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「荒馬の轡は前から」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!

「荒馬の轡は前から」の意味と読み方を紹介します。

さらに「荒馬の轡は前から」を使った例文や類語などを紹介していきます。

荒馬の轡は前から

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「荒馬の轡は前から」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!>


目次

  • 「荒馬の轡は前から」の意味とは?
  • 「荒馬の轡は前から」の読み方
  • 「荒馬の轡は前から」の類語や似たことわざ
  • 「荒馬の轡は前から」を使った例文


「荒馬の轡は前から」の意味とは?

「荒馬の轡は前から」の意味とは?

「荒馬の轡は前から」という言葉があります。

読み方も良く分からないくらい、聞き覚えがない言葉だと思う人の方が多いかもしれません。

この言葉の意味は「困難な問題ほど、真正面からぶつかった方がいい」という意味の言葉です。

困難な問題に出くわすと、つい避けてしまったり、違った角度からの回答を探そうとしてしまいがちですが、むしろ正面から取り組んだ方が正解を得やすいという教えが含まれています。

例えば、高校野球で甲子園を目指す時、小細工をして数試合は勝つ事ができるかもしれません。

しかし、小細工だけでは、トーナメントを勝ち上がり、最終的な甲子園の切符を得るのは難しいでしょう。

それよりも素振りをしたり守備練習をしたりと、基礎的な努力を惜しまず、「真正面から強豪校に勝とう」とした方が、結果的に甲子園出場という大きな目標は達成しやすいはずです。

このように「荒馬の轡は前から」という言葉は、大きな敵や大きな目標に、真正面から堂々と挑む事の大切さを教えてくれます。



「荒馬の轡は前から」の読み方

「荒馬の轡は前から」の読み方

「荒馬の轡は前から」「あらうまのくつわはまえから」と読みます。

「荒馬」「あらうま」で、暴れん坊の馬、人間の言う事を聞かない馬の事です。

「轡」「くつわ」と読みます。

競馬や乗馬の馬には、金属の棒を口にくわえさせてあり、そこから伸びる紐を使ってコントロールしています。

「轡」はとても難しい漢字ですし、滅多に登場しない漢字ですので、この機会に覚えてしまいましょう。

荒馬を人間がコントロールするのは難しいものです。

馬に慣れていない人は特にそうでしょう。

そのため後ろから近付いて、馬に蹴られたり、横から近づこうとして、馬に走り去られてしまったりします。

馬を制御したい時は、むしろ正面から向かっていき、轡を付けた方がおとなしくなるといいます。

この事から、「荒馬の轡は前から」と言う言葉は、困難な状況や大きな敵と戦う時、大目標を叶えたい時は、正面突破で行けという意味になります。

「荒馬の轡は前から」の類語や似たことわざ

「荒馬の轡は前から」の類語や似たことわざ

「荒馬の轡は前から」の意味が分かったところで、類語や似たことわざについても知りましょう。

いずれも「困難な状況になった時」にどうするか?という教えが含まれている言葉ばかりです。

  • 「死中に活を求める」【しちゅうにかつをもとめる】
  • 「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」【みをすててこそうかぶせもあれ】

「死中に活を求める」【しちゅうにかつをもとめる】

「荒馬の轡は前から」と似た意味の言葉に「死中に活を求める」という言葉があります。

「死中」と表現したくなるように、死を待つしかないような最悪の事態でも、何とか生き残るすべを見出そうとする姿勢を示した言葉です。

また死を待つしかない状況に追い込まれてこそ、生につながるようなヒントが見つかりやすいという意味もあります。

みなさんの中にも、仕事の締め切りが近づいても何もアイデアが湧かないようなピンチを迎えた経験があるかもしれません。

しかし締め切りギリギリだからこそ、画期的なアイデアが思いつく事があります。

このようなギリギリの体験を繰り返して行くうちに、何度も大発見をして偉大な仕事を成し遂げる人もいます。

いくつもの仕事を抱えて暮らしている人は、いつでも「死中に活を求める」ような状態かもしれません。

日常的にピンチを迎えるような生活をしているからこそ、感覚が研ぎ澄まされて良い仕事ができるという面もあるかもしれません。

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」【みをすててこそうかぶせもあれ】

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という言葉も、「荒馬の轡は前から」と似た言葉です。

川や海などで溺れてしまった時に、何とか水面に浮かぼう、岸の方に近づこうとするでしょう。

しかしもがけばもがくほど、体が水の中に沈んでしまうというのは、溺れた経験がある人なら理解できると思います。

逆に力を抜くと、体が水面に浮きあがり、気が付けば足が付くような浅瀬に移動できる…このような逆説的な事実があります。

水泳のレッスンでも、水中で力を抜くと、自然と水面に体が浮かび上がる事を教えてもらえるかもしれません。

このようにピンチになった時に、体の力を抜いてみる、あるいは緊張を解いてみると、 どんどん良い流れに乗り、いつの間にかピンチを脱している事があります。

会社で重要な仕事がしたいと思い、上司に「責任のある仕事をくれ」とアピールする人がいますが、そのようなアピールはたいていうまく行きません。

それよりも、いったんキャリアアップの事は忘れて、目の前の小さな仕事に集中する事で、仕事の良い流れを生む事があります。

このように「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」には、捨て身の覚悟で物事に取り組めば、ピンチをチャンスに変えるような不思議な事が起こる、また一度力を抜いてみると、良い流れに乗る事ができるという意味があります。



「荒馬の轡は前から」を使った例文

「荒馬の轡は前から」を使った例文

続いて「荒馬の轡は前から」を使った例文を見て行きましょう。

言葉の意味だけでなく、どのようなシチュエーションで使うといいか、使い方が良く分かるはずです。

ぜひ日常的な会話の中に「荒馬の轡は前から」という言葉を登場させましょう。

  • 「荒馬の轡は前から」を使った例文1
  • 「荒馬の轡は前から」を使った例文2
  • 「荒馬の轡は前から」を使った例文3
  • 「荒馬の轡は前から」を使った例文4

「荒馬の轡は前から」を使った例文1

「荒馬の轡は前から」は、困難な問題にぶつかった時、強大な敵と相対した時に、真正面からぶつかる大切さを教えてくれます。

このような場面をイメージすると、まずスポーツの対決のシーンが浮かんでくるのではないでしょうか。

例えば、草野球が趣味という人は多いと思います。

毎週末にユニフォームを着た同じチームの仲間と練習し、他のチームと試合をするのが楽しみという人もいるでしょう。

また飲み会の後で開かれる飲み会が何より楽しいという草野球ファンもいそうです。

もしあなたがピッチャーだとしたら、敵チームの中の強打者に立ち向かうシーンがあるはずです。

甲子園出場経験もあると噂されているバッターとの対決は、ホームランを打たれそうな気がして、つい及び腰になるかもしれません。

そんな時こそ「荒馬の轡は前から」の精神で、正面からぶつかってみましょう。

キャッチャーから変化球のサインが出たら、首を振り、ストレートを選択しましょう。

そして心の中で「荒馬の轡は前から」を使った文章を唱えて、自分を励ましましょう。

「逃げの投球をしたら、むしろホームランを打たれてしまう。『荒馬の轡は前から』というじゃないか。こんな時こそ、強気で高めにストレートを投げ込もう」という感じです。

「荒馬の轡は前から」を使った例文2

大きくて困難な目標に挑む機会がある時、「荒馬の轡は前から」という言葉を思い出してもらいたいと思います。

困難な目標ほど、真正面からの突破を目指す事が大切だからです。

例えば大学受験は、大きくて困難な目標のひとつです。

大学受験の勉強を始める前に、「荒馬の轡は前から」を使った文章で、自分を鼓舞しましょう。

「目指す大学の偏差値まで、まだまだ足りない。でも焦りは禁物だ。『荒馬の轡は前から』というから、基礎を大切にして、一から勉強をし直そう」となります。

「荒馬の轡は前から」を使った例文3

ビジネスシーンでも「荒馬の轡は前から」を使う機会はあるでしょう。

例えば営業職をしている人なら、強大な敵と呼びたくなるような気難しい取引先に立ち向かう機会があるかもしれません。

このような時ほど、誰かのコネで取次ぎを頼もうとしたり、綺麗な女性社員などを同伴させてご機嫌取りをしようとしてはいけません。

ぜひ「荒馬の轡は前から」を使った文章で、真正面から挑む事を自分に誓いましょう。

「気難しい○○さんには、小細工は効かない。『荒馬の轡は前から』という言葉通り、良い提案と良いプレゼンをする事で、○○さんの信頼を勝ち取ろう」という感じです。

ピンチになると、つい誰かに頼りたくなる人、コネを使いたくなる人は「荒馬の轡は前から」の精神を忘れないようにしましょう。

「荒馬の轡は前から」を使った例文4

恋愛の場面でも「荒馬の轡は前から」を使って自分を励ましたいシーンがあります。

例えば、あなたが好きな人が、絶世の美女だとします。

同じコミュニティにいる男性が、全員好きになってしまうような、魅力あふれる素晴らしい女性かもしれません。

このような場合、好きな気持ちを抑えて告白せずに諦める人も多いと思います。

「どうせ自分なんて見向きもされない」と思って、傷つくのを恐れてしまうからです。

また告白する時も、「冗談めかす」「酒に酔った勢い」など、後で「本気じゃなかった」と言い訳ができるように小細工をしてしまうかもしれません。

このような姑息なやり方では、絶世の美女を落とす事は難しいでしょう。

そこで「荒馬の轡は前から」を使った文章で、告白前に、自分の勇気を奮い立たせましょう。

「美人過ぎる○○さんに告白するチャンスだから、正々堂々と告白しよう。『荒馬の轡は前から』の教えを活かして、素面の状態で○○さんに「好きです」と言おう」と誓いましょう。

または「自分にはもったいないほどの人への告白だ。『荒馬の轡は前から』の教え通り、あえて小細工せずに告白してみよう」という感じです。

美人過ぎる女性ほど、男性が恐れをなして、このような堂々とした告白をされた経験がないかもしれません。

案外、スムーズにOKをもらえるかもしれません。

icon まとめ

「荒馬の轡は前から」という言葉の読み方や意味をチェックしました。

読み方すら分からなかった「荒馬の轡は前から」という言葉が、例文などを読む事により、日常生活でも使えそうな身近な言葉になったのではないでしょうか。

これから困難な局面を迎えそうな人や、仕事や勉強で大きな目標を掲げようとしている人は、ぜひ「荒馬の轡は前から」という言葉を胸に刻んで欲しいと思います。

困難な状況ほど、真正面から堂々とぶち当たり、最高の成果を手に入れましょう。