「実質」とは?意味や使い方!例文や解釈
「実質」という表現は「実質の価値を考えてから買う」や「実質がない見せかけだけのパフォーマンス」などの文章で使われますが、「実質」には具体的にどんな意味があるのでしょうか?
「実質」という表現の「意味・読み方・使い方・例文と解釈・類義語・英語」などについて、詳しく解説していきます。
目次
- 「実質」とは?
- 「実質」の表現の使い方
- 「実質」を使った言葉と意味を解釈
- 「実質」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「実質」の反対語
- 「実質」の類語や類義語・言い換え
- 「実質」の英語と解釈
「実質」とは?
「実質」という表現は、「実際に備わっている物事(対象)の性質・内容・特徴・機能」を意味しています。
「実質」というのは、「見た目(外観)・形式・建前だけではない、実際的な意味(影響)のある内容・性質」のことを意味している表現なのです。
更に「実質」という表現には生理学・医学の用語で、「動物の臓器・器官に本来備わっている生理的機能を営むための組織」や「間質(かんしつ)の対義語としての実質」といった意味合いもあります。
- 「実質」の読み方
「実質」の読み方
「実質」の読み方は、「じっしつ」になります。
「実質」の表現の使い方
「実質」の表現の使い方は、「物事(対象)に実際に備わっている内容・実際に機能する性質」を指し示して使うという使い方になります。
例えば、「この高級時計の実質は正確に時間を刻むこと以上に、複雑な機械式の仕組みを熟練の職人が時間をかけて制作していることにあるのです」といった文章で使用することができます。
また「実質」の表現は、生理学・医学などの分野で「臓器(器官)が持っている元々の機能を発揮するための組織」といった意味合いで使うこともできます。
「実質」を使った言葉と意味を解釈
「実質」を使った言葉を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「実質的」【じっしつてき】
- 「実質の価値」【じっしつのかち】
- 「実質金利」【じっしつきんり】
「実質的」【じっしつてき】
「実質的」という表現は、「外見(見た目)よりも、実際の内容・性質が充実していること」や「見た目だけではなく実際的な機能・有用性などの中身が優れているさま(実際の内容を重視するさま)」を意味しています。
例えば、「主婦の友人へのプレゼントは、日常的に使う調味料・飲み物・洗剤などの実質的なものを選ぶようにしています」といった文章で使われます。
「実質の価値」【じっしつのかち】
「実質の価値」という表現は、「形式・名目だけではない実際に役に立つような使途(価値)がある内容」や「実際の機能・内容・性質における有用性があること」を意味しています。
例えば、「買った時の値段は何万円もしましたが、この品物の実質の価値は今はそれほど高くありません」といった文章で使用できます。
「実質金利」【じっしつきんり】
「実質金利」という言葉は、「見かけ上の金利(名目金利)から、物価変動の影響(インフレ率の影響)を除いた実際的な金利」を意味しています。
お金の価値は物価との相対的な関係で決まるので、「名目金利」よりも「実質金利」のほうが庶民の生活にとって重要な経済指標になることが多いのです。
「実質」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「実質」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「実質」を使った例文1
- 「実質」を使った例文2
「実質」を使った例文1
「名目や権威ばかりにとらわれず、その物事や人物の実質に注目しないと、重要な局面での判断を誤りやすいのです」
この「実質」を使った例文は、「その物事・人物の実際の性質・内容・機能に注目しないと、重要な局面で判断を誤りやすい」という意味を持つ文脈で、「実質」という表現を使っています。
「実質」を使った例文2
「この二つのスマホは外観のデザインとカメラ機能に小さな違いがありますが、実質的にこの二つのスマホでできることはほとんど同じです」
この「実質」を使った例文は、「実質」という表現を、「実際の機能・性質としては、この二つのスマホでできることはほとんど同じ」という意味合いで使用しています。
「実質」の反対語
「実質」の反対語を紹介して、その意味を説明していきます。
- 「形式」【けいしき】
「形式」【けいしき】
「実質」の反対語として、「形式」を上げることができます。
「形式」という表現は、「その物事が存在する時に、目に見えて表面に現れている形」や「見た目の形だけで実質が伴っていないさま」を意味しています。
「実質」という表現は、「見た目の形ではない、実際的な内容・性質」を意味していますから、「実質」と反対の意味を持つ反対語として、「形式」を上げることができるのです。
「実質」の類語や類義語・言い換え
「実質」の類語・類義語・言い換えを紹介して、その意味を説明していきます。
- 「内容・中身」
- 「実体・正体」
- 「本質・エッセンス」
「内容・中身」
「実質」という表現は、「その物事・対象に実際に備わっている内容や中身、性質」を意味しています。
「内容」という表現は「物事の中身・実質」を意味していて、「中身」の表現は「形式・外観ではない中にある実質・内容」を意味しています。
それらの意味から、「実質」の表現は「内容・中身」という表現で言い換えられるのです。
「実体・正体」
「実質」という表現は、「その物事に備わっている実際の性質・本当の実体(正体)」を意味しています。
「実体」という言葉は「物事の根本にある変化しない本質・実質」を意味していて、「正体」という言葉は「その人物・物事の普段は見えない本当の姿」を意味しています。
この意味合いから、「実質」と良く似た類語(シソーラス)として、「実体・正体」を上げられます。
「本質・エッセンス」
「実質」という表現は、「物事の形式・見た目ではない本質的な内容・中身・エッセンス」のことを意味しています。
「本質」という表現は「物事の根本にある普遍的な性質・正体」を意味していて、「エッセンス」という表現は「物事を成り立たせている本質的な要因・真髄」を意味しています。
その意味から、「本質・エッセンス」の表現を、「実質」と近い類似の意味を持つ類義語として解釈できます。
「実質」の英語と解釈
「実質」という言葉を英語で表現して、その意味を解釈すると以下のようになります。
“essence”(エッセンス・重要なもの・本質・実質)
“substance”(物質・実体・物事の中身・実質)
“material”(物質・原材料・要因・実質)
“essentially, substantially”(実質的に)
“National economy didn't grow essentially(substantially) this year.”
「実質」という言葉を使ったこの英語の例文は、「今年は実質的に、国内経済が成長しなかった」ということを意味しています。
この記事で解説した「実質」の表現には、「物事に備わっている実際の性質・実用の内容」や「動物の臓器(器官)が本来の生理機能を発揮するための組織」などの意味があります。
「実質」の類語・類義語として、「内容・中身」「実体・正体」「本質・エッセンス」などがあります。
「実質」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。