「刹那主義」とは?「虚無主義」との違いなど徹底解説
宗教本や哲学書などで「刹那主義」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、概要を紹介します。
目次
- 「刹那主義」とは?意味
- 「刹那主義」と「虚無主義」の違い
- 「刹那主義」の対義語
「刹那主義」とは?意味
「刹那主義」は「せつなしゅぎ」と読み、意味は以下の2つです。
1つ目は「過去や将来のことは考えず、現在の瞬間だけを充実させて生きようとする思想」という意味で、将来の心配などはせず、今の自分の状態を良くすることだけを考えて行動することを言います。
2つ目は「一時的な快楽を求めようとする考え方」という意味で、楽しいと思うことは今全てやってしまおうとすることを言います。
こちらは本来の意味から転じた意味になります。
- 「刹那」とは
「刹那」とは
「刹那」とは、仏教用語で「時間の最小単位」という意味の言葉です。
「1刹那=約013秒」と言われていて、お釈迦の教えの一つです。
或る日、お釈迦様に弟子が「わたしの前世は何でありますか」と問いを投げかけたところ、「そんなことは考ええずに、今この刹那を大切にして生きよ」と諭したという話からきています。
ここから「過去や未来のことは考えず、今のこの一瞬を大切に生きるべきである」という意味として使われる様になりました。
後に「今さえ楽しければそれでいい」と解釈も生じましたが、本来の意味ではありません。
「刹那主義」と「虚無主義」の違い
「刹那主義」は「現在を充実させて大切に生きる」という意味です。
「虚無主義」は「きょむしゅぎ」と読み、意味は「全てのものの価値や権威を否定する思想」という意味です。
全てのものごとの根底には何の真実はなく意義や価値などはないとする考え方です。
「刹那主義」の様にポジティブな考え方とは全く違います。
「刹那主義」の対義語
「刹那主義」の対義語は「禁欲主義(きんよくしゅぎ)」です。
意味は「肉体的、俗世間的な欲望や快楽を全て我慢して、宗教や道徳上の理想の姿になること」という意味です。
「やりたいことは全て我慢する」という意味で「刹那主義」の対義語です。
「刹那主義」は「過去や将来のことは考えず、現在の瞬間だけを充実させて生きようとする思想」「一時的な快楽を求めようとする考え方」という意味があります。
「今を充実させたい」と思った時に使いましょう。