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「青菜に塩」の意味とは?類語、四文字熟語や使い方、例文や反対語を紹介!

新鮮で青々とした野菜に塩を振ってもみこむと、しんなりと柔らかくなって美味しいお漬物になります。

また、青菜を塩茹ですると鮮やかな緑色で茹で上がります。

調理方法としての青菜と塩はまさにベストパートナーといえますが、ことわざの世界ではどうでしょうか。

古くからあることわざ「青菜に塩」について考えてみましょう。

青菜に塩

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「青菜に塩」の意味とは?類語、四文字熟語や使い方、例文や反対語を紹介!>


目次

  • 「青菜に塩」の意味とは?
  • 「青菜に塩」の類語のことわざや四文字熟語
  • 「青菜に塩」の使い方
  • 「青菜に塩」の誤った使い方
  • 「青菜に塩」の反対語や似た対義語は何だろう?
  • 「青菜に塩」を深く考えてみたら…
  • 「青菜に塩」は英語でなんていうの?


「青菜に塩」の意味とは?

ことわざ「青菜に塩」は元気をなくてすっかりしょげ返っている様子を表す言葉です。

新鮮で青々とした葉っぱは水分を含んでピンとしていますが、塩をふると浸透圧によって水分が抜けて萎れてしまいます。

つまり、新鮮で青々とした葉っぱをいつも元気でいる人や威勢のよい人にたとえて、いつも元気にしている人がしょげている様子を表しているのです。

  • 「青菜に塩」の読み方

「青菜に塩」の読み方

「青菜(あおな)に塩(しお)」と読みます。



「青菜に塩」の類語のことわざや四文字熟語

では、「青菜に塩」とよく似ていることわざや四文字熟語にはどのようなものがあるのでしょうか?

  • 「青菜をお湯につけたよう」【あおなをおゆにつけたよう】
  • 「なめくじに塩」【なめくじにしお】
  • 「意気消沈」【いきしょうちん】
  • 「垂頭喪気」【すいとうそうき】

「青菜をお湯につけたよう」【あおなをおゆにつけたよう】

青菜をお湯につけると、塩をかけた時と同様に水分が抜けて、くたくたになって萎れたようになります。

「青菜をお湯につけたよう」とは「青菜に塩」と同じく、いつも活気のある人が元気をなくしてしょげかえっている様子をいいます。

「塩をふる」「お湯につける」だけの違いで、同じ意味ですね。

「なめくじに塩」【なめくじにしお】

「きゃー、ナメクジがいる!早く塩を持ってきてちょうだい!」

昔からナメクジ退治のひとつに塩をかける方法があります。

体の約85%が水分でできているナメクジは表面が薄い膜でできているので、塩をかけると水分が塩に吸収されて体が縮んでいきます。

「なめくじに塩」はナメクジの縮んでしまう様子から、元気をなくしてすっかりしょげてしまうことや苦手なものを前にして萎縮してしまうことをいうのです。

「意気消沈」【いきしょうちん】

「意気消沈」は元気をなくすこと、しょげかえることをいいます。

「一度やると決めたなら、それくらいの心意気(こころいき)でやらなきゃダメだよ」などで使われる「意気(いき)」は、何かをしようと思う積極的な気持ちのこと、「消沈(しょうちん)」は気力や気持ちが衰えることをいいます。

「消沈」「銷沈(しょうちん)」と書く場合もあるので覚えておくとよいですね。

「垂頭喪気」【すいとうそうき】

「垂頭喪気」は元気をなくしてしまって心が折れたり、がっかりすることをいいます。

「垂頭(すいとう)」は頭を低く垂れること、「喪気(そうき)は元気がなくなる」ことをいいます。

気落ちして落胆したときには、うつむいて顔をふせがちになりますよね。

そんな様子をたとえた四文字熟語です。

「青菜に塩」の使い方

「青菜に塩」「他人がしょげている様子」をたとえているもので、「自分自身がしょげている」場合にはつかわない表現です。

では、「いつもは元気」「普段は威勢のよい」人が、元気をなくしたり気落ちしている様子を表す「青菜に塩」はどのような時に使えばいいのでしょうか?例文をみてみましょう。

  • 「青菜に塩」の例文1
  • 「青菜に塩」の例文2

「青菜に塩」の例文1

「あのいたずら三人組も先生に怒られてすっかり『青菜に塩』の様子だな」

いつもは活発でいたずらな子どもたちが怒られて、しょげかえっている時の様子が目に見えてきそうです。

「青菜に塩」ということわざには、どことなく落ち込んでいる人たちをやさしく見守っているような雰囲気が少しばかりありますね。

「青菜に塩」の例文2

「あんなに威勢がよいあいつも、女房の前では『青菜に塩』だな」

いつもは自信家で少し威張り屋の人でも奥さんの前では萎縮してしまっている様子をコミカルに表現しています。

恐妻家であることが一発でわかりますね。



「青菜に塩」の誤った使い方

「青菜に塩」は、普段元気な人がいつもと違う様子を表す言葉で、もともと元気のない人や悪運が重なって気落ちしている人に対して用いる表現ではありません。

また、「身体的」にぐったりしているのではなく、「精神的」にがっかりしている様子を表しているので、病気や怪我で身体が弱ってしまっている場合にもつかうのも誤りです。

また、「青菜に塩」はがっかりしたり、しょげていることに使う言葉ですが、比較的カジュアルな表現です。

深刻な場合に使うのには向いていないので注意した方がいいですね。

  • 「青菜に塩」の誤った例文1
  • 「青菜に塩」の誤った例文2
  • 「青菜に塩」の誤った例文3

「青菜に塩」の誤った例文1

「あいつはいつも挨拶してもかえさないし、目も合わそうともしないよ。本当に『青菜の塩』のようなやつだ」

元々活気のない人や打ち解けていない人、人見知りの人に対して「青菜に塩」は使いません。

この場合は、「気で鼻をくくったようだ」と いいます。

「青菜に塩」の誤った例文2

「先週は不運が続いてばかりで、いくらへこたれない私でも『青菜に塩』だわ」

まず、自分自身に対して「青菜に塩」と使っていることが間違っていますし、不運が重なって元気がない様子は「青菜に塩」には向いていません。

この場合は「踏んだり蹴ったり」といった方がいいですね。

「青菜に塩」の誤った例文3

「あんなに丈夫なひとが大病をしたとは『青菜の塩』だね」

いくら普段は丈夫で元気な人だとしても、病気をして身体的に元気がなくなっている人に「青菜に塩」を使うのはふさわしくありません。

この場合は「鬼の霍乱(おにのかくらん)」と表現したほうがいいかもしれませんね。

「鬼の霍乱」は普段丈夫な人が珍しく病気にかかることをいいます。

「青菜に塩」の反対語や似た対義語は何だろう?

では、いつもは活気のある人の元気がない様子をいう「青菜に塩」の反対語はどのようなものがあるのでしょうか?「元気がない」「しょげている」「いつもは元気」をキーワードに考えてみましょう。

  • 「今鳴いた烏がもう笑う」【いまないたからすがもうわらう】
  • 「顔で笑って心で泣く」【かおでわらってこころでなく】
  • 「武士は食わねど高楊枝」【ぶしはくわねどたかようじ】

「今鳴いた烏がもう笑う」【いまないたからすがもうわらう】

つい今しがたまで泣いていた人が、すぐ機嫌を直して笑っている様子を「今鳴いた烏(からす)がもう笑う」といいます。

子供の感情の変わりやすいことによく使われる表現で、その変わりようが憎めないときに使う表現です。

泣いているかと思ったら急に笑い出すとは、それまでは元気だったのに急にしょげてしまう「青菜に塩」とは反対の表現です。

「顔で笑って心で泣く」【かおでわらってこころでなく】

つらくて泣きたい気持ち抑えて、顔だけは楽しそうに笑う様子を「顔で笑って心で泣く」といいます。

社会人になると、素直に自分の感情を表してばかりいては人間関係がうまくいきませんし、仕事上でもトラブルの元になってしまうことが多くなりますよね。

「顔で笑って心で泣いて」平静な様子を保って、空元気だとしても矜持を保っていかなければなりません。

「青菜に塩」が元気をなくす様子を例えているのに対して、空元気をだしている様子を例えた「顔で笑って心で泣く」は対義語になりますよね。

「武士は食わねど高楊枝」【ぶしはくわねどたかようじ】

やせ我慢することを「武士(ぶし)は食(く)わねど高楊枝(たかようじ)」といいます。

武士は貧しくて食事ができなくても、あたかも今、食べたばかりのように楊枝を使って見せることを例えたことわざで、武士の清貧や体面を重んじる気風がその由来になります。

どんなときであっても自信と誇りを保って乗り越えてみせようという心構えでもあるのです。

「顔で笑って心で泣く」と同じく、空元気を出している様子から「青菜に塩」の対義語としました。

「青菜に塩」を深く考えてみたら…

元気がなくなる様子をたとえた「青菜に塩」とは、どのようなことでしょうか?「青菜」とは新鮮な葉っぱ、つまりは生きいきとしていて元気のある様子を表していますが、「塩」にはどのような意味があるのでしょう。

  • 「塩」とは?
  • 角度を変えてみると…

「塩」とは?

塩は家庭でも必ずある身近な調味料ですが、調理以外にも生活の中で様々な方法で利用されています。

例えば、「お清めの塩」があります。

葬儀へ参列すると、葬儀の最期にお清めの塩が配られることがあります。

昔の日本では、塩は良くないことが起こった時、塩で身を清めて厄を逃れるという風習がありました。

塩は厄落としの意味を持っているのです。

角度を変えてみると…

塩が厄落としに使われることを考えてみると、「青菜に塩」はつらいこと、悲しいことがおきたとき、塩をまいて身を清めて、新たにやり直そうという励ましの言葉なのかもしれません。

「青菜に塩」は英語でなんていうの?

青菜に塩 meaning in english
  • “be crestfallen”
  • “be in a dejected state”
  • “be down in the dumps”

“be crestfallen”

しょげ返る、しゅんとなるという意味です。

“crestfallen”を分解すると“crest”「(鳥の)トサカ」「山頂」“fallen”「落ちた」という意味を持っています。

「トサカがうなだれる」はトサカがぴんとたっていると猛々しくみえる雄鶏でもトサカをうなだれていると弱弱しく見えますし、幸せのピーク(山頂)からすべり落ちたらがっかりしますよね。

“be in a dejected state”

がっかりしている、しょんぼりしている状態を表す言葉です。

“dejected”は、「がっかりする」“state”は、「状態」という意味です。

“state”の代わりに、「気分」「雰囲気」「ムード」を表す“mood”をつかって、“in a dejected mood”ともいいます。

“be down in the dumps”

こちらも気分が滅入る、暗くなるという意味で使われる表現です。

“down”「下へ」という意味で落ち込んでいるときによく使われる表現です。

“dump”(ゴミ山) の複数形の“dumps”「意気消沈」という意味です。

“down”を省略して“be in the dumps”ともいいます。

icon まとめ

「青菜に塩」は元気な人が意気消沈する様子を例えています。

怒られてしゅんとすること、心が折れることがあって悲しくなること、人生には色々な出来事があります。

怒られて初めてわかることもあるでしょうし、悲しみをしって他の人にやさしくできるようになることもあるでしょう。

調理の過程で青菜に塩を振って水気を抜きお漬物にするとやわらかくなって美味しくなるように、心折れるようなできごとは自分が成長するきっかけになるかもしれませんよ。