「棚引く」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
日常会話で「棚引く」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、類語や例文なども併せて詳しく紹介します。
目次
- 「棚引く」の意味
- 「棚引く」の表現の使い方
- 「棚引く」を使った例文と意味を解釈
- 「棚引く」の類語や類義語
「棚引く」の意味
「棚引く」の意味は、以下の2つです。
1つ目は、「雲や霞、煙などが横に細く薄く伸びる様に空中を漂う様子のこと」という意味です。
空中に気体が見える様にゆっくりとさまよっていることを言います。
2つ目は、「何かが集まって長く連なっている様子のこと」という意味です。
軍隊などの集団が、横に長く連なって見えることを言います。
- 「棚引く」の読み方
- 「棚引く」の語源
「棚引く」の読み方
「棚引く」の読み方は、「たなびく」になります。
「ひく」ではなく「びく」と読みます。
「棚引く」の語源
「棚引く」の語源には以下の2つの説があります。
1つ目は「た+なびく」からきているという説です。
接頭語「た」に、動詞の「靡く(なびく)」が付いてできた言葉とされ、「靡く」は「風や水などの動きに連れて動く」という意味になります。
2つ目は「たな+びく」から来ていると言う説です。
接頭語「たな」は「十分」という意味があり、これに動詞の「引く」が付いてできた言葉で、「十分に横に伸びる」という意味になります。
万葉集では「たな+びく」として使われていることが分っていて、「棚」の解釈は「棚の様に水平に長い様子」として使われていました。
「棚引く」の表現の使い方
「棚引く」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 主に空中を漂うものに使う
文法的な使い方
「棚引く」は動詞ですので、文末にそのまま使えます。
副詞として使う時には「棚引いて」になります。
主に空中を漂うものに使う
「棚引く」は空中を漂うのものに対して使われ、固定したものではなく移動するもので、しかも形を変えたり消えたりするものに対して使われます。
古文によく使われ、風流な雰囲気を出したい時に使われる言葉です。
「棚引く」を使った例文と意味を解釈
「棚引く」を使った例文とその意味を解釈していきます。
- 「棚引く」を使った例文1
- 「棚引く」を使った例文2
「棚引く」を使った例文1
「山頂に雲が細く棚引いている」
登山をした時に、山頂付近に細くうっすらと雲がかかっていることを表しています。
「棚引く」を使った例文2
「タバコの煙が棚引くバーで様々な人と出会った」
バーはある程度お金に余裕がある社会人の社交場の一つです。
禁煙の飲食店が多い中、バーはお酒とたばこをたしなむところという見解もあります。
ほんのりと煙が見える場所で交流を広げていったことを表しています。
「棚引く」の類語や類義語
「棚引く」の類語や類義語を紹介します。
- 「ゆらめく」【ゆらめく】
- 「たゆとう」【たゆとう】
「ゆらめく」【ゆらめく】
「軽いものが空気の流れでゆらゆらと揺れ動くこと」という意味です。
「たゆとう」【たゆとう】
「流れに任せてゆらゆら動き続けて定まらないこと」とい意味です。
「棚引く」は、主に「雲や霞、煙などが横に細く薄く伸びる様に空中を漂う様子のこと」という意味で使われます。
何かが優雅に空中をふわふわと漂う様子に使いましょう。