「日の目を浴びる」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「日の目を見る」とは、今まで注目されていなかったことが世の中に注目されることです。
「日の目を見る」の意味・類語・言い換え・使い方・例文・言葉などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「日の目を見る」の意味とは?
- 「日の目を見る」の言い換え
- 「日の目を見る」の類語
- 「日の目を見る」の使い方
- 「日の目を見る」を使った例文
- 「日の目を見る」を分解して解釈
- 「日の目を見る」を使った言葉
「日の目を見る」の意味とは?
「日の目を見る」とは、「今まで埋もれていて誰にも注目されていなかったことが注目されること」や「今まで不遇で誰にも認められなかった人が世の中に認められること」を意味しています。
「日の目」というのは「太陽・日(太陽)の光」のことですが、今まで日の光が当たらない暗い場所に埋もれていたモノや人物が、日の光が当たる場所(大勢の人に見られる場所・認められる場所)に出てくることを意味しています。
下積み時代が長かった芸能人や芸術家(アーティスト)などが、何年も何十年もかかって世の中やファンに注目されて評価されるようになった状況の変化などを意味して、「日の目を見る」と言われることが多いのです。
長期間にわたって世の中に認められなかった物事や誰にも知られていなかった人物が、ようやく世の中・人々に知られて認められるようになることを「日の目を見る」といいます。
- 「日の目を見る」の読み方
- 「日の目を浴びる」という言い方は「日の目を見る」の誤用である
「日の目を見る」の読み方
「日の目を見る」の読み方は、そのまま「ひのめをみる」になります。
「日の目を浴びる」という言い方は「日の目を見る」の誤用である
「日の目を見る」という言葉は、「日の目を浴びる」という誤用が多くなっていますが、「日の目(太陽・日の光)」は受け身で浴びるものではなく主体的に見るものになっています。
「日の目を浴びる」というのは自然な言い回しに聞こえるので誤用が広まっていますが、国語辞典にも「日の目を見る」の項目はあっても、「日の目を浴びる」の項目はありませんので気を付けましょう。
「日の目を浴びる」の誤用が増えた理由には、類似の意味合いを持っている似た言い回しとして「注目を浴びる・視線を浴びる・脚光を浴びる」などがあるからで、話し言葉(口語文)では違和感なく聞こえるということもあります。
「日の目を見る」の方が正しい言葉なのですが、「日の目を見る」と「日の目を浴びる」は日常生活や書き言葉でも混同されることが多くなっています。
「日の目を見る」の言い換え
「日の目を見る」の言い換えとして、「人々に注目されるようになる」や「世の中に認められるようになる」「真価が認められるようになる」があります。
「日の目を見る」はこれまで誰にも見向きもされなかった人物や作品、物事の価値が認められるようになることなので、「人々に注目されるようになる」「世の中に認められるようになる」「真価が認められるようになる」という言葉で言い換えて表現することができます。
「日の目を見る」の類語
「日の目を見る」の類語として、以下のようなものがあります。
- 「注目を集める」【ちゅうもくをあつめる】
- 「脚光を浴びる」【きゃっこうをあびる】
- 「人気が出る」【にんきがでる】
「注目を集める」【ちゅうもくをあつめる】
「日の目を見る」の類語として、「注目を集める(注目を浴びる)・耳目を集める」があります。
「日の目を見る」は、それまで全く誰にも顧みられることなく注目されなかったものが注目され始めることを意味しています。
そのため、似たような意味を持つ類語として「注目を集める(注目を浴びる)・耳目を集める」を上げることができます。
「注目を集める」とは、そのまま人々の意識や関心を集めることを意味しています。
「耳目を集める」とは世間の人々の目(視線)と耳が自分に向けられているという注目された状態を意味しています。
「脚光を浴びる」【きゃっこうをあびる】
「日の目を見る」の類語として、「脚光を浴びる・スポットライトを浴びる」があります。
「日の目を見る」とは、今まで誰にも認められず知られていなかった人物が知られるようになること、評判になることを意味しています。
そのため、似たような意味を持つ類語として、「脚光を浴びる・スポットライトを浴びる」を考えることができます。
「脚光」とは舞台の前面の床から俳優・歌手などを照らす光のことであり、「スポットライト」とは舞台上にいるアーティストや俳優を上からピンポイントで照らす光のことです。
「脚光を浴びる・スポットライトを浴びる」とは、大勢の人の注目を浴びて人気者になること、高い評価を集めることを意味しているのです。
「人気が出る」【にんきがでる】
「日の目を見る」の類語として、「人気が出る・有名になる」があります。
「日の目を見る」とは、これまでずっと全く人気・評価のなかった人の状況が好転して人気が出てくること(評価が高くなること)を意味しています。
そのため、似たような意味を持つ類語として「人気が出る・有名になる」を上げることができます。
「人気が出る・人気になる」というのは、人々の注目や評価が最近になって集まってきたことを意味していて、「日の目を見る」と近しい意味があります。
「有名になる」もこれまで知られていなかった人が知られるようになって人気が出るといった意味合いがあります。
「日の目を見る」の使い方
「日の目を見る」の使い方は、これまで誰にも見向きもされなかった物事・作品に、注目・評価が集まってきた時に使います。
あるいは、今まで世の中に全く知られていなくて評価もされていなかった人物に、注目・評価が集まり人気が出てきた時に使います。
「日の目を見る」を使った例文
「日の目を見る」を使った例文には、以下のようなものがあります。
- 「日の目を見る」の例文1
- 「日の目を見る」の例文2
- 「日の目を見る」の例文3
「日の目を見る」の例文1
ゴッホの絵画は今では一枚数十億円以上もする歴史的評価が高いものが多いが、彼の芸術が日の目を見たのは彼の死後である。
「日の目を見る」の例文2
10年以上にも及ぶ鳴かず飛ばずの時期に苦しみましたが、ようやくここに来て皆様のお陰で俳優として日の目を見ることができました。
「日の目を見る」の例文3
不世出の天才として期待されていた彼女だったが、心身のバランスを崩してからは日の目を見ることがない日々を送っていた。
「日の目を見る」を分解して解釈
「日の目を見る」を分解して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「日の目」
- 「見る」
「日の目」
「日の目」とは「太陽・太陽の光・日光(日の光)」のことであり、「日の目」は「世の中の表舞台+人々が注目する目線」などの比喩になっています。
日の目を見るか見ないかは、「世の中・人々に良い意味で注目されるかしないか」を意味しているのです。
「見る」
「見る」とはそのまま「日の目(太陽・日光)」を見るということですが、当然、目を痛める恐れがある直射日光を見るという意味ではありません。
日の目を見るの「見る」は、誰にも注目されていなかった日の光(人々の目線)が当たらない暗い場所から出てきて、世の中や人々から「良い意味での注目」を浴びることを意味しているのです。
「世間の目・人々の目」から見られて価値を認められることを、「日の目を見る」という言葉で表現しています。
「日の目を見る」を使った言葉
「日の目を見る」を使った定型的な言葉として、以下のようなものがあります。
- ようやく日の目を見ることができた
- 日の目を見ることなく終わった
ようやく日の目を見ることができた
「日の目を見る」を使った言葉として、「ようやく日の目を見ることができた」があります。
「日の目を見る」には、長年世の中に報われることがなかった人物や作品が、やっとのことで認められるようになる(知られるようになる)という意味合いがあり、「ようやく日の目を見ることができた」という慣用的な言い回しが多く使われます。
「ようやく日の目を見ることができた」の例文としては、「10年以上にわたって厳しい舞台の練習を続けてきた俳優が、ようやく日の目を見ることができた」などがあります。
日の目を見ることなく終わった
「日の目を見る」を使った言葉として、「日の目を見ることなく終わった」があります。
「日の目を見る」は、これまで世の中にその価値を認められていなかった人物や作品(物事)がやっと認められるようになるという意味ですが、不運にも最後まで認められないままだった人・状況の場合には、「日の目を見ることなく終わった」という言い回しが使われます。
「日の目を見ることなく終わった」の例文としては、「あれだけ期待されていた大型新人だったが、怪我に泣かされて遂に日の目を見ることなく終わった」などがあります。
「日の目を見る」という言葉について徹底的に解説しましたが、「日の目を見る」には「これまで注目されていなかったモノ・人が注目されるようになる」という意味があります。
「日の目を見る」の類語・言い換えには「耳目を集める」「脚光を浴びる」「人気になる」「世の中に認められるようになる」などがあります。
「日の目を見る」の例文・言葉についても紹介していますので、「日の目を見る」という言葉について調べたい時にはこの記事を参考にして下さい。