「次第」とは?意味や使い方!例文や解釈
ビジネスや日常会話で何気なく使っている「次第」という言葉の正しい意味をご存知でしょうか。
実は数多くある「次第」の意味と類語や例文などを紹介します。
目次
- 「次第」とは?
- 「次第」の表現の使い方
- 「次第」を使った言葉と意味を解釈
- 「次第」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「次第」の反対語
- 「次第」の類語や類義語・言い換え
- 「次第」の英語と解釈
「次第」とは?
「次第」は、名詞形と接尾語として使われ、それぞれの用法で意味が違ってきます。
「次第」の名詞形としての意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとが進行する時の定められた順序」という意味で、イベントや格式ばった行事のスケジュールを表します。
2つ目は「ものごとの経過やなりゆき」という意味で、事情を説明する時の言葉です。
3つ目は「ものごとがそうなる理由や事情」という意味で、何があったのかを相手に伝える時の言葉です。
「次第」の接尾語としての意味は以下の通りです。
1つ目は「名詞に付き、全てがその人やものごとの事情によるものという意味を表す言葉」です。
2つ目は「動詞の連用形に付き、動作が継続して行われる様子を表す言葉」です。
3つ目は「動詞の連用形、または動作を表す名詞に付き、その動作の後すぐにという意味を表す言葉」です。
- 「次第」の読み方
- 「次第」の漢字を解釈
- 「次第」と「次第に」の違い
「次第」の読み方
「次第」は「しだい」と読みます。
「じだい」と読み間違わない様にしましょう。
「次第」の漢字を解釈
「次第」の「次」は「すぐ後に続くこと」「一段劣るもの」という意味があり、1番目の後に来るものを表しています。
「第」は「段階を経て並ぶ順序」という意味で、ものごとがきちんと整理されている様子を表します。
これらの漢字が組み合わさり「段階を経て後に続いて行くもの」として使われる様になり、さらにそこから「ものごとの理由や事情」「動作の継続」などの意味を持つ様になりました。
「次第」と「次第に」の違い
「次第」が付く言葉に「次第に」があります。
「次第に」は副詞であり、「次第」とは意味が違ってきます。
「次第」は「順番に続くものや動作」を表す言葉です。
「次第に」は「ものごとの状態や程度が少しずつ変化していく様子」という意味で、直接の意味は持たず、後に続く動詞によりどの様な結果になるのかが変わって来ます。
同じ意味だと思って使うと混乱を招く可能性があるので注意しましょう。
「次第」の表現の使い方
「次第」の使い方を紹介します。
- 前後に付く言葉で意味が変わる
- 「次第です」とは
- 「努力していく次第です」は間違い
前後に付く言葉で意味が変わる
「次第」は名詞と接尾語との使い方がありますが、更にその前後にくる言葉によって意味が変わります。
共通する意味は「何かが順番に起きていること」で、日常会話で自然に使い分けがされています。
「次第です」とは
ビジネスで「次第です」という言葉が使われることがあります。
この意味は「~という状況です」という説明の意味と、「~により決まります」という報告の意味があります。
硬い表現で、目上の人や会議の場で使われます。
「努力していく次第です」は間違い
ビジネスで謝罪をした時に「今後は一層努力していく次第です」と言う人がいますが、これは誤用です。
「次第」はものごとの報告や説明に使う言葉であり、自分の意志や考えを表す言葉ではありません。
正しくは「努力していく所存です」になります。
「次第」を使った言葉と意味を解釈
「次第」を使った言葉と意味を解釈します。
- 「ことの次第」
- 「手当たり次第」
- 「到着次第」
「ことの次第」
ものごとがそうなるに至った経過やなりゆきを説明する時の前置きの言葉です。
事情を説明する時に「この次第は~」として使われます。
「手当たり次第」
「動作の継続」の意味で、「対象となるものや順序を選ばず、手近なものを全て」という意味になります。
「手当たり次第に投げた」「手当たり次第に試してみた」などに使われます。
「到着次第」
「動作の後にすぐ」の意味で「その場所に到着してすぐに何か行動を起こすこと」という意味です。
現在遅延しているか、非常に待たれている人やものに対して使われます。
「次第」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「次第」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「次第」を使った例文1
- 「次第」を使った例文2
「次第」を使った例文1
「その様な次第でキャンセルせざるを得ません」
何かの理由で予定をキャンセルする時に、先に事情を説明してキャンセルを申し出ている時のセリフです。
「次第」を使った例文2
「気分次第で行くかもしれない」
自分の気分が良ければ行くという意味で、その時になるまで結果がはっきりしないことを表します。
「次第」の反対語
「次第」の反対語を紹介します。
- 「結果」【けっか】
- 「ややあって」
「結果」【けっか】
「ある理由や行為により生じた状態」という意味で、「次第」の「経過や理由、事情」という意味の反対の意味です
「ややあって」
「少し時間が経って」という意味で、「次第」の「すぐに」という意味の反対の意味です。
「次第」の類語や類義語・言い換え
「次第」の類語を紹介します。
- 「首尾」【しゅび】
- 「始末」【しまつ】
- 「直ちに」
「首尾」【しゅび】
「ものごとの初めから終わりまで」「成り行きや結果」という意味があります。
「始末」【しまつ】
「ものごとの初めから終わりまでの細かい成り行き」「ものごとの好ましくない結果」「ものごとの後の締めくくり」という意味があります。
「直ちに」
「時間を置かずに行動を起こすこと」という意味です。
「次第」の英語と解釈
「次第」の英語表現を紹介します。
- “I will inform you as soon as I receive it.”
- “It depends on the weather.”
“I will inform you as soon as I receive it.”
「受け取り次第連絡します」です。
“as soon as”で「~次第」「すぐに」という意味になります。
“It depends on the weather.”
「お天気次第だ」になります。
“it depends on~”で「~次第」「~による」という意味になります。
「次第」には非常に多くの意味があります。
普段意識せずに使い分けていることが多いでしょうが、意味を考えながら使う様にしてみては如何でしょうか。