「鼎の軽重を問う」とは?意味や類語!例文と解釈
「鼎の軽重を問う」という故事成語・ことわざは、「重大な局面における発言によって、鼎の軽重を問われることになります」といった文章で使われますが、どんな意味を持っているのでしょうか?
「鼎の軽重を問う」という表現の「意味・読み方・使い方・語源・例文・類語」を詳しく解説していきます。
目次
- 「鼎の軽重を問う」とは?
- 「鼎の軽重を問う」の表現の使い方
- 「鼎の軽重を問う」の語源や由来
- 「鼎の軽重を問う」を使った例文と意味を解釈
- 「鼎の軽重を問う」の類語や類義語
「鼎の軽重を問う」とは?
「鼎の軽重を問う」という故事成語・ことわざは、「権力者・権威者の実力を疑うこと」や「その場で発言力を持つ権力者(有力者)の実際の能力・影響力を疑うこと」を意味しています。
その意味が強まって、「鼎の軽重を問う」には「その権力者(有力者)の実際の力を疑って、その地位や立場を奪い取ろうとすること」という意味のニュアンスもあります。
「鼎(かなえ)」という言葉は、三本足がついた古代中国の青銅器(元々は土器)を意味していて、飲食物の煮炊きや祭祀の道具、権威権力の象徴として用いられていました。
- 「鼎の軽重を問う」の読み方
「鼎の軽重を問う」の読み方
「鼎の軽重を問う」の読み方は、「かなえのけいちょうをとう」になります。
「鼎の軽重を問う」の表現の使い方
「鼎の軽重を問う」の表現の使い方は、「その場で発言力・影響力を持っている有力者(権力者)の実力を疑う場合」や「権力者・権威者の実際の力を疑ってその地位を奪おうとする場合」に使うという使い方になります。
例えば、「周囲の諸侯・異民族の王から鼎の軽重を問われ始めたということは、その国王や皇帝の実際の力が衰え始めてきた兆しなのです」といった文章で、この表現を適切に使用することができます。
「鼎の軽重を問う」の語源や由来
「鼎の軽重を問う」の語源は、「春秋左氏伝・宣公三年」に残された古代中国の故事(エピソード)にあります。
周王室の中国全土に及ぶ権威が衰弱したと見た楚の荘王が、周王室の権威を象徴する「九鼎(きゅうてい)」という鼎の重量を問うたという故事に由来しています。
当時、中国を支配していた周王室は全国から青銅を集めて「九鼎」という立派な青銅器を鋳造して、周王室の権力権威を象徴する至宝にしていました。
周の定王の実力を疑って取って代わろう(九鼎を奪おう)と考えた楚の荘王が、その重さがどれくらいか尋ねたことが語源になっています。
「鼎の軽重を問う」を使った例文と意味を解釈
「鼎の軽重を問う」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「鼎の軽重を問う」を使った例文1
- 「鼎の軽重を問う」を使った例文2
「鼎の軽重を問う」を使った例文1
「鼎の軽重を問われないように、リーダーは常に威厳と自信を保っていなければなりません」
この「鼎の軽重を問う」を使った例文は、「リーダーとしての能力を疑われないように」という意味で、この言葉を使っています。
「鼎の軽重を問う」を使った例文2
「重臣があからさまに鼎の軽重を問う姿勢を見せたため、皇帝は謀反の疑いで処刑しました」
この「鼎の軽重を問う」を使った例文は、この故事成語を、「重臣があからさまに皇帝の地位を奪おうとする姿勢を見せたため」という意味で使用しています。
「鼎の軽重を問う」の類語や類義語
「鼎の軽重を問う」の類語・類義語を紹介して、その意味を説明していきます。
- 「実力を疑う・取って代わろうとする」
- 「実力を試す・値踏みする」
「実力を疑う・取って代わろうとする」
「鼎の軽重を問う」ということわざは、「権力者の実力を疑って侮ること」や「実力者が衰えたと見て、その地位に取って代わろうとするさま」を意味しています。
この意味合いから、「鼎の軽重を問う」と良く似た意味を持つ類語(シソーラス)として、「実力を疑う・取って代わろうとする」を上げられます。
「実力を試す・値踏みする」
「鼎の軽重を問う」という故事成語は、「有力者の実際の力を試すこと」や「権力者の影響力が落ちたと推測して、その力を値踏みすること」を意味しています。
これらの意味から、「鼎の軽重を問う」と近しい意味を持つ類義語として、「実力を試す・値踏みする」の表現を指摘できます。
この記事で解説した「鼎の軽重を問う」の表現には、「権力者・権威者の実力を疑う(あなどる)」などの意味があります。
「鼎の軽重を問う」の類語・類義語として、「実力を疑う・取って代わろうとする」「実力を試す・値踏みする」などがあります。
「鼎の軽重を問う」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。