「乗ずる」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
皆さんは「乗ずる」という言葉を耳にしたことがあると思います。
この言葉を聞くとあまりいい印象を覚えるようなことがないのですが、実際にどのようなケースで使われるか、今ひとつピンと来ることがないかもしれません。
そこで今回は、この「乗ずる」についてフォーカスしていくことにします。
目次
- 「乗ずる」とは?
- 「乗ずる」の表現の使い方
- 「乗ずる」を使った例文と意味を解釈
- 「乗ずる」の類語や類義語
「乗ずる」とは?
「乗ずる」という言葉を聞くと「掛け算をする」という意味を思い浮かべる人もいると思います。
確かにそのような意味も持っているのですが、会話の中で使われる場合は、「ある情況をうまく利用しながら何かを行う」という意味で解釈することができます。
- 「乗ずる」の読み方
「乗ずる」の読み方
「乗ずる」は「じょうずる」という読み方をしますので、ここで間違いのないようにチェックして覚えておきましょう。
「乗ずる」の表現の使い方
「乗ずる」は、「ことの流れを巧みに読んで、それを利用して行動する」という意味になるので、困難な場面に置かれていた時に、ちょっとした流れの変化を読み取り、有利に展開できるようにしていく時に使われることになります。
「乗ずる」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「乗ずる」を使った例文を見ながら、具体的な活用シーンをイメージしてみることにしましょう。
- 「乗ずる」を使った例文1
- 「乗ずる」を使った例文2
「乗ずる」を使った例文1
「軍部は、一般市民に与える恐怖感に乗じて、その力を拡大していったのである」
この例文では、非常時におけるある国の中での勢力拡大について述べています。
内戦が続き国内情勢が不安定な国では、少しでも勢力を拡大しようと、色々な手段も使います。
その時に恐怖感を市民に与えて、それに「乗じて」力を広げていくという方法もあるということです。
しかし、決して長続きするようなやり方ではないでしょう。
「乗ずる」を使った例文2
「この機に乗じて、ここから脱出しようと試みたのだった」
この場合は、とても緊迫した状況の中で、自分の命を危ない場面であることが想像できます。
いかにこの場を抜け出すかという緊迫した場面なのでしょうが、中々そのチャンスが見つかりません。
しかし、ちょっとした隙が生まれた瞬間に、「この機に乗じて」=「このチャンスを逃さず」脱出することにしたのです。
「乗ずる」の類語や類義語
「乗ずる」を他の言葉で言い換えるとするなら、どのような言葉があるかを見ていくことにします。
- 「付け入る」【つけいる】
- 「痛い所を突く」【いたいところをつく】
「付け入る」【つけいる】
「付け入る」という言葉が「乗ずる」の類義語として挙げることができます。
「相手の弱みや隙をうまくとらえて利用」、「付け込む」という意味で使われます。
「痛い所を突く」【いたいところをつく】
「痛い所を突く」という表現も言い換える言葉として使うことができます。
「相手の弱い部分を利用すること」、「弱みに付け込む」という意味で使われます。
「乗ずる」という言葉の意味や活用法を紹介してきましたが、この言葉が使われる場面はかなり緊迫した環境にあるかと思われます。
一般的にこのようなことはあまり経験するケースはそんなに多くはないでしょうが、自分の生活に当てはめて使ってみることも面白いと思います。