「息つく間もない」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
この「息つく間もない」は、それだけ忙しいという表現で使われますが、実は誤用だと言われています。
目次
- 「息つく間もない」とは?
- 「息つく間もない」の表現の使い方
- 「息つく間もない」を使った例文と意味を解釈
- 「息つく間もない」の類語や類義語
「息つく間もない」とは?
「息つく間もない」とは、「ひと休みしている時間もない」ほど忙しいという意味の言葉です。
ここで使っている「息つく」とは、「ひと息つく」のようにそれだけでも使うことができる表現で、この「ひと息つく」で「ひと休みする」という意味になります。
その「ひと」を略し、時間も「間」と使って「息つく間もない」となったと考えられる言葉ですが、冒頭にも書いたように、この使い方は正確には誤用だとなり、「息つく暇もない」とするのが正しい使い方です。
- 「息つく間もない」の読み方
「息つく間もない」の読み方
「息つく間もない」の読み方は、「いきつくまもない」になります。
ただし、上のように本来は誤用になる使い方なので、「息つく暇もない」(いきつくひまもない)と正確に使った方がいいでしょう。
何故この誤用が定着しているのかと言えば、「息つく間もない」でも先のような解釈で意味が通ってしまうことと、口語で「いきつくひまもない」と聞いた人が、「ひま」を「ま」と聞き違えて広まってしまったという説も有力とされています(正しいことは分かっていません)。
「息つく間もない」の表現の使い方
「息つく間もない」の表現の使い方を紹介します。
この言葉はここまでの説明のように、本来は誤用です。
しかし、ごく普通に使われている表現で、正確な表現のはずの「息つく暇もない」より多く使われているという現実があります。
その為、「息つく間もない」でも特に間違えだとはしない風潮が広まっており、最近の辞書などにはこちらも正しい使い方だと載っていることもあるほどです。
よって、特に意識せずに「息つく間もない」と用いても構いませんが、正しい表現としては「息つく暇もない」だと覚えておいてください。
これは、「的を射る(いる)」と「的を得る(える)」(本来は前者ですが、誤用の後者も現在では普通に使われるようになっています)の件の似た現象だと言えるでしょう。
「息つく間もない」を使った例文と意味を解釈
「息つく間もない」を使った例文と、その意味の解釈です。
それだけ忙しいことの表現ですが、実のところは使った人次第な言葉です。
- 「息つく間もない」を使った例文1
- 「息つく間もない」を使った例文2
「息つく間もない」を使った例文1
「息つく間もないと言っている割には余裕があるように見える」
この言葉は使った人がそう感じていれば、実のところはどうであろうと用いることができます。
この例文では、本人からすると、ひと休みしている時間もないほど忙しいと感じているのかも知れませんが、周りからはそう思われていないようです。
「息つく間もない」を使った例文2
「あれだけ息つく間もないほど忙しいのも珍しい」
珍しく少しも休んでいられないほど忙しかったと言っています。
「息つく暇もない」が正確な表現だと書きましたが、口語ではこの「息つく間もない」の方が語呂がいいことが多く、この使い方でもそれが分かります(だからこそ、こちらがよく使われているとも考えられます)。
「息つく間もない」の類語や類義語
「息つく間もない」の類語や類義語を紹介します。
ニュアンスとしては一緒の言葉です。
- 「息が抜けない」【いきがぬけない】
「息が抜けない」【いきがぬけない】
「息抜き」で「ひと休み」という意味になる為、それさえできないという解釈になります。
よって、「息つく間もない」とよく似た意味で使えます。
また、「目が離せない」と同様の意味で使われることもある言葉で、それだけ集中していることの表現にもなります。
「息つく間もない」は、今では普通に使える表現ですが、文章で記載する時にはできれば本来の「息つく暇もない」とした方がいいでしょう。