「各位」とは！スピーチでは使わないほうがいい？

「各位」とは?

「各位」は、「~の皆様」と置き換えることができる言葉で、この前に付く言葉の内容に該当する複数の人をまとめて指す為に使われます。

よく見掛ける「関係者各位」と文章の最初の見出しとして使われている場合、「関係者の皆様」という意味になり、それをビジネスや公的な場に合うように堅くした表現だと考えていいでしょう。

• 「各位」の読み方

「各位」の読み方

「各位」は、「かくい」と読む言葉です。

よって、上の「関係者各位」は「かんけいしゃかくい」となり、「関係者の皆様」と比べると丁寧な感が無いように思えてしまいますが、きちんとした敬称なのでそのようなことを気にする必要はありません。

「各位」の使い方

「各位」の使い方を紹介します。

この言葉は「~の皆様」を堅くした表現だと書きましたが、厳かにしたとも言える表現です。

先のようにこの言葉自体が敬称となっている為、「関係者各位様」のようにこの後に更に敬称を付けてしまう使い方は間違いになります。

前に付ける言葉の方を丁寧にした「ご来場者各位」のような使い方であれば特に問題はなく、むしろ、来場してくれた人たちに「来場者各位」では失礼になる場合があります。

よって、意味となる「~の皆様」と置き換えて問題が無いかどうか確認してから使うことが推奨されます。

「各位」を使った例文と意味を解釈

「各位」を使った例文と、その意味の解釈になります。

実用的な例を挙げていきます。

• 「各位」の例文1
• 「各位」の例文2

「各位」の例文1

「部長職の人に一斉発信したメールの文頭に部長各位と使った」

「部長各位」や「課長各位」という表現は、ビジネスではごく普通に使われています。

失礼になることもないので、何も気にする必要はありません。

ただし、1人しか該当しない「社長」などの特定の役職には使えないので注意してください。

「社長の皆様」となってしまうからですが、たくさんの会社の社長が集まっているような場であれば、その限りではありません。

「各位」の例文2

「社員全員に回す文章に従業員各位とするか、社員各位とするか悩んでいる」

社内文章であれば、どちらでも構いません。

ただし、この「社員」という言葉は実は俗称で、法律関係のような公的な文章には一切使われていません。

「従業員」が正式な表現なので、そこまで拘るのであれば「従業員各位」とした方がいいでしょう。

「各位」はスピーチでは使わないほうがいい?

この「各位」は冒頭で「見聞きする」と書いたように、口語としても使える言葉となっています。

ですが、口語で使うと堅くなり過ぎてしまう懸念がある為、できれば使わない方がいいでしょう。

見た目からはあまり丁寧さが無いようにも思えてしまう言葉ですが、それとは逆にかなり堅い表現となると解釈してください。