「顛末」とは?意味や使い方!例文や解釈
「顛末」という表現は「事の顛末を知って驚く」や「顛末書を作成することになった」などの文章で使用されていますが、「顛末」にはどのような意味合いや使い方があるのでしょうか?
「顛末」という表現の「意味・読み方・使い方・例文と解釈・類義語・英語」などについて、分かりやすく解説していきます。
目次
- 「顛末」とは?
- 「顛末」の表現の使い方
- 「顛末」を使った言葉と意味を解釈
- 「顛末」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「顛末書」と「始末書」の意味の違い
- 「顛末」の類語や類義語・言い換え
- 「顛末」の英語と解釈
「顛末」とは?
「顛末」という表現は、「物事の最初から最後までの事情・いきさつ」や「事件・事故の発端から結末までの経緯・筋道」ということを意味しています。
「顛末」という言葉の語源は、物事の「顛(いただき=てっぺん)」から「末(すえ)」までということにあり、「物事の一部始終の事情・物事のすべての経緯(プロセス)」という意味を持つようになったのです。
- 「顛末」の読み方
「顛末」の読み方
「顛末」の読み方は、「てんまつ」になります。
「顛末」の表現の使い方
「顛末」の表現の使い方は、「物事の最初から最後までの経緯・事情」や「事件・事故の一部始終の経緯・プロセス」を指し示して使うという使い方になります。
例えば、「あの悲惨な事件の顛末を聞かされて、どうにもやり場のない怒りに襲われました」といった文章で使用することができます。
「顛末」を使った言葉と意味を解釈
「顛末」を使った言葉を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「事の顛末」【ことのてんまつ】
- 「顛末を知る」【てんまつをしる】
- 「顛末書」【てんまつしょ】
「事の顛末」【ことのてんまつ】
「事の顛末」という表現は、「その物事の最初から最後までの一部始終の内容・経緯」のことを意味しています。
例えば、「事の顛末を知らずに、一方的に相手だけを批判をしても的外れな内容になりやすいのです」といった文章で使えます。
「顛末を知る」【てんまつをしる】
「顛末を知る」という表現は、「その物事・事件事故などの初めから終わりまでの一部始終の経緯を知ること」を意味しています。
例えば、「裁判員になったことで、知りたくもない恐ろしい事件の顛末を知ることになりました」といった文章で使用することができます。
「顛末書」【てんまつしょ】
「顛末書」という言葉は、「仕事上のトラブル・不祥事・ミスなどについて、その発生から結末までの一部始終を記載した文書・書類」や「詳細な経緯を記したトラブル報告書」のことを意味しています。
例えば、「事件を見聞した当事者として、顛末書を作成して提出することになりました」といった文章で使われます。
「顛末」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「顛末」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「顛末」を使った例文1
- 「顛末」を使った例文2
「顛末」を使った例文1
「その自動車事故の顛末がはっきりと分からない現状では、どちらが良いとも悪いとも判断することはできません」
この「顛末」を使った例文は、「顛末」という表現を、「自動車事故の最初から最後までの事情・自動車事故が起こることになった原因から結果までのいきさつ」という意味合いで使用しています。
「顛末」を使った例文2
「おしどり夫婦として知られていたあの二人が離婚するまでに至った顛末を聞きましたが、夫の裏切りが決定的な要因になったようです」
この「顛末」を使った例文では、「おしどり夫婦として知られていたあの二人が離婚するまでに至った発端から結果までのすべての事情・筋道」という意味合いで、「顛末」という表現を使っているのです。
「顛末書」と「始末書」の意味の違い
「顛末書(てんまつしょ)」という言葉は、「仕事上のトラブル・ミス・事故・不祥事などについて、発端から結末までの一部始終を報告して再発防止に役立てるための文書」を意味しています。
それに対して、「始末書(しまつしょ)」という言葉は、「仕事上のトラブル・ミス・事故・不祥事などについて報告して、反省・謝罪の意志を伝えるための文書」を意味しています。
「顛末書」というのは「トラブル・不祥事などの事実の経緯を事細かに報告するための書類」を意味していますが、「始末書」というのは「トラブル・ミス・不祥事について反省したり謝罪したりしたことを表明する書類」を意味しているという違いがあるのです。
「顛末書」は「トラブル報告書」になりますが、「始末書」は「反省文・謝罪文」のニュアンスが強い文書という違いがあります。
「顛末」の類語や類義語・言い換え
「顛末」の類語・類義語・言い換えを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「一部始終・プロセス」
- 「経緯・粗筋」
- 「バックグラウンド・前後関係」
「一部始終・プロセス」
「顛末」の類語・言い換えとして、「一部始終・プロセス」があります。
「顛末」という表現は、「物事の最初から最後までの一部始終」や「現状に至るまでの過程(プロセス)・経緯(いきさつ)」を意味しています。
これらの意味合いから、「顛末」とほとんど同じような意味合いを持つ類語(シソーラス)として、「一部始終・プロセス」という表現を上げることができるのです。
「経緯・粗筋」
「顛末」の類義語・言い換えには、「経緯・粗筋」があります。
「顛末」という表現は、「物事が現在のような状態になるまでのいきさつ・あらすじ・事情」を意味しています。
「経緯」とは「現在に至るまでの事情・筋道」であり、「粗筋」というのは「現状に行き着くまでの大まかな筋道・プロセス」を意味しています。
それらの意味合いから、「顛末」という表現は、良く似た類似の意味を持つ「経緯・粗筋」という表現に言い換えられるのです。
「バックグラウンド・前後関係」
「顛末」の類義語・言い換えとして、「バックグラウンド・前後関係」があります。
「顛末」という表現は、「物事が現在のような状態になるまでの経緯・背景(バックグラウンド)」のことを意味しています。
「前後関係」という表現は、「物事が現在の状況になるまでに至った他の物事(出来事)との関係」を意味しています。
それらの意味合いから、「顛末」と近しい同じような意味を持つ類義語として、「バッググラウンド・前後関係」の表現を指摘できます。
「顛末」の英語と解釈
「顛末」という言葉を英語で書き表して、その意味を解釈していきます。
“a full(detailed) account of~”(~の一部始終・~についてのすべて・~の顛末)
“whole story of~”(~についてのすべての話・~の一部始終の話・~の顛末)
“This is how~”(~の事柄の顛末はこうであるを意味する慣用句です)
“She made a full(detailed) report on that serious problem.”
「顛末」を使ったこの英語の例文は、「彼女はあの深刻な問題の顛末を報告しました」ということを意味しています。
この記事で解説した「顛末」の表現には、「物事の最初から最後までの事情」や「事件事故の発端から結末までの経緯」などの意味があります。
「顛末」の類語・類義語として、「一部始終・プロセス」「経緯・粗筋」「バックグラウンド・前後関係」などがあります。
「顛末」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。