「起死回生の一手」の意味とは!類語や言い換え
本を読んでいて「起死回生の一手」という言葉を見掛けることがあります。
一体どの様な意味なのか、由来や使い方などについて紹介します。
目次
- 「起死回生の一手」とは?
- 「起死回生の一手」の表現の使い方
- 「起死回生の一手」を使った例文と意味を解釈
- 「起死回生の一手」の類語や類義語・言い換え
「起死回生の一手」とは?
「起死回生の一手」の概要について紹介します。
- 「起死回生の一手」の読み方
- 「起死回生の一手」の意味
- 「起死」の由来
- 「回生」の由来
- 「一手」の由来
「起死回生の一手」の読み方
「起死回生の一手」は「きしかいせいのいって」と読みます。
難しい漢字ではありませんので覚えておきましょう。
「起死回生の一手」の意味
「起死回生の一手」の意味は「絶望的な状態を巻き返すたった一つの手段のこと」です。
もうダメだと諦めかけた時に、奇跡的に挽回する方法を見つけることを言います。
「起死」の由来
「起死」の由来は、中国の歴史的書物である「史記」に書かれている内容から来ています。
戦国時代に、「扁鵲(へんじゃく)」という名医がいました。
扁鵲は大勢の人達の病を治し、中には皇太子も治療を受けたと言われています。
瀕死の状態の人まで回復させたので、人々は「死人をも生き返せた」と称賛しました。
すると扁鵲は「それは違う、まだ生きていたのを、私が起こしただけだ」と言ったのです。
この言葉から「起死」と言われる様にないりました。
「回生」の由来
「回生」の由来は、唐時代の詩人「李義山(りぎさん)」の作品中に出てきた「回生」という言葉からきています。
意味は「生き返る」というもので、これが上記の「起死」と対で使われる様になり、「起死回生」という言葉になりました。
「一手」の由来
「一手」は「ひとつだけの手段・方法」という意味ですが、由来は「碁・将棋」からきています。
「碁で石を一つ打つこと」「将棋で駒を一つ動かすこと」を「一手」といい、そこから「その方法で進めていくこと」として使われる様になりました。
「起死回生の一手」の表現の使い方
「起死回生の一手」は、絶体絶命のピンチで「この方法に賭けるしかない」という様なシーンで使われます。
「起死回生の一手を講じる」「起死回生の一手を投じる」などとして使われます。
本当にギリギリの段階で使う言葉であり、ビジネスで何度も使うと信頼性がなくなるので注意しましょう。
「起死回生の一手」を使った例文と意味を解釈
「起死回生の一手」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「起死回生の一手」を使った例文1
- 「起死回生の一手」を使った例文2
「起死回生の一手」を使った例文1
「新社長を迎えるという『起死回生の一手』で経営を建て直した」
経営が悪化して倒産寸前の会社が、新しく社長を迎えるという最後の手段で経営を建て直して倒産を防いだことを表しています。
「起死回生の一手」を使った例文2
「『起死回生の一手』として結婚をチラつかせるしかなかった」
彼女が別れたいと言うのを引き止める為に「結婚しよう」と言ったことを表しています。
「起死回生の一手」の類語や類義語・言い換え
「起死回生の一手」の類語を紹介します。
- 「逆転サヨナラホームラン」【ぎゃくてんさよならほーむらん】
- 「最後の切り札」【さいごのきりふだ】
「逆転サヨナラホームラン」【ぎゃくてんさよならほーむらん】
「最後の最後で大成功を収めてライバルに勝つこと」という意味です。
「最後の切り札」【さいごのきりふだ】
「絶体絶命のピンチでもうこれしかないとして使う唯一の手段」という意味です。
「起死回生の一手」は「絶望的な状態を巻き返すたった一つの手段のこと」という意味です。
絶体絶命の場面で残された一つの手段に対して使ってみましょう。