「これ如何に」の意味とは?類語、使い方や例文、対義語を紹介!
日本語には色々な用語・語句・ことわざがあります。
古い歴史から紐を解いて理解できる言葉があれば、インターネットの時代らしくネットスラング的な言葉もよく使われています。
しかし、私達が言葉の勉強をする時は、日常会話で使うだけでなく、ビジネス上でも、正しく使えるようにすることに心がける必要があります。
仕事で会議をしていたり、商談をしているなかで、よく使ったり、聞くことがある言葉に、「これ如何に」というものがあります。
目次
- 「これ如何に」の意味とは?
- 「これ如何に」の類語や言い換え
- 「これ如何に」の使い方
- 「これ如何に」を使った例文
- 「これ如何に」を分解して解釈
- 「如何に」を使った言葉
「これ如何に」の意味とは?
ビジネスコミュニケーションの中でも、「これ如何に?」という言葉が出てくることがあります。
「これ如何に」とは、「これはどうであろうか?」、「どれほどのものであろうか?」というような問いかけを相手に投げかける時に、使う言葉です。
簡単に言うと、「どう思う?」という意味になるでしょう。
このように疑問形式で相手の意思を確認したり、問いかける意味の表現となります。
相手に対して、問いかけの形の表現を用いることで、疑念や、ある種の考えや意見、感慨を呈する時に使われるケースが多い言葉の表現法と言えます。
また、これまでの流れや経緯とは、全く異なる事象や出来事など、意外なことで驚いた時にも用いられることがあります。
「なんとしたことか!、これは如何に目の前の人物が、それまでとは違う姿勢に豹変してしまうとは」
このような言い方でも、使われることがあります。
- 「これ如何に」の読み方
「これ如何に」の読み方
「これ如何に」は、「これいかに」という読み方になります。
「これ如何に」の類語や言い換え
では、「これはいかに」を他の言葉に置き換えると、どのような言葉で表現することができるでしょうか?
- 「いかほどか」
- 「どれ程か」
- 「どうでしょうか」
「いかほどか」
「いかほどか」という言葉には、物事の程度や分量、金額などの質問をする時に使う言葉です。
「これは一つ如何程ですか?(どのくらいですか?)」、「如何程、ご用意しましょうか?」という言い方があります。
この他に、物事の分量や程度などが多い時にも使うことができます。
「どれ程か」
「どれ程か」も「これ如何に」に近い言葉として挙げられます。
「どれ程」とは、日常語としては、さまざまな場面で広く使われている言葉です。
「どれほど悔しい思いをしたのだろうか?」というように、程度が甚だしい意味でも使います。
「どうでしょうか」
「どうでしょうか?」も、同義語として、使える表現です。
「どう思いますか?」、「どんなふうに感じていますか?」という質問形の言葉として、よく使われる言葉です。
ただ、「どうでしょうか?」という質問は、非常に漠然とした聞き方なので、使い方には、注意が必要かもしれません。
「これ如何に」の使い方
相手に質問を投げかける形で、その人の真意を確かめたりする言葉なので、商談などで使うことが場合には、それまで見えなかった相手の本音を探り出せる可能性もあるので、ビジネスの中で使われる頻度が高いと思われます。
「これ如何に」を使った例文
では、「これ如何に」の例文を見ていくことにしましょう。
- 「これ如何に」の例文1
- 「これ如何に」の例文2
- 「これ如何に」の例文3
「これ如何に」の例文1
「二十歳から二十二歳に至るまで、文章などははじめの稚なさから、後半その自在性という点で幾らか発達しているのが認められるような気もするのだが、さてこの日記の時代からのち、かえって退歩をはじめたとはこれ如何いかに? …」
この場合は、人の成長の中で、常に進歩しているはずなのに、逆行(退行)しているような現象になっていることに対して、どのような原因があるのかを、第三者に質問しているような使い方です。
「これ如何に」の例文2
「知らぬなら作戦行動云々はこれ如何に?…」
このパターンも質問を投げかけていますが、「この作戦について、どのように感じる?」と言った意味合いになるでしょう。
「これ如何に」の例文3
「それがよもや、本屋の似合う眼鏡少女だとはこれ如何いかに」
人の印象は、時と場所によって大きく異なって見えることがあります。
この時の使い方だど、全く本屋が似合うタイプの人であったことに驚きを隠せない気持ちが、「これ如何に」に込められているのではないでしょうか?
「これ如何に」を分解して解釈
「これ如何に」を「これ」と「如何に」の2つに分けて、意味を見ていくと興味深い言葉の意味が見えてくるようです。
- 「これ」
- 「如何に」
「これ」
「これ」とは、「心理的、あるいは空間的、時間的に)自分に最も近い存在や物質を指している言葉」となります。
また、直近の話題になっている事柄や物を指し示す意味もあります。
「孫の貯めたお金の多さに父親は、これを見て驚いたのです」
こんな使い方になりますね。
「如何に」
「如何に」には、色々な意味が含まれています。
「状態などについての疑問を表す」という意味かあり、「どのように」、「どんなふうに」という言葉でも表すことができます。
「人は、如何に生きていくべきか?」
「私達の未来の運命や如何に?」
このような使い方でしょう。
次には、「程度などについて推量する気持ち」を表すこともできます。
「どれほど」、「どんなに」という例えにもなるでしょう。
他には、「原因や理由などについての疑問形の問いかけをする」意味や、「どうして?」という反対語を意味としても使うことがあります。
「如何に」を使った言葉
「如何に」単独で使われる言葉も見ていくことにします。
- 「如何にも」
- 「如何を問わず」
「如何にも」
「如何にも」には、「程度・状態のはなはだしいこと」を表す意味があります。
「どう考えても」、「全く」、「実に」という意味にも解釈できます。
「如何にも残念そうに見える」
という使い方になるでしょう。
また、相手の考えを認めたり、肯定する時にも使われます。
「如何にも(なるとほど、確かに)、おっしゃるとおりですね」
「如何にも、私が犯人です」
このような言い方をよく耳にするのではないでしょうか?
この他には、「まさしく」という意味で、「如何にも君らしい考えだ」、「如何にも本物らしく見えてくるな」
という表現や、「どうして」、「決して」、実現が難しいことでも、何とか。
成就させたいという気持ちを込めた、「何とかして」という意味も持っています。
「如何を問わず」
この時の「如何」は、「いかんを問わず」という読み方になります。
「物事の次第が、どのような状態であっても全く考慮しない、状況に左右されない、例外を認めない」という意味で用いられる表現となります。
「理由の如何を問わず」、「状態の程度の如何を問わず」という表現は、ビジネスでも、よく使われるのとと思います。
「如何」には、「事の次第」、「なりゆき」という意味が含まれています。
言い換えると、「如何を問わず」には「どのようなことであっても、例外は認められない」ということになります。
よく見るケースとしては、「チケット代金のお支払い後は、理由の如何を問わず、変更・払い戻し・キャンセルは受け付けできませんので、ご了承下さい」
などの言い回しがあります。
仕事をしていると、取引先や同僚との間でも、「どう思う?」という投げかけをすることが少なからずあるのではないでしょうか?
「これ如何に」は、頻繁に起こりうる仕事で難問や課題にぶつかった時に、出てくる表現ではないかと思うのです。
それは、相手の真意を引き出す高等なコミュニケーション手段とも言えるからです。
しかし、「これ如何に」とは、質問の意図をぼやかして問いかけるような感じもあるので、この表現を使うタイミングを見測る必要はありそうです。