「遣る瀬ない」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
日常会話や小説などで「遣る瀬ない」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、類語や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「遣る瀬ない」の意味
- 「遣る瀬ない」の表現の使い方
- 「遣る瀬ない」を使った例文と意味を解釈
- 「遣る瀬ない」の類語や類義語
「遣る瀬ない」の意味
「遣る瀬ない」の意味は以下の3つです。
1つ目は、「どうしようもない思いを晴らす方法がないこと」という意味で、辛い思いをしている時にどうしていいか分からないことを言います。
2つ目は「なす術がないこと」という意味で、困難が生じてどうしようもない状態ことを言います。
3つ目は「気持ちに余裕がないこと」という意味で、非常に焦ったり苛立ったりしていることを言います。
- 「遣る瀬ない」の読み方
- 「遣る瀬ない」の語源
「遣る瀬ない」の読み方
「遣る瀬ない」の読み方は、「やるせない」になります。
「遣る」の読み方が難しいので、全て平仮名表記にすることもあります。
「遣る瀬ない」の語源
「遣る瀬ない」の語源は、「遣る瀬」の言葉の成り立ちからきています。
「遣る」は「そこへ行かせる」「さしむける」「船を出したり走らせたりして進める」という意味で、そこかr転じて「思いを生かす」→「思いを晴らす」という意味で使われる様になりました。
「瀬」は、川の流れの浅い部分のことで、「人の立てる場所」を表します。
ここから転じて「思いを晴らすべき場所が無い」→「辛くてなすべき術がない」という意味で使われています。
「遣る瀬ない」の表現の使い方
「遣る瀬ない」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- どうしようもない状態に使う
文法的な使い方
「遣る瀬ない」は打消しの助動詞「ない」を伴った表現ですので、文末にそのまま使えます。
名詞形は「遣る瀬なさ」になり、「遣る瀬なげ」と使われることもあります。
どうしようもない状態に使う
「遣る瀬ない」は、自分でどうにかしたいと思っても術がなく、途方に暮れている状態に使います。
感情を表す言葉ですが、その人の表情などにも表れることもあります。
「遣る瀬ない」を使った例文と意味を解釈
「遣る瀬ない」を使った例文とその意味を解釈していきます。
- 「遣る瀬ない」を使った例文1
- 「遣る瀬ない」を使った例文2
「遣る瀬ない」を使った例文1
「会社を辞めたものの再就職先が見つからず遣る瀬ない思いだ」
嫌なことがあって会社を辞めて解放されたものの、再就職先が見つからずに返ってどうしようもない状態になってしまったことを表しています。
「遣る瀬ない」を使った例文2
「彼は失恋をして遣る瀬ない表情で出勤した」
失恋をしてしまい、どうしようもない思いで一杯になり、仕事のことなど考えられない状態で出勤したことを表しています。
「遣る瀬ない」の類語や類義語
「遣る瀬ない」の類語や類義語を紹介します。
- 「遣り切れない」【やりきれない】
- 「切ない」【せつない】
「遣り切れない」【やりきれない】
「我慢できないことや耐え切れない気持ちのこと」という意味です。
こちらも「遣る」が含まれているので、語源は「気持ちを晴らし切れない」という意味です。
「切ない」【せつない】
「悲しみや人を恋しいと思う気持で胸が締め付けられる様な思いをすること」という意味です。
「遣る瀬ない」は「どうしようもない思いを晴らす方法がないこと」「なす術がないこと」「気持ちに余裕がないこと」という3つの意味があります。
辛いことがあって気持ちのやり場がない時に使いましょう。