「やたらめったら」の意味とは?「滅多矢鱈」?類語や使い方を解説!
日本語の言葉やことわざには、会話の中で普段何気なく使っているものがたくさんありますが、それでも深い意味を理解せずに、口から自然と出ていることもあります。
その中で、「やたらめったら」という言う言葉を特別に意識せずに使うことがあります。
目次
- 「やたらめったら」の意味とは?
- 「やたらめったら」の類語や言い換え
- 「やたらめったら」を分解して漢字で解釈
- 「やたらめったら」の反対語や似た対義語
- 「やたらめったら」の使い方
「やたらめったら」の意味とは?
「やたらめったら」の意味を知るためには、言葉の組み合わせを知ることが必要です。
「やたらめったら」は、「やたら」と「めったら」2つの言葉から作られています。
意味としては、深い考えもなくて、思い付きで手当たり次第に行動したり、常識では考えられない度合いが、とてつもなく高いことを意味しています。
- 「やたらめったら」と滅多矢鱈の違い
「やたらめったら」と滅多矢鱈の違い
しかし、「やたらめったら」は、言葉としての体をなしていないと言ってもいいかもしれません。
本当は「滅多矢鱈」(めったやたら)が正しい表現と言えるでしょう。
滅多矢鱈は、「めった」と「やたら」組み合わさった言葉です。
「やたらめったら」という言葉は、本来存在にしていないのです。
「考えもなしに手当たり次第にむやみな行動すること」を意味する「めった」と「やたら」が1つになった滅多矢鱈が正しいのです。
ただ、言葉の抑揚を聞くと、「めったやったら」の方がイントネーションが良くて、口語的に使われているのかもしれません。
「やたらめったら」の類語や言い換え
では、「やたらめったら」に近い表現の言葉の言葉というと、次のような言葉が使われるでしょう。
- 「むやみに」
- 「めちゃくちゃ」
- 「手当たり次第に」
「むやみに」
「むやみに」も似たような言葉ですが、漢字で書くと「無闇」となります。
特別にそうすることもないのに、理由もなく結果を深く考えずに思い付きだけで行動する様を指しています。
後先を考えずに感情的に動いてしまうこです。
「お前、むやみに動くな。もっと慎重にが考えて、策を練ろ!」
考えることより、身体が先に動いてしまう人に対して、こんな厳しい注意を促すことがないでしょうか?
「めちゃくちゃ」
「滅茶苦茶」です。
漢字は当て字と言われていますが、全く道理に合わない事柄や筋道が通っていないことを意味しています。
「あいつの考えは、めちゃくちゃだ!」
「どうして、せっかくまとまったアイデアや計画をあなたは、めちゃくちゃにするの?」
「もう、今までのお膳立てが台無しよ。めちゃくちゃにして!」
こんな言葉は、よく使っているのではないでしょうか?
自分の周りには、全く拝領せずに自分勝手に行動してしまう人がいます。
そんな人こそ、「めちゃくちゃ」という言葉が合っています。
「手当たり次第に」
「あいつは手当たり次第に壊していくな。」
「目に止まったものは、手当たり次第に破壊されていく。」
こんな表現のセリフをテレビや映画のワンシーンで見たことがないでしょうか?
手に触れるものや、行き当ったもの全てのことを「手当たり次第」と言っています。
「彼女と喧嘩したら、身の周りにあるものを手当たり次第に投げつけてくる。」
まさに、「片っぱしから投げつける」ようなことです。
とても恐くなって、背筋が寒くなってきそうです。
「やたらめったら」を分解して漢字で解釈
「やたらめったら」は、言葉として、「やたら」と「めったら」に分けることができます。
- 「矢鱈」とは?
- 「滅多」とは?
「矢鱈」とは?
「やたら」を漢字で書くと、「矢鱈」となるのですが、 これは単なる当て字で、特別に意味はありません
言葉の意味としては、「やたら」には「秩序や節度が見られないこと、あるいは存在さえしない」という意味があります。
また、「筋が全く通らないことよ」という意味も含まれています。
「やたら」を強調した言い方
「やたら」は、「やたら(に)強調する」「やたら(に)寒い」
などと使われることがありますが、「むちゃくちゃに」や「むやみ」、「みだり」と同じ意味なのですが、「やたら 」を強調する時に、「むやみやたらに」という使い方があります。
「滅多」とは?
「滅多」は、「めった」と読みますが、「とても軽率な雰囲気」や 「並大抵」、「むやみ」という意味もあります。
「軽率な雰囲気があること」という意味では「めったなことを言ってはならない」、「並大抵」という意味で使われる時は、「めったなことでは驚かない」と言った使い方になるでしょう。
「むやみ」という意味では、この言葉だけで、単独的に使われることは、ほとんどありません。
少し過激な例えになりますが、「めった切り」や「めった打ち」のような他の語句と合わせて用いられることが多いのです。
「やたらめったら」の反対語や似た対義語
「やたらめったら」の対義語としては、次の言葉があります。
- 「平穏に」【へいおんに】
- 「穏便に」【おんびんに】
「平穏に」【へいおんに】
「平穏に」とは、特別に変わった様子がなく、かなり静かにおだやかな時間のことを意味しているでしょう。
特別に山あり谷ありのドラマチックな展開が期待するのでなく、平凡でもいいので、静かに物事を進めたり、考え行けることがあります。
「明日の会社と組合の交渉はできる限り平穏に済ませるべきです。」
「これだけ世の中が乱れているのに、この家の中だけは、平穏無事でいて欲しい。」
こんな言葉が出てきそうです。
「穏便に」【おんびんに】
「穏便に」には、物事のかどを立てずに、できるだけ、おだやかに行うことを指しています。
「できるだけ今回の出来事を穏便にすませる」言うような言い回しができるのではないでしょうか?
「やたらめったら」の使い方
「やたらめったら」の使い方を紹介します。
- 「やたらめったら」の例文1
- 「やたらめったら」の例文2
「やたらめったら」の例文1
先日ら、彼と彼女の2人が珍しく大喧嘩をしました。
普段はとても仲の良いカップルなのか、周りの人達が、2人が喧嘩しているシーンを見たことがなかったのです。
何がきっかけだったのかは、全く不明なのですが、
「彼女が彼氏を罵倒することの言葉は,やたらめったらに激しかったのです。」
こんな時に使うことがあるかもしれません。
「やたらめったら」の例文2
噂を「やたらめったら」に広めることはナンセンス。
誰も想像したことがなかった彼女の恋愛話。
彼女はとても素敵なイケメンの彼氏ができたのですが、誰にも気付かれないように水面下で密かに付き合っていたのです。
しかし、クラスメートのC君に見られてしまったのですから、もう大変。
「もう、やたらめったらに噂を広めているから重々、注意することだね。」
「むやみやたらに声をかけている」というような感じでも使う「やたら」ですが、「もう、やたらめったらに声をかけている」という使い方もできます。
「やたらめったら」という言い回しは、自分の周りで使うことが、結構あるのでは、ないでしょうか?
もしかすると、さっきおしゃべりしていた中でも、使っていたりします。
それだけに身近な言葉なのですが、正しい使い方は、「めったやたら」なのですから、少し迷って頭の中が混乱しそうになります。
「やたらめったら」と言うよりは、「闇雲に動く」、「やたらに動くな。」、「やたらに使っているだけで。」
こんなふうに、色々なシチュエーションで使うことが多いのではないかと思います。
「滅多にありません。」というセリフや言い回しをすることがありますね。
この時の「滅多」は、「やたらめったら」の「めったら」なのです。
但し、「滅多」→「めった」→「めったら」と語尾に「ら」が付いて変容してきたのかもしれません。
単語が並び変わっただけで、ほとんど意味が通用しなくなる言葉をあるかもしれませんが、「やたらめったら」が何気なく深い意味もなく使われていることは、ちょっと不思議に思えるかもしれません。