「よしんば」とは?意味!方言ではない?「なかんずく」との違い
この「よしんば」は、方言のようですが、標準語として使われています。
目次
- 「よしんば」の意味とは?
- 「よしんば」の表現の使い方
- 「なかんずく」と「よしんば」の意味の違い
- 他の方言に見えてしまう言葉
「よしんば」の意味とは?
「よしんば」とは、「仮に」と言い換えることができる言葉です。
「よしんば、そうだとしても~」のように使う言葉で、一見では方言かと思ってしまうかも知れませんが、れっきとした標準語です。
「よしんば」の表現の使い方
「よしんば」の表現の使い方を紹介します。
この言葉は先のように「仮に」、または「例えば」という意味になり、基本的に文頭で用います。
その後に仮定となる話が続く時に使う言葉で、これ以外の使い方はありません。
その為、まるで方言のような言葉ですが、使い方や意味の解釈で困ることはないでしょう。
漢字では「縦しんば」と記載しますが、あまり使われているのを見掛けることはなく、問題でもない限りは平仮名で表記して構いません。
「なかんずく」と「よしんば」の意味の違い
この「なかんずく」という言葉は、「その中では(でも)」という解釈で使われます。
「なかんずく、これがいいかな」といったような使い方になり、何かの対象の中で1つを選ぶような場面で使う言葉です。
こちらにも漢字表記があり、「中ん就く」、または「中就」と書きますが、やはり平仮名の方が一般的な表現で、これらは滅多に見掛けることはありません。
他の方言に見えてしまう言葉
この「よしんば」や「なかんづく」のように、方言のように見えてしまう言葉は他にもあり、「ひねもす」もその1つです。
こちらは「一日中」という意味になり、与謝蕪村氏による「春の海 ひねもすのたり のたりかな」という句が有名です。
春の海は一日中ゆったりと寄せては返すを繰り返しているという情緒が描かれた句で、原文では漢字表記の「終日」(これで「ひねもす」と読みます)と使われていました。
「よしんば」は方言ではないながら、あまり日常では見聞きしない言葉なので、いざ見聞きした際に意味が分からないということがないようにここでしっかりと覚えておきましょう。