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「蒔かぬ種は生えぬ」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!

タネを蒔いて花や野菜を育てたことはありますか?日々の水やりに害虫や病気にならないように気を配りながら大切に育てていれば、美しい花やおいしい野菜ができるのです。

タネ蒔きということばが入った「蒔かぬ種は生えぬ」とは、どのような意味を持つことわざなのでしょうか?

蒔かぬ種は生えぬ

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「蒔かぬ種は生えぬ」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!>


目次

  • 「蒔かぬ種は生えぬ」の意味とは?
  • 「蒔かぬ種は生えぬ」の類語や似たことわざはなんだろう?
  • 「蒔かぬ種は生えぬ」のことばの使い方
  • 「蒔かぬ種は生えぬ」を使った例文
  • 「蒔かぬ種は生えぬ」の反対の意味を持つことわざはなんだろう?
  • 「蒔かぬ種は生えぬ」を英語で表現すると?名言は?


「蒔かぬ種は生えぬ」の意味とは?

「蒔かぬ種は生えぬ」とは、何もしなければ何も起らないこと、または、努力もせずに良い結果を期待することなど無駄であるという意味のことわざです。

タネを蒔かないと花も実もなるわけがないから、なんの収穫もできませんよね。

要するに、働かなければ利益を得ることはできないという、ことわざですね。

  • 「蒔かぬ種は生えぬ」の読み方
  • タネを蒔かなければ収穫できないから「はじめに行動ありき」
  • 「種」が入った慣用句は他にもある
  • ちょっと脱線

「蒔かぬ種は生えぬ」の読み方

「まかぬたねははえぬ」と読みます。

タネを蒔かなければ収穫できないから「はじめに行動ありき」

「はじめに行動ありき」ということばを聞いたことはありませんか?このことばは、ドイツの詩人で文学者のゲーテ(1749-1832)の戯曲『ファウスト』の第一部の中にあることばです。

「はじめに行動ありき」とは

もとは「はじめにことばありき」(新約聖書中の「ヨハネによる福音書」の冒頭の記述)を、主人公で老学者のファウストが戯曲中でもじったものです。

つまり、ことばだけでは、何も変わらないし、考えるだけでは、何も進まない。

すべてを切り開いていくものは「行動」であり、実行しなければ価値がないと書いているのです。

「種」が入った慣用句は他にもある

「蒔かぬ種は生えぬ」と同様に「種」が入ることわざや故事成語はたくさんありますよね。

その中のいくつかご紹介します。

「自分で蒔いた種(じぶんでまいたたね)」

自らきっかけを作って招いた悪い状況のことや、そのきっかけを意味する言い回しです。

「自分で蒔いた種は自分で刈り取る」または、「自分で蒔いた種なのだから、自分で刈り取れ」とは、自分が原因でそのような悪い結果になったのだから、責任を持って自分で処理する(しなさい)という意味です。

「苦は楽の種(くはらくのたね)」

「苦は楽の種」とは、今は苦労していても、それは将来の幸福につながるのだということです。

努力を続けていれば、必ず力がついてきます。

そう思えば、たとえ今つらい思いをしていたとしても、気合を入れて頑張れるものですよね。

「夫婦喧嘩は貧乏の種蒔き(ふうふげんかはびんぼうのたねまき)」

いつも夫婦喧嘩をしている家庭は、だんだんと貧乏になっていうという戒めのことばです。

夫婦は家庭のかなめです。

どちらか一方が自分を優先しだすと相手も自分を優先しだします。

夫婦の仲が悪ければ家庭がうまくいくはずがありません。

しかし、逆もまたしかり。

お互いが思いやりを持っていれば喧嘩は起きません。

どちらかが思いやりを持って接すれば、相手もまたそれにこたえようとするのです。

相手を思いやる気持ちをお互いに持っていれば家庭は円満になります。

すると、働き手も「家族のために頑張ろう」というプラスの気持ちが働き、仕事にもせいが出ます。

そして、金銭的にも気持ちの上でも豊かになっていくのではないでしょうか。

ちょっと脱線

上方(京都)いろはカルタの句でもある 江戸時代後期に始まったといわれるカルタの一種のいろはカルタには三種類あるのを知っていますか?京都カルタで「ま」「蒔かぬ種は生えぬ」です。

これが江戸カルタでは、「負けるが勝ち」となり、大阪(名古屋)カルタでは、「待てば甘露(かんろ)の日和あり」です。



「蒔かぬ種は生えぬ」の類語や似たことわざはなんだろう?

「努力が大切」「原因があるから結果を得ることができる」をキーワードに「蒔かぬ種は生えぬ」とよく似ていることばを集めてみました。

  • 「打たぬ鐘は鳴らぬ」【うたぬかねはならぬ】
  • 「春植えざれば秋実らず」【はるうえざればあきみのらず】
  • 「物が無ければ影ささず」【ものがなければかげささず】

「打たぬ鐘は鳴らぬ」【うたぬかねはならぬ】

どんなに美しく響きわたるような鐘(かね)であっても、誰も打たなければその音を聞くことはできません。

「打たぬ鐘は鳴らぬ」とは、鐘を打たなければ鳴るはずがない、つまり、何事も原因があるからこそ結果があるのだ、という意味なのです。

「春植えざれば秋実らず」【はるうえざればあきみのらず】

凍てつく寒さの冬が終わり、春はじっと眠っていた植物たちが芽吹きだす季節です。

おいしいお米も同様です。

秋に豊かな実りを得るには、春に稲のタネもみをまき、水や肥料などさまざまな世話をして、秋になってやっと金色の稲穂(いなほ)が実り収穫ができるのです。

つまり、行動ししなければ成果が得ることはできないことですね。

「物が無ければ影ささず」【ものがなければかげささず】

影をつくるには何が必要でしょうか。

まず、光がないことには影はつくれません。

しかし、光だけがあっても影をつくることはできません。

光をさえぎる物があってはじめて影を作ることができるのです。

要は、「物が無ければ影ささず」「蒔かぬ種は生えぬ」と同じで、原因がなければ(物がなければ)、結果はない(影はできない)ということです。

「蒔かぬ種は生えぬ」のことばの使い方

「蒔かぬ種は生えぬ」とは、行動しなければ何もはじまらないの意味と、努力しなければ成果はないという戒めでもあるのですが、努力したから良い結果が得られたとの意味でも用いることがあります。

戒めの意味合いで使用する場合は、目上の人には使わない方がいいですね。



「蒔かぬ種は生えぬ」を使った例文

  • 「テスト期間だというのに、あんに遊び歩いていたのだから点数が悪いのは当たり前じゃない。『蒔かぬ種は生えぬ』というでしょ?」
  • 「営業目標が達成できたのは、『蒔かぬ種は生えぬ』のことばを肝に銘じて、顧客開拓のために頑張ったからだ」
  • 「楽して儲けようだなんて、甘い考え方を捨てなさい。『蒔かぬ種は生えぬ』のだからね」

「蒔かぬ種は生えぬ」の反対の意味を持つことわざはなんだろう?

「努力が大切」「原因があるから結果を得ることができる」の反対の意味を持つことわざを集めました。

  • 「棚から牡丹餅」【たなからぼたもち】
  • 「果報は寝て待て」【かほうはねてまて】
  • 「骨折り損の草臥れ儲け」【ほねおりぞんのくたびれもうけ】

「棚から牡丹餅」【たなからぼたもち】

「棚から牡丹餅」とは、思いがけずうまい話を持ちかけられり、何もせずとも思いがけない幸運が舞い込むことの意味です。

牡丹餅はあんこがたくさんついている和菓子ですよね。

誰かが棚に置いていた甘くておいしい牡丹餅が自然に落っこちてきて、棚の下でちょうどあいていた口に入ってくることにたとえたものです。

「タナボタ」ともいいますよね。

「果報は寝て待て」【かほうはねてまて】

「果報は寝て待て」は、運というものは人の力ではどうにもできないものだから、あせらずに時機を待つのが良いということをいったことわざです。

「果報(かほう)」とは、仏教のことばで、前世での行いの結果として現世で受ける報いのことをいいます。

「棚から牡丹餅」と同じく、運に恵まれて幸福なことをいいます。

しかし、もうひとつ隠れた意味があるのを知っていますか?「寝て待て」は、ただ怠けていればよいという意味ではなく、やれることを全てやった後は、もうすることは何もないのだから辛抱強く良い知らせを待つしかないという意味もあるのです。

こちらの意味だと、「蒔かぬ種は生えぬ」と近いですね。

「骨折り損の草臥れ儲け」【ほねおりぞんのくたびれもうけ】

それまでの行いが無駄に終わること、苦労するだけで結果が報われないことを「骨折り損の草臥れ儲け」といいます。

「骨を折る」は、苦労するという意味ですよね。

つまり、「骨折り損(ほねおりぞん)」と労力だけが多くてまったく報われないこと、「草臥れ儲け」とは、疲労だけは儲けている、要するに、ヘトヘトになるほど頑張ったのに結果はたいしたものではないということですね。

「蒔かぬ種は生えぬ」を英語で表現すると?名言は?

蒔かぬ種は生えぬ meaning in english

英語にも「蒔かぬ種は生えぬ」と同じ意味の表現はたくさんあります。

「原因あっての成果」の意味がある英語のことわざや名言をご紹介します。

  • “You can't make an omelette without breaking eggs.”
  • “No pain, no gain.”
  • “you reap what you sow.”
  • “Success is dependent on effort.”
  • “A little more persistence, a little more effort, and what seemed hopeless failure may turn to glorious success. ”

“You can't make an omelette without breaking eggs.”

「タマゴを割らずにオムレツは作れない」

“omelette”とは、タマゴ料理のオムレツです。

ふわふわのおいしいオムレツを作ろうとしたら、必ずタマゴが必要です。

でもタマゴを割ってしまったらヒヨコは孵りません。

つまり、「タマゴを割らずにオムレツは作れない」とは、何かを成し遂げるには犠牲が必要だという意味なのです。

“No pain, no gain.”

「苦悩なくして、得られるものはない」

“pain”とは、「痛み、苦悩」という意味、“gain”とは、「利益」を意味します。

価値があるものを得ようと思ったら、それなりの苦労はつきものですし、大いに苦しみ悩むほど考え抜いた末に行動すれば、自分の求めていた結果が手に入る可能性は高くなるのです。

“you reap what you sow.”

「自分で種を蒔いて収穫する」

“reap”とは、収穫するという意味です。

“sow”とは、タネを蒔くことです。

良いことをすれば良い結果がかえってくるし、悪いことをすれば悪い結果がかえる、つまり、結果は自分次第なのだという意味ですね。

“Success is dependent on effort.”

「成功は、努力次第である」

古代ギリシャの偉大な悲劇作家のうちの1人ソポクレス(紀元前496年-406年)の名言です。

ビギナーズラックで最初にうまくいったからといって、努力せずにいればそれ以上の結果を出すことはむずかしいものです。

そのことは古代ギリシャ時代より変わることはないのですね。

“A little more persistence, a little more effort, and what seemed hopeless failure may turn to glorious success. ”

「たとえ失敗一歩手前あっても、あとちょっとの粘り強さや、あとちょっとの努力があれば大成功につながるかもしれないのだ」

アメリカの思想家で作家のエルバート・ハバード(1856年-1915年) の数ある名言のひとつです。

努力を続けることは簡単なようでとても難しいことです。

いくら頑張っても成果がみえないときには、努力を続けるのが、バカバカしくなってしまうものです。

しかし、そんなときほど、タネをまく努力が必要です。

自分の思った結果とは違うとしても、自分に負けずに頑張れたという経験と自信が、成功への道につながるのではないでしょうか。

icon まとめ

タネは蒔いたからといってすぐに芽を出し、花を咲かせるわけではありません。

芽がでないからといってあきらめて水やりしなければ、芽をだすことなく枯れてしまいますし、芽が出たからといって放っていたら萎れてしまうでしょう。

手間をおしまずに世話を続けることで私たちは美しい花をみることができるのです。

「蒔かぬ種は生えぬ」も同じこと。

よい結果を得たいのであれば、努力を惜しまずに続けることが大事なのです。