「沿革」とは?意味や使い方!例文や解釈
「沿革」とは、「今日までの歴史や移り変わり」を意味する言葉です。
「沿革」の「意味・読み方・使い方・沿革を使った言葉・例文と解釈・沿革と歴史の意味の違い・類語(シソーラス)や言い換え・英語と解釈」について、詳しく説明していきます。
目次
- 「沿革」とは?
- 「沿革」の表現の使い方
- 「沿革」を使った言葉と意味を解釈
- 「沿革」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「沿革」と「歴史」の違い
- 「沿革」の類語や類義語・言い換え
- 「沿革」の英語と解釈
「沿革」とは?
「沿革」とは、「主に企業・組織・自治体などの今日までの歴史や移り変わり」を意味する表現です。
「沿革」という言葉は、「物事が時代の流れに従って物事が移り変わること」や「企業・自治体などの歴史的な変遷(移り変わっていった経緯)」を意味しているのです。
- 「沿革」の読み方
- 「沿革」の語源や由来
「沿革」の読み方
「沿革」の読み方は、「えんかく」になります。
「沿革」の語源や由来
「沿革」の語源・由来は、その漢字の語源的な意味・成り立ちから理解することができます。
「沿革」の「沿」という漢字は、「物事が前の状態に因っていて(よっていて)変わらないこと」を意味しています。
「革」という漢字は「革まる(あらたまる)」と訓読みすることができ、「旧を改めて新たにすること・古いものを改めて新しいものに変えていくこと」を意味しています。
それらの意味から、「沿+革=沿革」で「物事が古いものから新しいものへと移り変わっていくこと・歴史や変遷」を意味することになったのです。
「沿革」の表現の使い方
「沿革」の表現の使い方は、「主に企業・組織・自治体(学校)などの今日までの概略的な歴史、活動(規模)の移り変わり」を指し示して使うという使い方になります。
企業・学校を紹介するウェブサイトやパンフレットには、その企業・学校の歴史的な移り変わりを示した「沿革」のコーナーが設けられています。
例えば、「この学校の沿革を知りたければ、Googleで検索してサイトを参照してください」といった文章で、「沿革」の表現を正しく使用することができます。
「沿革」を使った言葉と意味を解釈
「沿革」を使った言葉を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「学校(病院)の沿革」
- 「市制の沿革」
- 「沿革を記す」
「学校(病院)の沿革」
「学校(病院)の沿革」という表現は、「その学校(病院)の設立後の経緯や歴史的な移り変わり」を意味していて、学校や病院を紹介するパンフレットなどには概ねこの沿革が書き記されています。
例えば、「学校(病院)の沿革を知ることによって、その学校(病院)への見方がまた変わってきます」といった文章で使用されます。
「市制の沿革」
「市制の沿革」という言葉は、「自治体としての市の政治・制度の概略的な歴史、その自治体の市の制度的な移り変わり」を意味しています。
例えば、「市制50周年を記念して、市制の沿革が詳細に記された小冊子が無料で配布されることになりました」といった文章で使えます。
「沿革を記す」
「沿革を記す」という表現は、「企業・学校・病院・自治体などの活動実態や規模の歴史的な移り変わりを記録(記載)すること」を意味しています。
例えば、「社史編纂の部署に配属されたため、明日からは会社の今までの沿革を記す業務を行うことになりました」といった文章で使われます。
「沿革」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「沿革」を使った例文・短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「沿革」を使った例文1
- 「沿革」を使った例文2
「沿革」を使った例文1
「その会社の事業の沿革を調べてみると、1980年代の高度経済成長期に急速に事業規模と従業員数を拡大したことが分かります」
この「沿革」を使った例文は、「その会社の事業の歴史的な移り変わり(変遷)を調べてみると、1980年代の高度経済成長期に急速に事業規模と従業員数を拡大したことが分かる」ということを意味しています。
「沿革」を使った例文2
「市町村といった自治体の沿革に興味を持っている人は少ないのですが、郷土史の史料を読んでいると意外に面白い過去の事実を発見することができます」
この「沿革」を使った例文は、「市町村といった自治体の歴史的な経緯・移り変わりに興味を持っている人は少ないが、郷土史の史料を読んでいると意外に面白い過去の事実を発見することができる」ということを意味しています。
「沿革」と「歴史」の違い
「沿革」と「歴史」という言葉は共に、「物事の時間の流れに従った移り変わりやその変化の積み重ね」を意味しているということでは共通していますが、「歴史」は「個人の人生の時間・活動の移り変わり」にも使えますが、「沿革」は「個人の歴史の意味」では基本的に使えないという違いがあります。
「西郷隆盛の歴史」という言葉は西郷隆盛の伝記という意味でありますが、「西郷隆盛(人物個人)の沿革」という言葉は通常使われません。
「沿革」は「企業・組織・団体・自治体」などを対象に使われる言葉なのです。
また「沿革」は「出来事の変遷の積み重ね」という意味に重点がありますが、「歴史」は「時間の流れの積み重ね」という意味に重点がある違いもあります。
「沿革」の類語や類義語・言い換え
「沿革」の類語・類義語・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「歴史・ヒストリー」
- 「由緒・来歴」
- 「変遷・変転」
「歴史・ヒストリー」
「沿革」の類語・言い換えとして、「歴史・ヒストリー」があります。
「沿革」という表現は、「集団組織の歴史的な移り変わり・物事の歴史的な変遷」を意味しています。
その意味合いから、「沿革」の表現は「歴史・ヒストリー」の表現で言い換えられるのです。
「由緒・来歴」
「沿革」の類義語・言い換えとして、「由緒・来歴」があります。
「由緒」という言葉は「現在に至るまでの立派な歴史・来歴」を意味していて、「来歴」という言葉は「今までの歴史・ここに至るまでの経緯」を意味しています。
「沿革」という表現と良く似た意味を持つ類義語(シソーラス)として、「由緒・来歴」を指摘することができます。
「変遷・変転」
「沿革」の類語・言い換えとして、「変遷・変転」があります。
「変遷」という言葉は「物事の移り変わり」を意味していて、「変転」というのは「状態・情勢が大きく移り変わっていくさま」を意味しています。
その意味合いから、物事の移り変わりを意味する「沿革」と近しい意味を持つ類語として、「変遷・変転」を上げられます。
「沿革」の英語と解釈
「沿革」という言葉を英語で表現すると、“history”(歴史・沿革)や“the past and present of~”(~の過去と現在・~の沿革)などになります。
- “Company history should be published clearly on company's website.”
“Company history should be published clearly on company's website.”
「沿革」を使ったこの英語の例文は、「会社沿革は、会社のウェブサイト上で分かりやすく公開しておくべきです」を意味しています。
「沿革」という言葉について徹底的に解説しましたが、「沿革」には「今日までの歴史や物事の移り変わり」などの意味があります。
「沿革」の類語(シソーラス)・言い換えとしては、「歴史・ヒストリー」「由緒・来歴」「変遷・変転」などがあります。
「沿革」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。