「永劫」とは?意味や類語!例文と解釈
「永劫」という表現は「未来永劫」という慣用句で見かけることがありますが、「永劫回帰」というニーチェの哲学思想に関係した慣用句もあります。
「永劫」という表現には、どのような意味や使い方があるのでしょうか。
「永劫」の例文・類語・類義語と合わせて解説していきます。
目次
- 「永劫」とは?
- 「永劫」の語源
- 「永劫」 の表現の使い方
- 「永劫」を使った例文と意味を解釈
- 「永劫」の類語や類義語
「永劫」とは?
「永劫」という表現は、「終わりがないほどに、極めて長い時間・年月・月日」のことを意味しています。
「永劫」というのは、「永遠に近いほどに非常に長い時間・歳月・月日」のことを意味する表現なのです。
- 「永劫」の読み方
「永劫」の読み方
「永劫」の読み方は、「えいごう」になります。
「永劫」の語源
「永劫」の語源は、「劫(こう)」という仏教やインド哲学の時間単位にあります。
仏教・インド哲学における「劫」はサンスクリット語のカルパ(kalpa) に由来していて、その音写文字の「劫波(劫簸)」を省略したものになっています。
古代インド哲学の「循環宇宙論」では、一つの宇宙(世界)が誕生して消滅するまでの非常に長い永遠に近い時間とされ、ブラフマー(仏教の梵天)の一日(半日)に等しいとされています。
非常に長い時間を示す「劫」の対義語が、非常に短い瞬間を示す「刹那(せつな)」になります。
英語圏では、「劫」は「イーオン(aeon)」と意訳されることもあります。
「永劫」 の表現の使い方
「永劫」 の表現の使い方は、「どこまでも続くような極めて長い時間・年月・月日」を意味して使うという使い方になります。
「永劫」という表現は、「永遠(永久)に近いほど非常に長い時間」という意味のニュアンスで使うことができるのです。
例えば、「未来永劫にわたって、私のあなたに対する愛情が冷めることはないでしょう」といった文章で、「永劫」という表現を適切に使うことができます。
「永劫」を使った例文と意味を解釈
「永劫」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「永劫」を使った例文1
- 「永劫」を使った例文2
「永劫」を使った例文1
「未来永劫にわたって、私はあなたの裏切りを許すことはありません」
この「永劫」を使った例文は、「これから先の未来における極めて長い時間・歳月」といった意味で、「永劫」という言葉を使用しています。
これから先の未来において、終わりなくずっとあなたの裏切りを許さないということを意味している文章です。
「永劫」を使った例文2
「永劫回帰というニーチェ哲学の根本思想は、今生きている人生が永遠に何度も何度も繰り返されるという思想的な前提を意味しています」
この「永劫」を使った例文は、ニーチェ哲学の「永劫回帰」というコンセプトを示すために「永劫」の表現を使っています。
「永劫回帰」というニーチェの思想的な表現は、「何度も何度も終わりなく現在の人生のあり方が繰り返されること、繰り返される前提」を意味しているのです。
ニーチェは「永劫回帰」の前提に対して「然り(それで良い)」と言える超人を志向したのです。
「永劫」の類語や類義語
「永劫」の類語・類義語を紹介して、その意味を解説していきます。
- 「永遠・永久」
- 「久遠・悠久」
「永遠・永久」
「永劫」という表現は、「終わりがないほどに非常に長い年月・月日・時間」のことを意味しています。
「永遠・永久」というのは、「いつまでも終わりなく(いつまでも途切れずに久しく)続くさま」を意味する言葉です。
その意味合いから、極めて長い時間や年月を示す「永劫」と良く似た意味を持つ類義語として、「永遠・永久」を指摘できます。
「久遠・悠久」
「久遠」という表現は、「終わり・限りがなくて、永遠(永久)に続くさま」を意味しています。
「悠久」という言葉も、「果てしなく極めて長く続くこと」を意味しています。
それらの意味から、「永劫」と近しい意味のニュアンスを持つ類語(シソーラス)として、「久遠・悠久」を考えることができます。
この記事で解説した「永劫」の表現には、「終わり(限り)のない極めて長い月日・時間」や「永遠に近いほどの非常に長い時間」などの意味があります。
「永劫」の類語・類義語として、「永遠・永久」「久遠・悠久」などがあります。
「永劫」という言葉について詳しく知りたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。