「泣く子も黙る」とは?意味や類語!例文と解釈
小説や映画のラスボス登場シーンなどで「泣く子も黙る」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や使い方なども併せて紹介します。
目次
- 「泣く子も黙る」とは?
- 「泣く子も黙る」の表現の使い方
- 「泣く子も黙る」の語源
- 「泣く子も黙る」を使った例文と意味を解釈
- 「泣く子も黙る」の類語や類義語
「泣く子も黙る」とは?
「泣く子も黙る」の意味は「その人やものが現れただけで誰もが静まり返ってしまう存在」です。
「だだをこねて泣いている子供でも、その人やもの見ればすぐに大人しくなるほど絶対的な存在」を表したことわざです。
その時の解釈により、良い意味と悪い意味で使われます。
- 「泣く子も黙る」の読み方
「泣く子も黙る」の読み方
「泣く子も黙る」は「なくこもだまる」と読みます。
難しい漢字ではないので、読み書きできる様にしておきましょう。
「泣く子も黙る」の表現の使い方
「泣く子も黙る」の意味の違いによる使い方を紹介します。
- 「絶対的な強さを持つ存在」の意味
- 「酷く恐ろしい存在」の意味
- 文法的な使い方
「絶対的な強さを持つ存在」の意味
こちらは良い意味で、相手に威厳があったり、普通の人が近づけない様な憧れの存在である時に使われます。
普段の会話はもちろん、創作の世界では王や皇帝の他に正義のヒーローなどに対して使われます。
「酷く恐ろしい存在」の意味
こちらは悪い意味で、恐怖のあまりに誰もが声を失ってしまう程の人やもののことです。
悪者の中でもラスボスや見た目の恐ろしいキャラクターなどに使われます。
文法的な使い方
「泣く子も黙る」は形容詞で、「泣く子も黙る〇〇」と名詞を伴って使われます。
後に続く名詞は人だけではなく、その時の状況や場所なども表します。
「泣く子も黙る特訓」「泣く子も黙る絶叫スポット」など、幅広く使えます。
また、「泣く子も黙る」は周囲の人から見た本人の評価であり、自分に対しては使いません。
従って、受け身形として「泣く子も黙らせる」とは使わないので注意しましょう。
「泣く子も黙る」の語源
「泣く子も黙る」の語源は、中国の歴史小説「三国志」からきています。
魏の武将「張遼(ちょうりょう)」は、7000人という少ない人数で、10万人もいる呉の軍と戦います。
張遼は恐ろしい程の威力で呉の軍隊を蹴散らし、なんと呉の軍を意気消沈に追い込み、撤退させてしまうのです。
このことから張遼の強さは国中に知れ渡り、聞き分けなく泣いている子供がいても「張遼が来るぞ!」と言えば泣き止んでしまう程であったと言われています。
ここから「圧倒的な強さと恐ろしさを持つ存在」を「泣く子も黙る」と言う様になりました。
「泣く子も黙る」を使った例文と意味を解釈
「泣く子も黙る」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「泣く子も黙る」を使った例文1
- 「泣く子も黙る」を使った例文2
「泣く子も黙る」を使った例文1
「あのヒーローは強いが顔も恐くて泣く子も黙る程だ」
大人向けのヒーローで正義の味方ですが、顔が怖くて娯楽として見られない存在であることを表しています。
「泣く子も黙る」を使った例文2
「泣く子も黙る監督がいるチームはやっぱり強い」
練習が厳しくて皆に恐れられている監督がいるのですが、そのチームが毎回強くて有名であることを表しています。
「泣く子も黙る」の類語や類義語
「泣く子も黙る」の類語を紹介します。
- 「地獄の」【じごくの】
- 「恐るべし」【おそるべし】
「地獄の」【じごくの】
「地獄の〇〇」と人の名前や名称などに使われます。
意味は「まるで地獄の様に恐ろしい目にあわせられること」です。
「恐るべし」【おそるべし】
「人の予想を遥かに超える力を持っていて、恐怖を感じたり注意するべき存在である」という意味です。
「泣く子も黙る」は「その人やものが現れただけで誰もが静まり返ってしまう存在」という意味です。
良い意味でも悪い意味でも思わず人が黙ってしまう様な威圧的な存在に対して使ってみましょう。