「無一文」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
この「無一文」は古い言葉ながら、今でも普通に使うことができます。
目次
- 「無一文」とは?
- 「無一文」の表現の使い方
- 「無一文」を使った例文と意味を解釈
- 「無一文」の類語や類義語
「無一文」とは?
「無一文」とは、「一切金銭を持っていない」という意味の言葉です。
ここで使われている「文」は江戸時代の通貨の単位で、一文は現在の貨幣価値にすると10~12円程度だと言われています。
その為、今で言えば「10円も持っていない」という状態になりますが、一文が最低単位だった時代の言葉なので、特にいくら以上持っていないという意味ではなく、「全くお金がない」と言っていると解釈してください。
- 「無一文」の読み方
「無一文」の読み方
「無一文」は、「むいちもん」と読む言葉です。
現在では「文」(もん)という通貨単位はありませんが、この「無一文」は普通にお金がないことの表現として使えます。
今で言えば、「1円もない」と表現すると一緒に意味になりますが、あまりそのような使い方はせず、慣用句的にこの「無一文」と使うことの方が多いです。
「無一文」の表現の使い方
「無一文だ」と言うと、家や銀行にはあるのかも知れませんが、少なくとも今はお金を全く持っていないという意味になります。
「手持ちのお金がない」という意味ではありませんが、そのニュアンスで用いられることが多い言葉だと考えていいでしょう。
「無一文」を使った例文と意味を解釈
「無一文」を使った例文と、その意味の解釈です。
とても好ましい状況だとは言えない為、自分がそうはならないに限ります。
- 「無一文」を使った例文1
- 「無一文」を使った例文2
「無一文」を使った例文1
「競馬でつい熱くなって、無一文になるまで負けてしまった」
競馬で負けて、全くお金がなくなってしまったと使っています。
ただし、このような場合には、最低限のお金(帰りの交通費やその日の食事代程度)は残っているという場合が少なくなく、厳密な意味での無一文ではないことも多いです(ですが、間違った使い方だとも言えません)。
「無一文」を使った例文2
「無一文の人間など、商売の邪魔なだけだ」
商売人からしてみれば、全くお金を持っていない人など相手にしている時間はないでしょう。
ですが、後々のことが期待できるような場合に限っては、そうとも言えないこともあるものです(その人と前からの付き合いがあり、今はお金を持っていないが、後日必ず払えると分かっているような場合です)。
「無一文」の類語や類義語
「無一文」と同じ意味で使える言葉です。
これらも「全くお金がない」という意味になります。
- 「一銭もない」【いっせんもない】
- 「素寒貧」【すかんぴん】
「一銭もない」【いっせんもない】
この「銭」は、昭和の初期まで使われていた通貨単位で、その頃に「無一文」の代わりとして使われていた表現です。
こちらも今でも使うことができます。
「素寒貧」【すかんぴん】
全く何の財産も持っていないという意味で使います。
「無一文」や上の「一銭もない」は、主に手持ちに対して使う言葉ですが、こちらは自宅などの他の場所にも一切お金がないという表現になります。
「無一文」は今でも普通に使えますが、そのような状態になること(もしくはそのような人が居ること)自体が好ましいとは言えない為、あまり見聞きしたくはない言葉です。