「渉猟」とは?意味や言い換え!例文と解釈
皆さんの中で「渉猟」という言葉を知っている人は、日頃から日本語のことを勉強されている人かと思います。
それだけ「渉猟」という言葉が珍しく、使われる場面に触れる機会が少ないことでしょう。
そこで今回は、この「渉猟」にフォーカスを当てて、言葉の意味や使い方などについて、見ていくことにします。
目次
- 「渉猟」とは?
- 「渉猟」の語源
- 「渉猟」の表現の使い方
- 「渉猟」を使った例文と意味を解釈
- 「渉猟」の類語や類義語・言い換え
「渉猟」とは?
「渉猟」とは、「山の中などをあちらこちら、さ迷うごとく、あるいは何か広くあさって歩くこと」という意味があります。
そこから転じて、「多くの書物を読みあさること」という意味で解釈されるようになりました。
- 「渉猟」の読み方
「渉猟」の読み方
「渉猟」は「しょうりょう」と読みますが、めったに目にすることのない言葉なので、ここで間違いのないようにしっかりとチェックしておきましょう。
「渉猟」の語源
「渉猟」の語源は中々難しいのですが、
「渉猟」の「渉」には、「山の中を歩いて渡る」、「広く見聞する」、「経過する」という意味があり、「猟」は「狩猟」でもあるように「山野で鳥獣を捕らえること」の意味があることから、自然発生的に「渉猟」という言葉が生まれてきたと考えられます。
「渉猟」の表現の使い方
「渉猟」は「書物を読みあさる」ということから、数多くの研究論文を読みまくり、色々と深く勉強している人を指して遣うことになるでしょう。
「渉猟」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「渉猟」を使った例文を見ながら具体的な活用シーンをイメージしてみることにしましょう。
- 「渉猟」を使った例文1
- 「渉猟」を使った例文2
「渉猟」を使った例文1
「私は意識を失ってからは、山野をずっと渉猟していたようだ。まるで何かに取りつかれたように」
「渉猟」には、「広くあちこち歩きまわって、探し求めること」という意味があります。
そのことから、この例文は、意識を失った「私」は何かに取りつかれたようになり、山の中をさ迷い歩き回っていたということです。
非日常的なことですが、このような時に使われます。
「渉猟」を使った例文2
「教授は国内外の文献を渉猟しながら、自分の理論の裏付けを取っていたのです」
「渉猟」には「調査や研究などのために、たくさんの書物や文書を読みあさること」という意味もあります。
そのようなことから、この例文のような使い方もできます。
大学の教授などが自分の研究論文を書くのに、様々な文献を集めて読むケースがありますが、そのことをこの言葉で指しています。
「渉猟」の類語や類義語・言い換え
「渉猟」を他の言葉で言い換えるとするなら、どのような言葉があるかを見ていくことにします。
- 「読み漁る」【読みあさる】
- 「読みまくる」【読みまくる】
「読み漁る」【読みあさる】
「本を読むことに夢中になるさま」という意味を持つ「読み漁る」が、「渉猟」の類義語と言えるでしょう。
誰でも心惹かれる小説に出会うと、時間の経つのも忘れて夢中になるものですが、まさにそのことを指しています。
「読みまくる」【読みまくる】
「読みまくる」も「渉猟」と同じ意味を持つ言葉で、「学問のためにいろんな書物を手当り次第読むこと」ということを言っています。
しかし、学問のための読書だけでなく、人気コミックでも、夢中になり一気に10数巻読破してしまう人がいますが、そのような場合でも使われます。
「渉猟」という言葉の意味や使い方を紹介してきましたが、今では中々使われることのない言葉なので、普段の会話の中で、使う機会はめったにないことでしょう。
この言葉は、どちらかと言うと口語体よりも文章の中に折り込んで使ってみる方がしっくりと来るかもしれません。
それだけに使い方のパターンをここでしっかりと理解して、さりげなく使って見ると面白いかもしれません。