「正当」と「正統」の違いとは?意味を詳しく解釈
「正当」と「正統」は類似した意味をイメージする混同しやすい同音異義語ですが、「正当」と「正統」の意味・使い方の違いを正しく理解できていますか?
この記事では、「正当」と「正統」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。

目次
- 「正当」の意味や使い方
- 「正統」の意味や使い方
- 「正当」と「正統」の違い
- 「正当」を使った例文と意味を解釈
- 「正統」を使った例文と意味を解釈
「正当」の意味や使い方
「正当」という言葉は、「道理に適っていて正しいさま」や「道徳・常識に照らして自分の側が正しいと判断できること」を意味しています。
「正当」という表現の使い方は「正当防衛で暴漢を押さえ込みました」や「正当な権利を主張していきます」というように、「道理(理屈)・道徳判断に合っていて正しい場合」に使うという使い方になります。
「正統」の意味や使い方
「正統」という表現には、「伝統・血筋・本来の様式(やり方)などを正しく受け継いでいること」や「世代をまたいで正しく継承しているさま」の意味があります。
「正統」という表現の使い方は「君主の正統な血筋を引いている人物です」や「私は正統派の伝統を守り続けていきます」のように、「伝統や血筋などを正しく受け継いでいる場合」に使うことができます。
「正当」と「正統」の違い
「正当」と「正統」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
「正当」というのは、「道理(理屈)・道徳に合っていて正しいさま」を意味しています。
それに対して、「正統」という言葉は「血筋・伝統・本来の型などを正しく受け継いでいること」を意味しているという違いがあります。
ある行為や物事が一般的な道理・常識・道徳などに照らし合わせて正しい時には、「正統」ではなく「正当」を使用するという違いを指摘できます。
例えば、「正当防衛」という漢字表記を「正統防衛」とすれば間違いになります。
また「王の血を引く正統な後継者」という表現を、「王の血を引く正当な後継者」と書いてしまうと、言葉の意味がおかしくなってしまうのです。
「正当」を使った例文と意味を解釈
「正当」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「損害賠償請求の民事裁判では、被害者として正当な権利と補償を訴えていくつもりです」
この「正当」を使った例文は、「正当」という表現を、「被害者として道理・法理(法律の理屈)にかなっている正しい権利と補償を訴えていくつもりである」という意味合いで使用しています。
「正統」を使った例文と意味を解釈
「正統」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「正統派の人たちは、異端の教義や儀礼を非常に嫌っているのです」
この「正統」を使った例文は、「正統」という表現を、「(宗教団体において)伝統や本来の方法を正しく受け継いでいると主張する人たちは」という意味を持つ文章で使っています。
「正当」と「正統」の意味の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「正当」という言葉は、「道理にかなっていて正しいさま」を意味しています。
それに対して、「正統」という表現には「伝統・血筋などを正しく受け継いでいること」の意味があります。
「正当」と「正統」の意味の違いを正確に調べたい時には、この記事の解説をチェックしてみてください。