを目指そう」という掛け声の方が心に刺さるかもしれません。
「満点を取りに行く」【まんてんをとりにいく】
「満点を取りに行く」も「万全を期す」を現代風の言い回しにしたものです。
「満点」は、「満ち足りていて欠けている部分がない」という意味の言葉です。
テストで全問正解する事も「満点」といいます。
ミスがないという意味で、「満点」も「万全」も同じ意味になります。
さらに「取りに行く」という言葉の方が柔らかく、若い世代の人に伝わりやすいかもしれません。
「万全を期す」の使い方
「万全を期す」を使う時は、「これから大切な作業をする」という時です。
そのため、ビジネスシーンで多く使われる言葉です。
例えば社運を賭けたような事業を始める時は、社員の気持を引き締める必要があるでしょう。
社員一同、ミスなく頑張るようにという意味で、「万全を期す」という言葉が使われるはずです。
さらに大きな営業利益が見込めるコンペなどのプレゼンを控えた時も、「万全を期す」という言葉が飛び交うはずです。
仮にコンペに敗れたとしても悔いが残らないように、必死で頑張ろうという意味で、「万全を期す」という声掛けがされるはずです。
「万全を期す」という言葉はフォーマルなイメージの言葉なので、会社の会議や打ち合わせなど、フォーマルな場所を選んで使うと良いでしょう。
「万全を期す」を使った例文
続いて「万全を期す」という言葉を使った文章を作ってみましょう。
どのような場面で、どのように「万全を期す」という言葉を使うのか、例文を見ながらチェックしてみましょう。
- 「万全を期す」の例文1
- 「万全を期す」の例文2
「万全を期す」の例文1
「万全を期す」はビジネスシーンで多く登場する言葉です。
特に大きな計画に携わる関係者は、「万全を期す」という言葉を使いがちです。
例えば「この計画を実現するために、準備に一年以上かけて『万全を期した』つもりだ」とか、「さらに『万全を期す』ために、計画をもう一度見直してみよう」などという感じです。
また「この計画を実行する人は、『万全を期す』ために、体調管理をしっかりするように」とか、「万全を期すために、社員のみんなに、少し無理をしてもらいたい」などという文章になります。
大きな計画を実現する時は、うっかりミスや手抜かりがいちばんの敵になります。
そのため「万全を期す」が連発される傾向があります。
「万全を期す」の例文2
十分に準備や対策をしているけれど、さらに「万全を期す」という使い方をするケースも多いです。
そのような場面を「万全を期す」を使った文章にしてみましょう。
「ダイエットのために、食事制限をしている。しかし『万全を期す』ために、運動も始めよう」、「告白前に、告白の練習をみっちりしてきた。でも『万全を期す』ために、デートの前の日に、もう一度練習をしよう」などです。
また「現役で大学に進学するために、死ぬほど勉強をしてきた。『万全を期す』ために、受験日までもうひと踏ん張りしよう」とか、「犯人逮捕のための準備は十分してきた。しかし『万全を期す』ために、他の警察署から応援を頼もう」などという感じです。
大切な何かを成し遂げるためには、「万全を期す」に越したことはないです。
そのためこれからする事が重要なほど、「万全を期す」という言葉を使う事になります。
「万全を期す」を分解して解釈
「万全を期す」を分解して解釈します。
「万全を期す」は「万全」と「期する」に分ける事ができます。
それぞれの意味を知る事で、「万全を期す」の意味が良く理解できるようになるはずです。
- 「万全」
- 「期する」
「万全」
「万全」には、「あらゆる点で安全な事」という意味があります.
危なくない様子を意味する「安全」よりも、さらにワンクラス上のイメージがある言葉です。
この場合、「万全の備えをする」という言い回しをする事が多いです。
「万全の備えをして、災害に備える」などというケースで使います。
また「万全」には、「完全で手落ちがない事」という意味があります。
「万全を期す」の場合は、後者の「完全で手落ちがない事」という意味を採用しています。
「万全を期す」以外では「万全の注意を払う」などという使い回しをします。
「期する」
「万全を期す」の「期す」は、もともと「期する」という言葉です。
「期する」には、二つの意味があり、まず「期待する」という意味があります。
「再会を期する」という時は、「再開する事を期待する」という意味になります。
もう一つの意味が「覚悟する」「決心する」と言う意味です。
「万全を期す」の「期す」は、後者の意味を採用しています。
「万全を期す」という言葉の意味や使い方をチェックしてきました。
「完璧に準備する」「抜かりないように全力を尽くす」という意味が含まれています。
何かを始める時に、その何かの重要性が高いほど、完璧な準備が必要になります。
「万全を期す」という言葉をスローガンにするのも、当然かもしれません。
みなさんが個人的な計画を進める時も、「万全を期す」という言葉を大切にしてみてはいかがでしょうか。
思わぬ大きな成果を手に入れる事ができるかもしれません。