「巡視」と「監視」の違いとは!言葉を徹底解説
「巡視」と「監視」は似た意味ながら、明確な違いがある言葉同士です。
ここではそれについて詳しく説明していきます。
目次
- 「巡視」とは?
- 「監視」とは?
- 「巡視」と「監視」の違い
- 「巡視」を使った例文と意味を解釈
- 「監視」を使った例文と意味を解釈
「巡視」とは?
「巡視」とは、警戒や管理の為に一定のルートを見回ることです。
そのような決まったルートを回ることは「巡回」と呼ばれ、それと同時に「視察」することから、この表現となっています。
つまり、決まった範囲を決まっているコース通りに見回ることが「巡視」になります。
決まった日付や時間に行われるもので、「今日の巡視では特に異常はなかった」のように使われる言葉です。
「監視」とは?
「監視」は、犯罪などが起きないように見張ることの表現です。
「監視対象」と使うと、監視するべき対象のことになります。
主に一箇所の決まった地点から、または対象となる人物、物体などに行うもので、先の場合は「監視カメラ」がその例で、繁華街によく設置されている決められた位置から定点監視をしているカメラのです。
「巡視」と「監視」の違い
「巡視」は、決まったルート中で行う視察で、特に対象は決めず、そのルート内で何か異常がないかどうかの見回りです。
それに対して「監視」は、基本的に一箇所の決まった地点で何か起きないかという視察、もしくは対象を決めて行われます。
海上保安庁が保有する「巡視船」がありますが、この船は、他国の船舶に日本の領海が侵犯されることのないように、海上の決まったルートを回りながら視察しています。
監視のいい例は、先に挙げた「監視カメラ」で、決まった地点を常に監視しているカメラです。
このようなカメラは「防犯カメラ」とも呼ばれますが、実際には事が起きた後にその映像の確認が行われることがほとんどの為、防犯(犯罪を未然に防ぐ)という表現はあまり適当ではなく、最近ではこの「監視カメラ」と呼ばれることの方が多くなっています。
「巡視」を使った例文と意味を解釈
「巡視」を使った例文と、その意味の解釈です。
ビルや施設などの夜間の警備は、この「巡視」に当たります。
- 「巡視」を使った例文1
「巡視」を使った例文1
「巡視中に落とし物を発見したので、専門の係で保管してある」
巡視の目的は、不審者や異常の発見だけでなく、このような落とし物や忘れ物の発見も含まれます。
昼間の場合には、迷子の子供が見付かる場合もあります。
「監視」を使った例文と意味を解釈
「監視」を使った例文と、その意味の解釈です。
対象を決めて使っている例になります。
- 「監視」を使った例文1
「監視」を使った例文1
「彼の任務は、あの人物を監視することだ」
その彼が、誰かを監視するようにと命じられているようです。
このような場合には、逐一行動を見張ることになり、懸念したことや不審な点があった時には、すぐに報告することになるでしょう。
「巡視」と「監視」の違いは、特定のルートの巡回によって行う場合と、特定の地点や対象を決めて行う場合の違いだと考えていいでしょう。