「太鼓持ち」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
ビジネスや日常会話で「太鼓持ち」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や使い方なども併せて紹介します。
目次
- 「太鼓持ち」の意味
- 「太鼓持ち」の表現の使い方
- 「太鼓持ち」を使った例文と意味を解釈
- 「太鼓持ち」の類語や類義語
「太鼓持ち」の意味
「太鼓持ち」の意味は以下の2つです。
1つ目は「宴会や芸者遊びで、お客のご機嫌取りをしてその場を盛り上げる職業の人」という意味です。
昔は男芸者がしていた役割ですが、最近ではほとんど見かけません。
2つ目は「人にこびへつらい、一生懸命機嫌を取って好かれようとする人」という意味です。
権力のある人にごまをすって取り入ることで、目をかけられて出世したり、有利な立場になる人のことを言います。
- 「太鼓持ち」の読み方
- 「太鼓持ち」の由来
「太鼓持ち」の読み方
「太鼓持ち」の読み方は、「たいこもち」になります。
「太鼓」という漢字は難しいのですが、日本古来の楽器名ですので読める様にしておきましょう。
「太鼓持ち」の由来
「太鼓持ち」の由来は、戦国武将「豊臣秀吉」のエピソードから来ています。
実際には秀吉の話し相手である「お伽衆(おとぎしゅう)」という役割をしていた「曽呂利新左エ門(そろりしんざえもん)」という人物の言葉です。
彼は秀吉のご機嫌を取る為に、いつも「太閤、いかがで、太閤、いかがで」と言って持ち上げていました。
ここから「太閤持ち」と言われ、それが「太鼓持ち」に変化したのです。
その後お座敷で宴会を盛り上げる男芸者のことを、正式名称は「幇間(ほうかん)」なのですが、「太鼓持ち」と呼ぶ様になりました。
「太鼓持ち」の表現の使い方
「太鼓持ち」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 良くない意味で使われる
文法的な使い方
「太鼓持ち」は名詞であり、文末に使う時には助動詞を伴って「太鼓持ちだ・である」になります。
その様なことをしている人に対して「太鼓持ちになっている」と使うこともあります。
良くない意味で使われる
「太鼓持ち」は権力のある人やお客のご機嫌取りをする人のことを言います。
ビジネスでも良く使われますが、自分を良く見せて取り立ててもらおうとする意図があることから、よい意味では使われません。
「太鼓持ち」を使った例文と意味を解釈
「太鼓持ち」を使った例文とその意味を解釈していきます。
- 「太鼓持ち」を使った例文1
- 「太鼓持ち」を使った例文2
「太鼓持ち」を使った例文1
「彼は常に部長の太鼓持ちになっている」
宴会などで部長の側にいて、お世辞などを言って持ち上げ良い気分にさせて、気に入られようとしている人のことを言います。
「太鼓持ち」を使った例文2
「課長は接待で徹底的に太鼓持ちになり、契約を取り付けた」
課長が接待で取引先にお世辞を使い、良い気分にさせて、契約を取り付けました。
こちらは仕事として良くやってくれたという意味で使われています。
「太鼓持ち」の類語や類義語
「太鼓持ち」の類語や類義語を紹介します。
- 「茶坊主」【ちゃぼうず】
- 「お調子者」【おちょうしもの】
「茶坊主」【ちゃぼうず】
「権力のある人に取ってまるで自分が偉いかの様にふるまう人」という意味で、江戸時代に武士の家で来客の接待をした坊主が、まるで自分が主であるかの様にいばっていたことに由来しています。
「お調子者」【おちょうしもの】
「おだてに乗り易く、得意になって軽はずみなことをする人」「その場の思いつきで加減なことを言う人」という意味です。
「太鼓持ち」は一般的には「人にこびへつらい、一生懸命機嫌を取って好かれようとする人」という意味で使われます。
権力に弱い人に対して使いましょう。