「落ち延びる」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
昔の物語を読んでいると「落ち延びる」という言葉が使われていることがあります。
一体どの様な意味なのか、類語や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「落ち延びる」の意味
- 「落ち延びる」の表現の使い方
- 「落ち延びる」を使った例文と意味を解釈
- 「落ち延びる」の類語や類義語
「落ち延びる」の意味
「落ち延びる」の意味は、「自分の身が危うい状況になり、捕まるのを避けて遠くへ逃げること」です。
大昔、源氏と平家が合戦をした時代に、平家が敗北して、残った平家一族や兵士や都から僻地に逃げたことを表す記述として使われることが多くあります。
華やかな都から僻地へ落ちる様に逃げ延びて行くことをいい、「落ち延びる」人のことを「落人(おちうど)」とも言います。
武士ならば「落ち武者」ですが、平家一門には女性や子供もいるので「落人」と呼ばれています。
- 「落ち延びる」の読み方
- 「落ち延びる」を分解して解釈
「落ち延びる」の読み方
「落ち延びる」の読み方は、「おちのびる」になります。
難しい漢字ではないので読み書きできる様にしておきましょう。
- 「落ち延びる」の読み方
- 「落ち延びる」を分解して解釈
「落ち延びる」を分解して解釈
「落ち延びる」は「落ち+延びる」で成り立っています。
「落ち」は動詞「落ちる」の連用形で、「地位や階級などが下がること」「行きつくところ」という意味の他に「複合語として隠れて逃亡すること」という意味もあり、「落ち延びる」はこちらの意味になります。
「延びる」は「時間的に広がる」「危機を逃れてかろうじて生きながらえる」という意味があります。
これらの言葉が組み合わさり「危機を逃れて隠れて逃亡し、かろうじて生きながらえる」という意味で使われているのです。
「落ち延びる」の表現の使い方
「落ち延びる」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 現在ではあまり使われない
文法的な使い方
「落ち延びる」は動詞ですので、文末にそのまま使えます。
副詞として使う時には「落ち延びて」になります。
現在ではあまり使われない
「落ち延びる」は戦に負けて、捕まらない様に都から地方へ逃げていくことを言います。
現代社会で「落ち延びる」様なシーンはありませんが、例えとして「倒産した会社の社長が借金を背負って田舎に引っ越していく」などという時に「落ち延びる」と使われることもあります。
「落ち延びる」を使った例文と意味を解釈
「落ち延びる」を使った例文とその意味を解釈していきます。
- 「落ち延びる」を使った例文1
- 「落ち延びる」を使った例文2
「落ち延びる」を使った例文1
「日本各地に平家の敗残兵が落ち延びていった」
源平の合戦で負けた平氏は、バラバラになり全国各地に逃げ落ちていきました。
今でも日本各地に「平家の子孫」という人達が暮らしています。
「落ち延びる」を使った例文2
「戦に負けて落ち延びた一族が決起して旗を上げた」
一度戦に負けて遠くへ逃げ隠れした一族が、年月を経て集結して復讐せんと行動し始めたことを表しています。
「落ち延びる」の類語や類義語
「落ち延びる」の類語や類義語を紹介します。
- 「行方をくらます」【ゆくえをくらます】
- 「都落ち」【みやこおち】
「行方をくらます」【ゆくえをくらます】
「ある場所からにげていなくなること」という意味です。
「都落ち」【みやこおち】
「都にいられなくなり、地方へ逃げていくこと」という意味です。
「落ち延びる」は「自分の身が危うい状況になり、捕まるのを避けて遠くへ逃げること」という意味です。
昔の戦の物語などを読んで理解できる様になりましょう。