「剣幕」とは？意味や類語！例文と解釈

「剣幕」とは?

「剣幕」の意味は以下の通りです。

1つ目は、「怒って興奮している様子のこと」です。

人が非常に怒った時に、顔が赤くなり、目が充血したり釣り上がったりして、すさまじい顔つきをしていることを言います。

2つ目は「相手と争おうとする激しい態度をすること」です。

こちらはただ怒った顔をするのではなく、拳を振り上げたり立ち上がったりなど、荒々しい態度を取ることを言います。

• 「剣幕」の読み方
• 「剣幕」のその他の漢字
• 「剣幕」と「険相」の違い

「剣幕」の読み方

「剣幕」は「けんまく」と読みます。

読み方は難しくないのですが、言葉の意味と漢字の意味が釣り合わないので書けない人も多くいます。

「剣幕」のその他の漢字

「剣幕」という言葉はメディアでもよく使われていますが、漢字が違うことがあります。

「剣幕」「権幕」「見幕」などと書かれることもありますが、全て同じ「けんまく」という読み方で、意味も同じです。

いずれも当て字ですので、その場に応じて読める様にしておきましょう。

「剣幕」と「険相」の違い

「剣幕」と似た意味の言葉に「険相」があります。

「険相」は、「怒りをあらわにした、いわしい顔つき」という意味で、怒った時に顔に出る表情として使われます。

「剣幕」は、「非常に怒って興奮している様子」という意味で、「険相」よりも更に怒りの度合いが大きい表現です。

単純に怒った時には「険相」で、今にも相手に掴みかかりそうな状態は「剣幕」になります。

「剣幕」の表現の使い方

「剣幕」の使い方を紹介します。

• 文法的な使い方
• 非常に怒っている状態を表す

文法的な使い方

「剣幕」は名詞で、文末に使う時には形容動詞として「剣幕だ・である」となります。

副詞として使うときには多くの場合「すさまじい」「すごい」「激しい」などの程度が大きい形容詞を伴って「すさまじい剣幕で」「すごい剣幕で」「激しい剣幕で」となります。

非常に怒っている状態を表す

「剣幕」は非常に怒っている状態の時に使われます。

あと一歩で掴み合いのケンカになりそうな状態を表していて、ただ怒っている時には使いません。

「剣幕」の語源

「剣幕」の語源は以下の2つがあります。

• 「見脈」説
• 「険悪」説

「見脈」説

「剣幕」の語源は「見脈(けんみゃく)」という言葉からきています。

「見脈」とは、「脈を見て判断をする」という意味で、「脈を計って体調の変化を診断する」という意味で使われ、そこから段々と「怒って脈拍が増えること」「興奮した様子」に使われる様になり、言葉も「けんまく」に変わっていったのです。

「険悪」説

「険悪(けんあく)」という言葉から来ているという説です。

「険悪」とは「表情やふるまいがとげとげしくなること」で、何かが気に入らなく怒っている状態を表します。

この言葉が段々と変化して「けんまく」になったというものです。

「剣幕」を使った例文と意味を解釈

「剣幕」を使った例文と解釈を紹介します。

• 「剣幕」を使った例文1
• 「剣幕」を使った例文2

「剣幕」を使った例文1

「取引先からものすごい剣幕で怒鳴られた」

何かの大きなミスをしてしまい、取引先に大迷惑をかけてしまいました。

謝罪に行ったものの、取引先から今にも掴みかかられそうな勢いで怒鳴られたことを表しています。

「剣幕」を使った例文2

「彼女は恋人の浮気を知り、激しい剣幕でののしった」

恋人が浮気をしていることが発覚して、彼女が激しい怒りの形相で罵声を浴びせたことを表しています。

「剣幕」の類語や類義語

「剣幕」の類語を紹介します。

• 「烈火の如く怒る」【れっかのごとくおこる】
• 「青筋立てる」【あおすじたてる】

「烈火の如く怒る」【れっかのごとくおこる】

「燃え盛る火の様に熱く激しく怒ること」という意味です。

「青筋立てる」【あおすじたてる】

「怒って血管が浮き出る程興奮している状態」という意味です。