「懐事情」とは?意味や言い換え!例文や表現の使い方
この「懐事情」は、給料日前になると使うことが増える言葉だと言えるでしょう。
目次
- 「懐事情」とは?
- 「懐事情」の語源や由来
- 「懐事情」の表現の使い方
- 「懐事情」を使った例文と意味を解釈
- 「懐事情」の類語
「懐事情」とは?
懐事情とは、使えるお金の程度を表す言葉です。
預金や貯蓄の額などの資産とまで大きな話ではなく、手持ちのお金、またはすぐに用意できるお金のことだと考えてください。
これが「苦しい」と使うと、(すぐに)使えるお金がないという意味になり、「余裕がある」とすれば、少しは使えるお金を持っていると表現できます。
- 「懐事情」の読み方
「懐事情」の読み方
「懐事情」は、「ふところじじょう」と読みます。
「懐」が「持っているお金」のことで、その事情と表現している言葉です。
何故「懐」がお金のことなのかと言えば、和服が当たり前だった時代には、その懐部分に財布を入れていたことに由来します。
「懐事情」の語源や由来
先のように、「懐」だけでも「持っているお金」のこととして幅広く使える言葉で、「この出費は懐に激痛だ」のような形で使われているのをよく見聞きします。
このように「痛い」と用いれば、手元のお金がなくなってしまうほどという解釈になり、逆に「やさしい」とすると、(自分にとって)大した出費でもないといった意味で使うことができます。
この「懐事情」は、持っている、すぐに使えるお金の意味で使っている「懐」という言葉が解釈の全てだということです。
「懐事情」の表現の使い方
「懐事情」は、いわゆる俗語になりますが、使える場面の広い言葉だと言っていいでしょう。
例えば、同僚に対して「今月は懐事情が苦しいから、もう飲みには行けないや」といったような使い方や、上司に対しても、「実は、懐事情に問題ありまして…」などの形で用いて構いません。
ただし、「懐事情」と使った時点で、要は経済事情のことになる為、それが苦しい、問題があるなどと使うのは、あまり格好のいいことではないので気を付けてください。
「懐事情」を使った例文と意味を解釈
「懐事情」を使った例文と、その意味の解釈です。
「余裕がある」と使っても、それはそれで「苦しい」と考えている人に対して嫌味になってしまうことがある為、使い方が広い割に使い所は難しい言葉かも知れません。
- 「懐事情」を使った例文1
- 「懐事情」を使った例文2
「懐事情」を使った例文1
「どれだけ懐事情が苦しくても、これだけは買いたいと思っている」
「懐事情」は、このような形で使うことが多い言葉です。
どうしても買いたいと思っている物が対象であれば、これが苦しいと使っても、それほど格好の悪いものでもありません。
言い方が悪くなりますが、先のように、あまり多用すると貧乏くさく思われてしまう為、ここぞという時に使う言葉だと考えておいてください。
「懐事情」を使った例文2
「懐事情からすると、今月は給料日まであと使えて2万円だ」
常にこのようなことを考えて給料日まで凌いでいる人も少なくないでしょう。
その為、冒頭のように、給料日前に見聞きすることが多くなる言葉だと言えるのです。
「懐事情」の類語
「懐事情」と似た意味で使える言葉です。
「懐」を使った別の表現も1つ挙げます。
- 「懐具合」【ふところぐあい】
- 「金回り」【かねまわり】
「懐具合」【ふところぐあい】
「事情」ではなく、この「具合」としても同じ意味で使えます。
「懐具合が苦しい」とすれば、それだけお金に余裕がないことの表現になります。
「金回り」【かねまわり】
「懐事情」を更に俗っぽく表現した言葉です。
若者が使うことが多く、こちらは「いい」、「悪い」と使う言葉で、「今月には金回りが悪くて…」とすると、お金がないことが表現できます。
「懐事情」は、その人の経済事情に関わる言葉なだけに、人前ではあまり使うべきではありませんが、うまい口実として何かを断るといった使い方は覚えておいて損はないかも知れません(しかし、多用は禁物です)。