「非の打ち所がない」とは？意味や使い方！例文や解釈

「非の打ち所がない」とは?

「非の打ち所がない」の意味は「非難するべき欠点や短所が全く無いこと」です。

「非」とは「非難」という意味で、その人の性格や容姿、或いはものごとのやり方など、あらゆることにおいて、申し分ない様子を言います。

何か短所や欠点などを探そうとしても見つからず、受け入れるしかない時の表現です。

• 「非の打ち所がない」の読み方
• 「非の打ち所がない」を分解して解釈
• 「火の打ち所がない」は間違い?

「非の打ち所がない」の読み方

「非の打ち所がない」の読み方は「ひのうちどころがない」になります。

難しい漢字ではないので、読み書きできる様にしておきましょう。

「非の打ち所がない」を分解して解釈

「非の打ち所がない」は「非+の(助詞)+打ち所+が(助詞)+ない」で成り立っています。

「非」は象形文字で、人がお互いに背を向けて左右に開く様子を表し、「お互いに背く」→「相容れない」→「欠点・誤り」「道理に反すること」「ものごとがうまくいかないこと」という意味になりました。

「打ち所」は「ものに打ち当たった場所」「指摘する部分」という意味です。

上記の言葉に否定を表す「ない」が付き、「欠点や誤りなど指摘する部分がないこと」という意味で使われています。

「火の打ち所がない」は間違い?

「非の打ち所がない」を「火の打ち所がない」と表記する人がいますが、こちらは誤用です。

確かに昔は、火は打って起こすものであり、「火打ち石」という言葉もありますが、「非の打ち所がない」は「非難するべき点がない」という意味ですので、「火」ではなく「非」になります。

「非の打ち所がない」の表現の使い方

「非の打ち所がない」の使い方を紹介します。

• 文法的な使い方
• 最大のほめ言葉として使う

文法的な使い方

「非の打ち所がない」は形容詞ですので、文末にそのまま使えます。

形容詞として「非の打ち所がない〇〇」と名詞を修飾することもあり、名詞形は「非の打ち所のなさ」になります。

最大のほめ言葉として使う

「非の打ち所がない」は人に対して使う時にはほめ言葉となります。

見た目だけではなく、仕事ぶりや性格などに対しても使えて、全て最大級のほめ言葉になります。

但し、あくまで人の主観によるものであり、誰もがそう思う、必ずしも成功する、成果を出すとは限りません。

「非の打ち所がない」を使った言葉と意味を解釈

「非の打ち所がない」を使った言葉と意味を解釈します。

• 「非の打ちどころがない性格」
• 「非の打ちどころがない容姿」
• 「非の打ちどころがないかわいさだ…」

「非の打ちどころがない性格」

温和な性格で、人に対して優しくしかも自分の考えをはっきりと述べて、誰からも悪意を買わない人のことを言います。

仕事ができるけれども特に目立ったパフォーマンスをすることもないので、周囲の評判が良い人を表します。

「非の打ちどころがない容姿」

目鼻立ちが良く、どの様なファッションでも似合う男女のことを言います。

身長も高くて手足も長く、遠目に見ても目立つ様な誰もが羨むモデル体型の人を表わします。

「非の打ちどころがないかわいさだ…」

大川ぶくぶ氏による人気4コマ漫画をテレビアニメ化した「ポプテピピック」で、主人公のセリフとして有名になりました。

「全く欠点がない程かわいい」という意味で使われています。

「非の打ち所がない」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「非の打ち所がない」を使った例文と解釈を紹介します。

• 「非の打ち所がない」を使った例文1
• 「非の打ち所がない」を使った例文2

「非の打ち所がない」を使った例文1

「誰もが感動する、非の打ち所がないプレゼンテーションだった」

プレゼンテーションの内容に説得力があり、資料も十分練り尽くされていて素晴らしい出来栄えだったことを表しています。

「非の打ち所がない」を使った例文2

「今度のお見合い相手は非の打ち所がない男性だ」

お見合い相手に会ってみたところ、イケメンで性格も良く、高学歴、しかも家柄も良くて一流会社に勤務しているという、全く欠点が見つからないことを表しています。

「非の打ち所がない」の反対語

「非の打ち所がない」の反対語を紹介します。

• 「欠点だらけ」【けってんだらけ】
• 「破綻百出」【はたんひゃくしつ】

「欠点だらけ」【けってんだらけ】

「さまざまな部分で短所や問題点があること」という意味です。

「破綻百出」【はたんひゃくしつ】

「終始一貫した行動がとれず、次々に欠点や穴が発覚すること」という意味です。

「非の打ち所がない」の類語や類義語・言い換え

「非の打ち所がない」の類語を紹介します。

• 「完全無欠」【かんぜんむけつ】
• 「完璧」【かんぺき】
• 「文句なし」【もんくなし】

「完全無欠」【かんぜんむけつ】

「欠点や足りない部分が全くないこと」という意味です。

「完璧」【かんぺき】

「欠点や短所がなく立派なこと」という意味で、由来は「傷のない玉」からきています。

「文句なし」【もんくなし】

「何かしらの苦情を言う余地が全くないこと」という意味です。

「非の打ち所がない」の英語と解釈

「非の打ち所がない」の英語表現を紹介します。

• “He has done an impeccable job.”
• “She speaks flawless Japanese.”

“He has done an impeccable job.”

「彼は非の打ち所がない仕事をした」になります。

“impeccable”は「非の打ち所がない・文句のない」という意味です。

“She speaks flawless Japanese.”

「彼女は非の打ち所がない日本語を話す」になります。

“flawless”は「非の打ち所がない・完璧な」という意味です。