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「感謝感激雨あられ」の意味とは?使い方や例文を紹介!

「感謝感激雨あられ」という表現を聞いたことがあるでしょうか。

あまり普段使う表現ではないかもしれませんね。

ここでは「感謝感激雨あられ」という表現について解説します。

感謝感激雨あられ

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「感謝感激雨あられ」の意味とは?使い方や例文を紹介! >


目次

  • 「感謝感激雨あられ」の意味とは?
  • 「感謝感激雨あられ」の類義語
  • 「感謝感激雨あられ」の使い方
  • 「感謝感激雨あられ」の例文
  • 「感謝感激雨あられ」を分解して解釈
  • 「感謝感激雨あられ」の類義語「感謝してもしきれない」について


「感謝感激雨あられ」の意味とは?

「感謝感激雨あられ」の意味とは?
  • 「感謝感激雨あられ」の意味
  • 「感謝感激雨あられ」の由来
  • 「乱射乱撃雨あられ」と常陸丸事件
  • 使う相手には注意

「感謝感激雨あられ」の意味

「感謝感激雨あられ」という表現は「相手に感謝をする時、感謝すると同時に深く感動したという気持ちを熱心に相手に表し、相手に伝えようとすることで多くの言葉を相手に浴びせる様子」などを意味する言葉です。

感謝や感激の雨やあられを降らせるという意味になります。

ちなみに「感謝カンゲキ雨嵐」というのはジャニーズグループ、嵐の4枚目のシングルであり、「感謝感激雨あられ」とはまったくの別物です。

「感謝感激雨あられ」の由来

「感謝感激雨あられ」というのはもともと、戦争中に使われた表現が由来となっています。

戦争中、日本軍が優勢であるということが新聞で報じられ、その時の見出しに「乱射乱撃雨あられ」という表現が使われたのです。

もともとこの表現は日露戦争の時、常陸丸事件を題材にした琵琶歌(常陸丸)で使われている表現です。

これをもじって「感謝感激雨あられ」という表現になったのです。

「乱射乱撃雨あられ」と常陸丸事件

「感謝感激雨あられ」という表現の下である「乱射乱撃雨あられ」という表現はもともとは日露戦争の時に使われた表現ですが、この時の常陸丸事件というのは日露戦争が行われている最中の1904年6月15日、陸軍の船3隻がロシア側の装甲巡洋艦によって攻撃され、撃沈破された事件を指しています。

これは日本にとっても大きなショックとなり、日本社会に大きな新刊を与えました。

このときの殉難記念碑は靖国神社に置かれています。

使う相手には注意

確かに「感謝感激雨あられ」というのは年配の人の間でよく使われていた表現ですが、元々が日露戦争や第二次世界大戦の最中に使われていた言葉をもじったものですので、例え親しい間柄や冗談が通じる間柄であったとしても、相手に戦争経験がある人である場合は注意が必要です。

そのような人がお互いに言い合う分には問題ありませんが、戦争を経験していない人が経験者に「感謝感激雨あられ」という表現を使うと嫌がられてしまうこともあります。



「感謝感激雨あられ」の類義語

「感謝感激雨あられ」の類義語
  • 「足を向けては寝られない」【あしをむけてはねられない】
  • 「後光が差して見える」【ごこうがさしてみえる】
  • 「地獄で仏に会ったよう」【じごくでほとけにあったよう】
  • 「渡りに船」【わたりにふね】

「足を向けては寝られない」【あしをむけてはねられない】

「足を向けては寝られない」というのはとても恩義がある人や尊い人に対し、決して適当にあしらってはいけない、粗略にはできない、と感じている様子を指す言葉です。

人から受けた恩を絶対に忘れないという気持ちを指す表現でもあり、恩人に足を向けるのは失礼にあたるというところからこの表現が出来上がりました。

「後光が差して見える」【ごこうがさしてみえる】

「後光が差して見える」という表現は活躍している人が輝いている人に対していうこともありますが、本当にありがたいと思うような状況や神々しいと拝みたくなるような状況で使う言葉です。

相手がとても優しかったりすると、その人が輝いて見えますよね。

そのような状態を「後光が差す」と表すのです。

例えば「先輩が私のミスをカバーしてくれて後光が差して見えた」ということができます。

また、「後光が差して見える」というのは太陽の光や電気の明るさによって禿げた頭が光っている場合に使うこともありますので、状況によっては注意が必要です。

「地獄で仏に会ったよう」【じごくでほとけにあったよう】

「地獄で仏に会ったよう」というのは、苦難や危機の中で思わぬ助けを得たときに使うことができる表現です。

苦しく恐ろしい状況を地獄とたとえ、そこで出会った助けを仏様に例えた表現になるのです。

「地獄で仏」「地獄で仏に会う」ということもあります。

「渡りに船」【わたりにふね】

「渡りに船」というのは困っているときにちょうどよく助けになる人や環境に恵まれることを指しています。

どうやってこの川を渡ろうかと考えている時、ちょうどよく目の前に船が漕ぎ寄せてきた、ということからこの表現が出来上がりました。

「渡りに船を得る」ということもありますが、「渡りの船」というのは誤りです。

「感謝感激雨あられ」の使い方

「感謝感激雨あられ」の使い方
  • 少々おどけた表現
  • 今となっては死語に近い

少々おどけた表現

「感謝感激雨あられ」というのは確かに非常にありがたいと思っている気持ちを表す表現ではありますが、これは目上の人などに対して使う表現ではありません。

どちらかというとこの表現は近しい間柄の相手に対し、少しおどけて使うことができる言葉です。

距離がある人に使ってしまうと違和感が出てしまいますので気をつけましょう。

今となっては死語に近い

「感謝感激雨あられ」という表現は今となっては死語に近い表現です。

もともと私たちの祖父母世代の人が使っていたような言葉であり、今の若者が使うような言葉ではないかもしれませんね。

また、使うにしても近しい間柄の人で使う言葉ですから、耳にする機会も少なくなってしまうかもしれません。



「感謝感激雨あられ」の例文

「感謝感激雨あられ」の例文
  • 「ありがとう、あなたのおかげで助かったわ!感謝感激雨あられね!」
  • 「読んでくれてありがとう、感謝感激雨あられでございます」

「ありがとう、あなたのおかげで助かったわ!感謝感激雨あられね!」

「感謝感激雨あられ」という言葉を使う場合、その対象はあくまでも近しい人に限られます。

生活していると、親しい人に色々と助けてもらうことがありますよね。

そんな時は少々おどけて「ありがとう、感謝感激雨あられね!」という使い方をすることができます。

冗談を込めた言い方でもありますので、親しい人にのみ使うことが可能なのです。

大して親しくない人に使ってしまうと意味が軽くなってしまいますので気をつけましょう。

「読んでくれてありがとう、感謝感激雨あられでございます」

自分が作家として小説などを執筆している場合、誰かがそれを読んでくれると嬉しいですよね。

だからこそ、小説の最後などに「お読みいただきありがとうございます」などの表現をつけることがあります。

しかし、これだけでは近しい相手に対して使っているわけでは無いのですが、読者層が限られていたり、読者に対して親しいイメージを込める場合は最後に「感謝感激雨あられでございます」などという表現がつけたされたこともありました。

「感謝感激雨あられ」を分解して解釈

「感謝感激雨あられ」を分解して解釈
  • 「感謝感激」
  • 「雨あられ」

「感謝感激」

「感謝感激」という表現はこれだけでも1つの熟語になります。

これ自体も日露戦争中の常陸丸事件を本にした表現、「乱射乱撃雨あられ」をもじって作られたものになります。

大変感激し、感謝しているということを冗談めかしていった表現になるのです。

例えば「あなた方の応援のおかげでアイドル生活を長く続けることができました。

感謝感激です」
「あなたが紹介してくれたをかけて素敵な人に出会うことができました。

感謝感激です」
などと使うことができます。

「雨あられ」

「雨あられ」というのは弾丸などが雨あられのように耐えることなく激しく降っている状態を指していう表現です。

「乱射乱撃雨あられ」という表現自体が日露戦争中にできた表現ですから、弾丸などが絶え間なく降り注いでくる様子、という意味が使われていても違和感はありませんね。

「鉄砲玉の雨あられ」などと使うことがあります。

弾丸だけではなく、あたかも雨やあられが降っているかのように多くの量が激しく浴びせられる様子をした表現ですから、弾丸とは限りません。

実際に感謝の声などについても使われることがありますので「感謝感激雨あられ」という表現が使われるのです。

「感謝感激雨あられ」の類義語「感謝してもしきれない」について

「感謝感激雨あられ」の類義語「感謝してもしきれない」について
  • 「感謝してもしきれない」というタイミング
  • 「感謝してもしきれない」人とはどんな人か?
  • 目上の人に使うためには
  • 感謝の言葉はビジネスでも大切

「感謝してもしきれない」というタイミング

「感謝感激雨あられ」という表現の類義語には「感謝してもしきれない」という言葉があります。

どれだけ「ありがとう」と言っても足りない、どれだけ感謝してもし足りない、という時に使う言葉ですね。

感謝の言葉だけでは言い表せないほどの感謝を感じた時に使うことができます。

「感謝してもしきれない」人とはどんな人か?

「感謝感激雨あられ」という表現の類義語が「感謝してもしきれない」だとすると、感謝してもしきれない人の特徴を考えることにより、「感謝感激雨あられ」という表現を使うことができる相手の特徴が分かるかもしれません。

まず、「感謝感激雨あられ」の場合は親しい人に限りますので、普段から仲が良い人でなければいけません。

そしてやはり、普段から親しみを持つことができ、相手に対して丁寧に接することができる人、ということになります。

目上の人に使うためには

「感謝感激雨あられ」というのはあくまでも親しい人に使える表現ですから、目上の人に使うことはできません。

もちろん目上でありながら冗談を言い合える仲であれば話は別ですが、敬語を使わなければいけないような相手に対しては使うことはできません。

もしも目上の人に対して感謝の意思を表したいけれどどのように表したらよいのか分からない、という場合は「感謝の言葉もございません」「心より感謝致します」「感謝の気持ちでいっぱいです」などという事ができます。

感謝の言葉はビジネスでも大切

感謝の言葉を口に出すということは日常的に大切なことですが、特にビジネスでは信頼関係にも繋がります。

例えば気遣ってもらったりミスをカバーしてもらったりなど、職場ではお礼を言わなければいけないタイミングがたくさんありますね。

もしも冗談が通じる相手であるならば、「感謝感激雨あられ!」という表現を使ってみても良いかもしれません。

icon まとめ

いかがでしょうか。

「感謝感激雨あられ」とは、聞いたことはあるけれど使ったことはない、聞いたことさえない、という人も多いかもしれませんね。

確かに若い人が使うと「古っ!」と思われてしまうかもしれません。

また、先ほども述べた通り、「感謝カンゲキ雨嵐」は曲のタイトルですので、混同しないようにしましょう。

以外に間違えている人が多いですが、感謝の意思を表したい相手に「感謝カンゲキ雨嵐!」と言ってしまったら笑いを招いてしまいますよ。