「無縁」とは?意味や類語!例文と解釈
本を読んでいると「無縁」という言葉を見掛けることがあります。
一体どの様な意味なのか、類語や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「無縁」とは?
- 「無縁」の表現の使い方
- 「無縁」の対義語
- 「無縁」を使った例文と意味を解釈
- 「無縁」の類語や類義語
「無縁」とは?
「無縁」の意味は以下の3つです。
1つ目は「全く関係がないこと」という意味で、自分に関係が無く知るよしのない人やものごとのことを言います。
2つ目は「縁戚・縁者がいないこと」という意味で、家族や親戚など、血縁関係がある人がいないことを言います。
3つ目は、仏教用語で「誰の為ということがなく平等であること」「仏や菩薩との因縁がないこと」という意味です。
- 「無縁」の読み方
- 「無縁」の言葉の成り立ち
- 仏教における「無縁」の意味
「無縁」の読み方
「無縁」の読み方は「むえん」になります。
「ぶえん」と読み間違わない様にしましょう。
「無縁」の言葉の成り立ち
「無縁」の「無」は「ない」と読み「何もないこと・存在しないこと」「哲学用語で存在の否定」という意味です。
「縁」は「ゆかり」とも読み「仏教用語でものごとの間接的な原因」「めぐり合わせ」「きっかけ」「血縁関係」「他人との関わり」「日本家屋での縁側」という多くの意味があります。
これらの言葉が組み合わさり「めぐり合わせやきっかけ、関係などが全くない状態」という意味で使われています。
仏教における「無縁」の意味
「無縁」は一般的な使い方では「無関係」という意味ですが、仏教では意味が違います。
仏教で「無縁」と言うと「無条件」「対象を選ばない」という意味になります。
相手が誰手でも差別することなく、平等に接するという仏の慈悲を表しているのです。
昔から日本では、権力や支配が及ばない場所で、血縁やしがらみなどに縛られず自由に関係を結べる環境があったのです。
つまり、「関係が無い」とは真逆に「誰もが平等につながって行くこと」という意味を表しているのです。
「無縁」の表現の使い方
「無縁」の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 自分と接するきっかけがない時に使う
文法的な使い方
「無縁」は名詞で、文末に使う時には形容動詞として「無縁だ・である」となります。
副詞として使う時には「無縁に」になり、形容詞として使う時には「無縁の」「無縁な」となります。
自分と接するきっかけがない時に使う
「無縁」は、知らないことや見たことがないものではなく、「自分と接するきっかけがない人やもの」に対して使われます。
これから見たり聞いたりする可能性がなく、一生関わり合いがなく終ると思うものを表す言葉です。
「無縁」の対義語
「無縁」の対義語を紹介します。
- 「有縁」【うえん】
- 「つながり」【つながり】
「有縁」【うえん】
「関係性があること」「仏教用語で仏と縁を結んでいること」という意味です。
「つながり」【つながり】
「結びつきや関係があること」という意味です。
「無縁」を使った例文と意味を解釈
「無縁」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「無縁」を使った例文1
- 「無縁」を使った例文2
「無縁」を使った例文1
「出世とは無縁の人生を送っている」
会社で責任のある仕事を任せてもらえず、毎日同じ仕事を繰り返して一生かかっても出世できそうにない状態です。
「無縁」を使った例文2
「会社で上司ににらまれて孤立無援になってしまった」
会社で上司に反感を買ってしまい、誰も味方してくれずに孤独になってしまったことを表しています。
「無縁」の類語や類義語
「無縁」の類語を紹介します。
- 「縁も所縁もない」【えんもゆかりもない】
- 「没交渉」【ぼつこうしょう】
「縁も所縁もない」【えんもゆかりもない】
「何の関係もつながりもないこと」という意味です。
「没交渉」【ぼつこうしょう】
「相手と接する機会が全くなく、関係が断たれていること」という意味です。
「無縁」は、一般的には「全く関係がないこと」「縁戚・縁者がいないこと」という意味です。
自分とは一生関わり合いがなさそうなことに対して使いましょう。