「足り得る」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「足り得る」の意味や類語を紹介します。
さらに「足り得る」の使い方や例文を紹介して行きます。
目次
- 「足り得る」の意味とは?
- 「足り得る」の言い換え
- 「足り得る」の類語
- 「足り得る」の使い方
- 「足り得る」を使った例文
- 「足り得る」を分解して解釈
「足り得る」の意味とは?
「足り得る」という言葉を見た事があるでしょうか。
日常的に使う言葉ではないため、新聞やネットニュースなどで目にした事がある程度でしょう。
そんな「足り得る」の読み方や意味を紹介します。
- 「足り得る」の読み方
「足り得る」の読み方
「足り得る」は「たりうる」と読みます。
「たりえる」と読む人もいるようですが、「たりうる」の方が正式な読み方とされています。
「足り得る」は「足りる」ではなく「足る」と「得る」からできている言葉です。
後にそれぞれの言葉の意味を紹介して行きます。
「足り得る」は「たりうる」と読む事を、この時点で確認しておきましょう。
「足り得る」の言い換え
「足り得る」の意味は、「足る」の「満足」「十分」に、「得る」を付けて、「満足できる」「十分にできる」という意味があります。
例えば、「彼は将来の企業の顔『足り得る』人材だ」という場合、「かれは将来的には、企業を代表する人物になれる人材だ」という意味になります。
このように「十分できる」「満足できる」は「なれる」「なる」などと言い換える事ができます。
基本的に「足る」の「満足」「十分」「足りる」という意味を覚えておき、前の文章との兼ね合いを考えて、自然な言葉になるように言い換えてみましょう。
「足り得る」の類語
「足り得る」にはどのような類語があるでしょうか。
似た意味の言葉を見る事で、さらに「足り得る」の言葉の意味を知っていきましょう。
- 「匹敵する」【ひってきする】
- 「肩を並べる」【かたをならべる】
「匹敵する」【ひってきする】
「足り得る」は「満足できる」「十分できる」などの意味があります。
同じような意味の言葉に「匹敵する」があります。
「村一番の勇者『足り得る』」という言葉と、「村一番の勇者に『匹敵する』」は似た意味の文章になるからです。
「匹敵」には「能力が同じくらい」という意味があります。
「Aさんは、Bさん『足り得る』」は、「AさんはBさん(のような存在に)なる事ができる」という意味ですが、「AさんはBさんに『匹敵する』」と言い換えた場合も、大きな意味は変わりません。
「足り得る」は「匹敵する」と似た意味を持っていると覚えておきましょう。
「肩を並べる」【かたをならべる】
「足り得る」と似た意味の言葉に、「肩を並べる」という言葉があります。
「肩を並べる」は、「同等である」とか「引けを取らない」という意味の言葉です。
「先進国に「肩を並べる」」とか、「一流企業に『肩を並べる』」などと使います。
これらの言い回しを、「足り得る」を使った文章にすると「先進国『足り得る』」「一流企業『足り得る』」となります。
それほど違和感のない言い換えになるでしょう。
「足り得る」の使い方
「足り得る」という言葉をどのような場面で使えば良いでしょうか。
使う事が多いと考えられる場面は、「誰かが誰のようになれるか」というたとえ話をする時です。
例えば社内人事についての噂話は、社会人生活を送っている人なら誰でもすると思います。
「○○部長は、専務になれるかな」とか、「○○課長は、△△支店の店長になれるかな」などという話をするはずです。
このような時に「足り得る」という言葉を使ってみましょう。
「○○部長は、専務『足り得る』」、「○○課長は、△△支店の店長『足り得る』はずだ」などという文章を作る事ができます。
「なれるかな」という言い回しより、「足り得るかな?」と言った方が、ビジネスシーンにしっくりきますので、「足り得る」を使って噂話をしてみましょう。
「足り得る」を使った例文
「足り得る」を使って文章を作ってみましょう。
「足り得る」は意味が掴みにくい言葉ですが、例文を見て行く事で使い方が理解できるようになるはずです。
- 「足り得る」の例文1
- 「足り得る」の例文2
「足り得る」の例文1
「足り得る」は、ビジネスシーンで使う事が多いです。
会議のシーンでは、「足り得る」という言葉を使う同僚もいるかもしれません。
例えば社内の会議中に「わが社は将来的に、日本のマイクロソフト社『足り得る』と信じています」と言う熱い社員がいるかもしれません。
また、「このプロジェクトは、未来の中心事業『足り得る』と踏んでいます」などと、自分が立ち上げたプロジェクトを熱く語る社員もいるかもしれません。
「なります」「なるかもしれません」というよりも「足り得る」という言葉を使った方が、いかにもビジネスマンという感じがして良いでしょう。
目上の人の心にも響きやすいかもしれません。
「足り得る」の例文2
「足り得る」は、誰かを褒める時に使う事もできます。
「足り得る」を使った文章で、取引先や上司のご機嫌をうかがってみましょう。
例えば「御社は日本一の技術を持つ企業『足り得る』存在です」などと、「足り得る」を使った文章で、取引先を褒める事もできるでしょう。
また「課長は、将来的にわが社の代表取締『足り得る』人ですよ」などと、飲み会の席などで上司の機嫌を取る事もできます。
将来的な予想ですので、特に嘘をついているわけではないのが、「足り得る」を使うメリットでしょう。
仕事上の人間関係を円滑にするために、「足り得る」をどんどん使っていきましょう。
「足り得る」を分解して解釈
最後に「足り得る」を分解して解釈してみましょう。
「足り得る」は「足る」「得る」の二つの言葉から作られています。
「足る」と「得る」の二つの言葉の意味を見て、「足り得る」をより深く理解しましょう。
- 「足る」【たる】
- 「足るを知る」【たるをしる】
- 「得る」【える】
「足る」【たる】
「足り得る」の「足り」は、「足る」という言葉からできています。
「足る」とは、「満足する」または「十分である」、さらには「足りる」という意味があります。
例えば「一緒に過ごすに「足る」友人」という文章があります。
この時の「足る」には、「満足」「十分」という意味があります。
「一緒に過ごすのに十分魅力的な友達」とか、「一緒にいられる事に満足感を得られる友人」という意味になります。
「足るを知る」【たるをしる】
「足る」を使った代表的な言葉に、「足るを知る」があります。
これは、「足る」つまり「満足する事」を「知る」という意味です。
いくらお金持ちになっても、もっとお金が欲しいと思ったり、お金がなくなったらどうしようと心配してしまい、心安らかでいられない人がいます。
一方で、生活に必要なお金を手にできたら、それで幸せという人もいます。
「足るを知る」は「満足する事を知っている」人なので、後者になります。
世の中には多少の経済格差がつきものですが、「足るを知る」事により、欲しがり過ぎず幸せな気持ち暮らせるようになるでしょう。
「得る」【える】
「得る」には「自分の物にする」という意味があります。
例えば財産を「得る」は「財産を自分の物にする」という意味がありますし、家族を「得る」には、「家族を自分の物にする」という意味があります。
ただし、「足り得る」のように、動詞の連用形に「得る」が続く場合は、少し意味が変わります。
「…できる」「可能である」という意味になるからです。
「着陸し得る」なら、「着陸可能である」になりますし、「でき得る」なら、「できる」になります。
「足り得る」の言葉の意味や使い方を見てきました。
「足り得る」は直感的に意味が掴みにくい言葉ですが、いくつか例文を見ていると、何となく使い方が分かってくると思います。
特に誰かを褒める時に「足り得る」を使うと効果的です。
取引先や目上の人に「足り得る」を使った文章で、ご機嫌をうかがってみてはいかがでしょうか。