「同じ釜の飯を食う」の意味とは?読み方、反対語や使い方、例文や例えを紹介!
「同じ釜の飯を食う」という言葉は、誰しもが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
今回は、その言葉について説明していきます。
目次
- 「同じ釜の飯を食う」の意味とは?
- 「同じ釜の飯を食う」の類語や言い換え
- 「同じ釜の飯を食う」の使い方や例文
- 「同じ釜の飯を食う」の対義語や反対語
- 「同じ釜の飯を食う」の英語
- 「同じ釜の飯を食う」と日本社会
「同じ釜の飯を食う」の意味とは?
「同じ釜の飯を食う」とは、苦しいときも楽しいときも同じ釜で食事をしてきた仲なら、親密度が高いだろうということを意味します。
集団での強い結び付きを連想できる言葉です。
- 「同じ釜の飯を食う」の読み方とは?
「同じ釜の飯を食う」の読み方とは?
「おなじかまのめしをくう」と読みます。
「同じ釜の飯を食う」の類語や言い換え
「同じ釜の飯を食う」と同じ意味に当たる言葉をご紹介します。
- 「一緒に暮らす」
- 「生活を共にする」
- 「寝食を共にする」
- 「一緒に住む」
- 「同棲する」
- 「一つ屋根の下で暮らす」
- 「共に起き伏しする」
- 「共存する」
- 「共同生活する」
- 「一緒に寝泊りする」
- 「同じ屋根の下で暮らす」
- 「ルームシェアする」
- 「起居を共にする」
- 「同居生活を送る」
「一緒に暮らす」
同じ釜の飯を食べているわけではありませんが、集団での強い結びつきを意味する言葉だからです。
「生活を共にする」
生活とは広い意味で食事も含まれるので、同じ釜の飯を食べることを意味するからです。
「寝食を共にする」
食を共にする、という意味だけでは同じ意味にはなりませんが、寝ることが含まれるので、共同に生活をして同じ食事をしていることが連想されるからです。
「一緒に住む」
一緒に住むというのは共に生活をすることを意味しますので、当然同じ食事をとっていることが想像できるからです。
「同棲する」
同棲とは同じ屋根の下で共同生活をすることを意味しますので、当然同じ釜の飯を食べているはずです。
そのため、「同じ釜の飯を食う」とは同じ意味となります。
「一つ屋根の下で暮らす」
この言葉は同棲と近い意味になるので、同じ食生活を送っていることは想像に難しくありません。
そのため、「同じ釜の飯を食う」とは似た用法になります。
「共に起き伏しする」
あまり聞き慣れないかもしれませんが、起き伏しとは生活することを意味します。
そのため、同じ釜の飯を食べていることは近い意味になるんです。
「共存する」
共存とは共に生き残ることですが、共に生きていくということは、同じ釜の飯を食べていることがわかります。
そのため、「同じ釜の飯を食う」という言葉と似た意味になります。
「共同生活する」
これは想像しやすいと思いますが、共同生活とは食事を含めた暮らしを共にすることですから、「同じ釜の飯を食う」とは近い意味合いになるんです。
「一緒に寝泊りする」
一緒に寝泊りするということは食事も共にしていることになるため、「同じ釜の飯を食う」という言葉と同じことが想像できるはずです。
「同じ屋根の下で暮らす」
この言葉は共同生活をしていることを意味しますから、同じ釜の飯を食べていることは明白です。
そのため、同じ意味になります。
「ルームシェアする」
ルームシェアとは赤の他人が同じ部屋や家で共同生活を送ることを意味しますので、「同じ釜の飯を食う」という意味と近いことは想像に難しくありません。
ただ、ルームシェアという言葉自体は世代によっては通じない可能性があるため、使うときは注意が必要です。
「起居を共にする」
あまり聞き慣れない言葉に感じる方もいるかもしれませんが、起居というのは生活の一部を指すため、共同生活をしていることが想像できます。
そのため、「同じ釜の飯を食う」という言葉とは似た言葉といえます。
「同居生活を送る」
先ほどご紹介した同棲と似た言葉になりますが、同居するということは同じ釜の飯を食べることを意味するので、いずれにしても似た言葉です。
ただし、ニュアンスによっては通じない可能性もあるので、「同じ釜の飯を食う」という言葉とはやや遠い意味合いになります。
「同じ釜の飯を食う」の使い方や例文
では、「同じ釜の飯を食う」とはどういった使い方ができるのでしょうか。
それに関して説明していきます。
- 「同じ釜の飯を食う」の使い方
- 「同じ釜の飯を食う」を使った例文1
- 「同じ釜の飯を食う」を使った例文2
- 「同じ釜の飯を食う」を使った例文3
「同じ釜の飯を食う」の使い方
冒頭で述べたように、親密度の高さをアピールするときに使える言葉になります。
具体的な例文は以下の通りです。
「同じ釜の飯を食う」を使った例文1
「俺とお前は同じ釜の飯を食った仲じゃないか。だから、苦しいときも一緒に乗り越えれるはずだ。」
この言葉はチームワークを連想する言葉ですが、体育会系の組織でよく使われます。
ただし、近年はパワハラなどの問題があるため、あまり聞かなくなりました。
「同じ釜の飯を食う」を使った例文2
「あのチームに所属している者は皆、10年もの間同じ釜の飯を食っていたんだ。団結力は相当なものに違いない。」
この言葉も体育会系の組織でよく使われる言葉です。
もちろん、同じ釜の飯を食べたからといって組織力が高まるわけではありませんが、集団内での個々人の結び付きが強まることは期待できます。
そのため、チームスポーツなどでは、大事な大会の前は合宿を行って、共同生活を送ることは珍しくありません。
また、最近では企業が合宿を実施して、社員同士の結び付きを強める取り組みもあります。
「同じ釜の飯を食う」を使った例文3
「今まで同じ釜の飯を食ってきた仲なのに、裏切ることは許されないぞ。」
あまり良い使われ方ではありせんが、集団内での個々人の結び付きを逆手に取るときに使われます。
特に集団内の個々人の結び付きが強ければ強いほど言葉に重みが出るため、ここぞのときには有効な言葉になります。
「同じ釜の飯を食う」の対義語や反対語
次に「同じ釜の飯を食う」とは逆の意味になる対義語や反対語についてです。
「同じ釜の飯を食う」の意味をよく理解するうえでも、一緒に学んでおきましょう。
- 「同じ釜の飯を食う」の対義語1
- 「同じ釜の飯を食う」の対義語2
- 「同じ釜の飯を食う」の対義語3
「同じ釜の飯を食う」の対義語1
「自立する」という言葉は対義語です。
「同じ釜の飯を食う」という言葉は必ず複数人の人が関わっているときに使われる言葉なので、自立して自分だけの足で歩いているこの言葉とは対極の関係になります。
「同じ釜の飯を食う」の対義語2
「孤立する」という言葉も対義語です。
孤立とは一人を意味するので、先ほどお話しした通り、集団での結び付きを意味する「同じ釜の飯を食う」とは反対の意味になります。
「同じ釜の飯を食う」の対義語3
「独立する」という言葉も対義語です。
独立も孤立や自立と同様に一人で行動することを意味するため、集団で絆を強める「同じ釜の飯を食う」とは反対の意味になります。
「同じ釜の飯を食う」の英語
「同じ釜の飯を食う」という言葉は日本独自の言葉になります。
そのため、英語に訳した場合は“live under the same roof”が同義となります。
ただし、先の英語を日本語に直訳した場合、「同じ屋根の下で生活をする」という意味になるので、「同じ釜の飯を食う」という意味を知らない方にとっては文字面をそのまま受け取ってしまうため注意が必要です。
「同じ釜の飯を食う」と日本社会
「同じ釜の飯を食う」という言葉は、元来日本の古き良き伝統から伝わった良い言葉とされてきましたが、近年の日本社会の変遷に伴い言葉そのものが美徳ではなくなりつつあります。
というのも、近年の日本社会はプライバシーを過度に尊重する風潮から、集団での結び付きを悪いものとする傾向になっています。
そのため、会社や学校で過度に「同じ釜の飯を食う」ことを集団の方針として掲げること自体が少なくなっているのです。
特に若い世代には使われない言葉になりつつあります。
今回は「同じ釜の飯を食う」という言葉について説明しました。
近年あまり使われなくなった言葉ではありますが、年配の方を中心に、日常的に使える言葉であることは間違いないです。
そのため、これを機に意味や使い方を理解して、日常生活で積極的に使ってみて下さい。