「割愛」とは?意味や類語!例文と解釈
皆さんは「割愛」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。
この言葉は、日常生活の中で使う機会はあまりないのですが、ビジネスの世界ではよく用いられています。
社会人になってから、上司や先輩社員が取引先へのプレゼンをしている時に使っている場面を目の当たりにすることもあるでしょう。
そこで今回は、この「割愛」にフォーカスして行こうと思います。
目次
- 「割愛」とは?
- 「割愛」の語源
- 「割愛」の表現の使い方
- 「割愛」を使った例文と意味を解釈
- 「割愛」の類語や類義語
「割愛」とは?
ビジネスシーンではよく使われる「割愛」ですが、「惜しいと思うものを思いきって手放したすこと」、あるいは「大胆に省略したりすること」という意味がある言葉です。
- 「割愛」の読み方
「割愛」の読み方
「割愛」は「かつあい」と読みますが、仕事をしている中ではよく耳にする機会が増えてきますので、ここでしっかりとチェックしておくことにしましょう。
「割愛」の語源
「割愛」という言葉の語源を調べてみると、この言葉は仏教用語が由来していることが分かります。
人が出家することを指している言葉で、「出家」とは「家族や故郷から旅立つ」ということを意味しており、軽い気持ちでできるものではなく、かなりの覚悟が必要でした。
愛する人達との別れの思いを「愛を割く」という言い方で表現することになり、これが「割愛」と変化していくことで、辛い気持ちを断ち切る意味で使われるようになったとされています。
「割愛」の表現の使い方
「割愛」の使い方を考えてみると、ビジネスの世界で会議やプレゼンを人前でする機会がたくさん増えてきますが、その時に説明の時間が長引き足りなっていきます。
そのような時に「時間がないため省略します」では、大変失礼になってしまうことから、「時間がないため割愛します」というように使うことになります。
「割愛」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「割愛」を使った例文を見ながら、具体的な活用シーンをイメージしてみることにしましょう。
- 「割愛」を使った例文1
- 「割愛」を使った例文2
「割愛」を使った例文1
「ここのパートはとても大切な部分ですが、次のページは割愛して、操作説明に移りたいと思います」
ビジネスシーンの中で商品の概要説明をプレゼンしている場面かもしれません。
本来ならば、じっくりと時間をかけて説明をしたい部分なのですが、どうしても全体の時間の関係上、その部分を飛ばして、次の項目に移らなければならないことがあります。
そのような場面で、「割愛」を使うことになります。
「割愛」を使った例文2
「本来は説明させて頂くのが筋ですが、時間がかなり押しているので、割愛させていただきます」
これもプレゼンや催しやイベントの全体説明会などで、使われる言い回しです。
自分の担当するパートの説明をしなくてはならないのですが、他の業者や企業の説明が後に待っているために、どうしても「割愛」しなくてはならないケースがあります。
しかし、このような場合は、参加者に事前に渡している資料を後で確認してもらうことを補足しておくことで、カバーすることができます。
もし、それで質問がある場合は、メールなどで聞いてもらうことも付け加えておくといいでしょう。
「割愛」の類語や類義語
「割愛」を他の言葉で表現するなら、どのような類義語があるかを見ていくことにします。
- 「省略」【しょうりゃく】
- 「飛ばす」【とばす】
「省略」【しょうりゃく】
「省略」という言葉が「割愛」に近い意味の言葉かもしれません。
しかし、各々の言葉の意味が似かよっているようでも、明確な違いがありますので、使い分けが必要となってきます。
「省く」という意味では解釈が近いのですが、「割愛」は「惜しみながらも」というニュアンスがありますが、一方の「省略」には、内容をシンプルにするために「省く」ということになり、「惜しむ」という解釈が含まれていません。
プレゼンなどで時間の関係上、仕方なく省く場合は「割愛」を使い、業務や手続きを簡潔するために不要な部分を省く時は「省略」を使うようにします。
「飛ばす」【とばす】
「飛ばす」という表現も「割愛」に近い意味のある言葉として使われることがあります。
「割愛」という言葉の意味や使い方を紹介してきましたが、この言葉は仕事の中で便利に使うことができるので、是非マスターしておきたい語句です。