「投擲」の意味とは!言葉を徹底解説
この「投擲」は、一見難しく見える言葉ですが、主にスポーツにおいてよく使われています。
目次
- 「投擲」とは?
- 「投擲競技」とは?
- 「投擲武器」とは?
- 「投擲」を使った例文と意味を解釈
- 「投擲」の類語
「投擲」とは?
「投擲」とは、物を遠くに投げることです。
それを相手がキャッチする場合には用いない表現で、ともかく遠くまで投げるという時に使います。
陸上競技には、槍投げや円盤投げ、ハンマー投げなどの「投擲種目」があり、これらはどれもこの言葉の通り、遠くまで槍や円盤、ハンマーを投げ、その距離で競うスポーツとなっています。
- 「投擲」の読み方
「投擲」の読み方
「投擲」は、「とうてき」と読む言葉です。
「擲」の字は常用漢字ではない為、「投てき」と表記されることも多く、雑誌や新聞などではそちらが主に使われます。
「擲」(てき)には「(手で)放る」という意味がありますが、「(手で)叩く」という意味でも使う漢字で、その場合には「ちゃく」と発音し、「打擲」(ちょうちゃく)とすると、手を使って打ち据えるという意味になります。
「投擲競技」とは?
「投擲競技」は、先に挙げた「投擲種目」をまとめた表現です。
つまり、槍投げや円盤投げ、ハンマー投げなどは、全てこの「投擲競技」だとまとめられます。
この競技に共通するのは、ともかく遠くまで投げることです。
ちょうどの距離を狙うような種目はなく、投げた距離が遠ければ遠いほど好記録になります。
「投擲武器」とは?
「投擲武器」とは、投げて使う武器のことです。
古来から石や槍がそのように使われており、ナイフや手榴弾といった武器もこれに分類されます(槍やナイフは、「投擲武器」としても使用できるという表現になります)。
この使い方では、「遠くまで」という意味が薄れていますが、投げようと思えば、どれもある程度まで飛ばすことができるという点が共通しています。
「投擲」を使った例文と意味を解釈
「投擲」を使った例文と、その意味の解釈です。
もちろん、「投てき」と置き換えても構いません。
- 「投擲」を使った例文1
- 「投擲」を使った例文2
「投擲」を使った例文1
「投擲物によって、窓ガラスが割られたと聞いた」
何かが投げられた為、窓ガラスが割られたと使っています。
この場合も「遠くに」という意味は特に含まれず、先の武器に使った場合のように、投げようと思えばある程度まで飛ばせる物が投げられたと解釈してください。
「投擲」を使った例文2
「同じ投擲種目ながら、ハンマー投げだけは特殊な競技だと思う」
多くの投擲種目が助走や勢いを元に投げるのに対し、ハンマー投げは、自らの回転による遠心力によって遠くまで投げるという特殊なスタイルの種目です。
その為、他の種目からの転向者は少なく、元からハンマー投げから始めないと、一流の選手になるのは難しいと言えるでしょう。
「投擲」の類語
「投擲」と似た意味で使える言葉ですが、完全な言い換え表現にはならないので注意してください。
- 「遠投」【えんとう】
「遠投」【えんとう】
「遠投」とは、物を遠くまで投げることです。
よって、「投擲」の意味そのものですが、競技や武器といったような用い方はできず、単に遠くまで投げるという意味で使います。
野球選手のプロフィールで、「遠投100m」とあった場合、ボールをノーバウンドで100m投げることができるという意味になります。
「投擲」は、この漢字のまま見掛けることは少ないかも知れませんが、「投てき」として意味や使い方を覚えておきましょう。