「食傷気味」の意味とは?類語、使い方や例文、対義語を紹介!
誰でも繰り返し何度も同じ事が続くとうんざりして疲れてしまうものです。
それが例え仕方がない事だと分かっていても、「食傷気味」になって嫌になってしまう場合もあるでしょう。
ではこの「食傷気味」という表現ですが、一体どのような意味があるのでしょうか。
詳しくみていきたいと思います。
目次
- 「食傷気味」の意味とは?
- 「食傷気味」の類語や言い換え
- 「食傷気味」の使い
- 「食傷気味」を使った例文
- 「食傷気味」の漢字から解説
- 「食傷気味」の反対語や対義語
「食傷気味」の意味とは?
「食傷気味」の読み方や意味
「食傷気味」は「しょくしょうぎみ」と読みます。
意味は、
- 同じ食事が続いて食べ飽きてしまうことから転じて、同じ事を繰り返したり見聞きしてうんざりしがちな状態
- 同じような事が続いてそろそろお腹いっぱいの状態のこと
などになります。
「食傷気味」の類語や言い換え
「食傷気味」は「食傷」と「気味」で成り立っていますので、それぞれの言葉にも類語や言い換えがあります。
別々にいくつかみていきましょう。
- 「食傷」の類語や言い換え
- 「気味」の類語や言い換え
「食傷」の類語や言い換え
うんざりする
すっかり飽きて嫌になったり、関心がなくなり気持ちが沈みどんよりする事をいいます。
どちらかといえば単発の出来事ではなく、繰り返し行われる事や何回か経験している事に関して使う言葉になります。
- 「あの人に会わなければいけないかと思うと本当にうんざりする」
- 「その話はうんざりするくらい話し合って来た」
など。
「嫌気がさす」【いやけがさす】
その物事に関わる事に対して不快になり嫌な気持ちになる事をいいます。
何度か繰り返している事や定期的に起こる出来事に対して使う言葉になります。
- 「仕事がしたいのに、くだらない人間関係が邪魔して嫌気がさしているねで、転職したい」
- 「一緒にいる事に嫌気がさしたので別れようと思っています」
など。
「飽きる」【あきる】
同じ事が何度も続いたり、繰り返されたりして嫌になる事や、その事で退屈になったりつまらないと感じる事をいいます。
また継続する事を拒みたくなったり、その気力がない事もいいます。
もしくはこれ以上は要らないと思えるくらいに状況を満たす事や、それくらい満たしたいという願望を表現する時にも使います。
- 「飽きる程聴いて来たので、嫌でも覚えてしまった」
- 「大好きなお酒を飽きるほど飲んでみたいものだ」
など。
「気味」の類語や言い換え
「気配」【けはい】
はっきりと姿・形が見える訳ではないけれど、何となくその存在を感覚的に感じる事をいいます。
目には見えないものを表す事が多く漠然としたものに対する物への表現になります。
- 「秋の気配を感じて感傷的になっている」
- 「誰もいないはずなのに人の気配を感じて見に行ってみたら窓が開いていた」
など。
「っぽい」【っぽい】
名詞や動詞の連用形などの後につき、その名詞や動詞に近い状態であったり、そのように見える事を表す言葉になります。
もしくは「そんな感じ」に思えるといった状況の事をいいます。
- 「何となく風邪っぽいから早目に休む事にした」
- 「犯人っぽい人物とすれ違ったけれど確信がなかったので通報しなかった」
など。
「傾向がある」【けいこうがある】
物事の性質や性格が特定の方向に偏ったりその素質がある事をいいます。
その要素が強くて傾きがある事を表します。
また物事を比べると、どちらかと言えばその資質がより濃く出ている事をいいます。
- 「どちらかというと右肩上がりの傾向があるので、引き続き継続を試してみます」
- 「すぐに占いなどに頼る傾向がある為、一旦冷静になるように窘める」
など。
「食傷気味」の使い
「食傷気味」とはその物事に対して、完全ではないけれどうんざりして疲れたり、もうお腹いっぱいで受け付けなくなる一歩手前をいいます。
この場合は実際に食べ過ぎたり、気持ちが悪くなって受け付けないというような意味ではなく、食べ物に限らず見聞きして感じたことに対しても「食傷気味」という言葉を使います。
また「気味」をつける事によってその物事の程度を軽くしたり曖昧にする効果があります。
「食傷気味」を使った例文
- 「食傷気味」の例文1
- 「食傷気味」の例文2
- 「食傷気味」の例文3
- 「食傷気味」の例文4
- 「食傷気味」の例文5
「食傷気味」の例文1
「ワイドショーは同じような案件ばかりを扱うので観る方は食傷気味になる」
「食傷気味」の例文2
「膨大な量の情報に食傷気味になりそうだが、負けじと処理をしていかなければいけない」
「食傷気味」の例文3
「いくら私がケーキが好きとはいえ、甘いものばかり食べさせられては食傷気味になってしまう」
「食傷気味」の例文4
「あれ程悩んで選んだ物なのに、最近は食傷気味で触れないようにしている」
「食傷気味」の例文5
「頼まれて仕方なく参加しているけど、本当は嫌でしかないし、既に食傷気味になっている」
「食傷気味」の漢字から解説
- 「食傷」
- 「気味」
「食傷」
まず「食傷」には「食」という漢字が入っている事から「食べる」ことを意味します。
そして「傷」には「(その食べ物などが)いたむ」という意味と「心身的にも物理的にも損害がある」という意味があります。
そしてそのふたつの漢字が合わさった「食傷」には、幾つかの意味があります。
- 食あたりや、食中毒などの「食」に関する事で体に傷が出来ること
- 食べ物自体に食べ飽きること
- 食べ過ぎたり、その事によって身体的に負担になる事から転じて物事に嫌気がさすこと・嫌だと思うこと
という意味があります。
「気味」
「気味」は先述しましたが「?の傾向がある」「?の方に偏りがち」という意味があります。
完全に「◯◯だ」というよりは「どちらかというと◯◯だ」という事で印象が和らぎ、可能性の幅を広げる事が出来ます。
また誰かに使う際にも決めつけるよりは「あくまでも自分は」というようなニュアンスを含む事が出来ます。
「食傷気味」の反対語や対義語
「食傷気味」には正確な反対語や対義語などはありません。
ですが意味から察して反対になる言葉や対になる表現などはあるので、幾つかあげてみたいと思います。
- 「無我夢中」【むがむちゅう】
- 6-2.「 興味がある」【きょうみがある】
- 「魅力的」【みりょくてき】
「無我夢中」【むがむちゅう】
ある事柄に心を奪われて、我を忘れ、すっかりはまることや、自分の心の範疇を超える事を言います。
また、「無我」とは元々は仏教用語であり、《自分が捕らわれる心を超越した心》という意味があります。
そして「夢中」は夢の中、つまりそれくらいに物事に熱中して、他のことを全く考えられない状態の事をいいます。
- 「彼は無我夢中で草原をかけぬけた」
- 「今まで夢を実現させるために、無我夢中で走り続けてきた」
など。
6-2.「 興味がある」【きょうみがある】
何か物事に対して、心が惹かれ、楽しいと思ったり、面白いと思うことをいいます。
また楽しい・面白いだけではなくても、考えるような事や自分の中で何か感情が生まれた時にも使う言葉になります。
- 「彼は色々な事に興味があって、好奇心が旺盛だ」
- 「興味がある事はどんどん才能を伸ばせばいいけれど、中途半端は良くない」
など。
「魅力的」【みりょくてき】
人の気持ちや心を掴み夢中にさせる力の事をいいます。
また心を魅きつけ虜にさせる事をいいます。
- 「魅力的な異性だったけど、縁がないのかなかなか話す機会がない」
- 「あまりにも魅力的なため、我を忘れて追い掛けた」
など。
「食傷気味」になる様な出来事にはなるべく遭遇したくはないですが、うんざりする様なことや嫌気がさす事は生きていると少なくはありません。
その様な時に、ダイレクトに「もう要らない」というよりは「食傷気味」と言った方がスマートに伝わると思いますし、言葉の表現力としても幅が広がるのではないでしょうか。