「いいとこ取り」の意味とは!言葉を徹底解説
この「いいとこ取り」とは、一般的な意味、そして、連続した勝敗における使い方の二種類の意味のある言葉です。
目次
- 「いいとこ取り」の一般的な意味とは?
- 「いいとこ取り」の勝敗における意味とは?
- 「いいとこ取り」を使った例文と意味を解釈
- 「いいとこ取り」の類語
「いいとこ取り」の一般的な意味とは?
「いいとこ取り」の一般的な解釈は、「いい所だけを集める」という意味になります。
例えば、「今度発売になるスマホは、画面の大きさや動作速度、容量、バッテリーの持ちなど、これまでのスマホのいいとこ取りらしい」といった使い方になり、このように「~のいいとこ取り」の形で用いられることが多いです。
その「~」に当たる中から、いい所だけを集めたと言いたい時に使われる言葉で、実際にはそこまでではなくとも、いい宣伝文句として使われているケースもあります。
「いいとこ取り」の勝敗における意味とは?
「いいとこ取り」は、連続した勝敗において、有利に判断できる連続した部分だけを抜き出すという意味のある言葉です。
こちらの例としては、9勝4敗の成績で昇段できるというルールで、15戦が終わった時点で以下のような成績だったとします。
○××○×○○○×○○×○×○
(○が勝利、×は敗北)
3戦目までは考えず、4戦目の勝利から最後の勝利までの間が8勝4敗なので、次に勝つことができれば「いいとこ取り」で9勝4敗になり、昇段できるという訳です。
実際にも、将棋のプロ棋士の育成機関である新進棋士奨励会では、6級~三段まではこのようなルールで昇段していきます(必要となる勝敗数はそれぞれ異なります)。
「いいとこ取り」を使った例文と意味を解釈
「いいとこ取り」を使った例文と、その意味の解釈です。
上で挙げた2つの意味で使っている例文です。
- 「いいとこ取り」を使った例文1
- 「いいとこ取り」を使った例文2
「いいとこ取り」を使った例文1
「いいとこ取りと言われている製品だが、どれも今ひとつ物足りない気がする」
確かに、色々な製品のいい所(機能)ばかりを集めたような製品も販売されていますが、そのような製品は、1つ1つの機能がそれほど深く作りこまれていないようなことも多いです。
例として、A、B、Cという3つ機能のいいとこ取りをしているのは間違いないものの、それぞ70点クラスの性能で、Aの機能しかない製品では、その機能だけなら100点といった具合です。
「いいとこ取り」を使った例文2
「次を勝てば、いいとこ取りで昇段、負けたとしても、その後に2連勝すれば大丈夫だ」
先の例で挙げた○×の勝敗で、16戦目に負けたとしても、17、18戦目を連勝すれば、6連目からいいとこ取りで9勝4敗になります。
これがいいとこ取りのいい点で、大事なところで負けてしまったとしても、どこからでもチャンスがあります。
「いいとこ取り」の類語
「いいとこ取り」の一般の意味と似た意味で使える言葉です。
こちらも、実際にそうなのか(宣伝文句ではないのか)までは判断できません。
- 「折衷」【せっちゅう】
「折衷」【せっちゅう】
いくつかの中からいい所を集めるという意味で使う言葉です。
「和洋折衷」(わようせっちゅう)という使い方をよく見聞きしますが、これは、和風と洋風のいい部分が合わさっていると解釈していいでしょう。
「いいとこ取り」は、必ずしもそうではない(宣伝文句の類い、またはそれぞれが100%と言える性能ではない)こともあるので、この言葉だけで期待してしまうのは危険なこともあります。
言葉の意味に悪いニュアンスは含まれていませんが、実際の使われ方として、そのようなこともあるので注意してください。