「堂々巡り」とは?意味や使い方!例文や解釈
日常会話で「堂々巡り」という言葉を聞くことがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「堂々巡り」とは?
- 「堂々巡り」の表現の使い方
- 「堂々巡り」を使った言葉と意味を解釈
- 「堂々巡り」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「堂々巡り」の反対語
- 「堂々巡り」の類語や類義語・言い換え
- 「堂々巡り」の英語と解釈
「堂々巡り」とは?
「堂々巡り」の概要について紹介します。
- 「堂々巡り」の読み方
- 「同じ様な内容の繰り返しでものごとが進展しないこと」の意味
- 「議会での採決方法のひとつ」の意味
- 「昔の子供の遊び」の意味
- 「堂々巡り」の語源や由来
「堂々巡り」の読み方
「堂々巡り」は「どうどうめぐり」と読みます。
人によっては「堂堂巡り」「堂々めぐり」などと様々な表記をすることがあります。
「同じ様な内容の繰り返しでものごとが進展しないこと」の意味
「堂々巡り」で最も良く使われるのがこちらの意味です。
ものごとが同じ様な経緯や議論を繰り返すだけで、解決に向けて進む様子がないことを言います。
自分達は解決に向けて行動しているつもりなのですが、「さっき同じ様なものを見た」「同じ意見を聞いた」というシーンが何度も起きる時の表現です。
「議会での採決方法のひとつ」の意味
国会中継で採決をしている時に見かける風景です。
議員が一人ずつ席を立ち、一列に並んで檀上の投票箱に賛否の票を入れることを言います。
「昔の子供の遊び」の意味
江戸時代の子供の遊びで、大勢で手をつないで「堂々巡り、小巡り」と歌いながらぐるぐると回る遊びのことを言います。
現在ではこの様に遊ぶ子供はいなくなりました。
「堂々巡り」の語源や由来
「堂々巡り」の語源は、仏教用語からきています。
仏教では僧侶や信者達が祈願をする為に、御堂や本尊、仏像の回りを何度も回るという儀式がありました。
この儀式のことを「堂々巡り」と言い、そこから「ぐるぐると同じ場所を回ること」として使われる様になったのです。
「堂々巡り」の表現の使い方
「堂々巡り」の使い方を紹介します。
- 精神的に疲れる時に使う
- 努力をしていても戻ってしまう時
- 少しでも進展が見られる時には使われない
精神的に疲れる時に使う
「堂々巡り」は、同じ議論や経緯が何度も繰り返されて全く進展せずに、精神的に疲労を感じたりうんざりした時に使われます。
「もういい加減にしてほしい」というニュアンスが含まれた言葉です。
努力をしていても戻ってしまう時
自分では解決の為に努力をしているつもりでも、いつの間にか同じ状況に陥ってしまっている時に使われます。
何もせずに流れに任せているのではなく、自分から何とかしようと思って行動していることを言います。
少しでも進展が見られる時には使われない
何度も同じ問題を繰り返しても、少しずつ状況が変化して何かしらの解決の糸口が見える時には「堂々巡り」は使われません。
人の疲労度ではなく、その問題の本質を考えて使う様にしましょう。
「堂々巡り」を使った言葉と意味を解釈
「堂々巡り」を使った言葉と解釈を紹介します。
- 「堂々巡りに陥る」
- 「堂々巡りの議論」
- 「堂々巡りの会話」
「堂々巡りに陥る」
問題や悩み事が生じたまま解決できずに、いつも同じことで悩んでいる様子を表します。
段々と精神的に追い詰められて不安定になった時に使われます。
「堂々巡りの議論」
お互いが自分の意見を譲らず、話し合いがいつまでも平行線をたどることを表します。
会議で最初から議題がはっきりしていなかったり、資料集めや下準備が不足している時に起こり易く、お互いが無駄な時間を過ごすことになります。
「堂々巡りの会話」
日常会話でお互いがあまり深く考えずにその時の気分で話していて、何時の間にか最初と同じ話題に戻っていることがあります。
そのうちに誰かが気付いて「あれ、さっきと同じ話に戻ったよね」などと言うのですが、女性が大勢だとお喋りをすること自体が楽しくて同じ話題が繰り返されていても気にならないことがあります。
「堂々巡り」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「堂々巡り」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「堂々巡り」を使った例文1
- 「堂々巡り」を使った例文2
「堂々巡り」を使った例文1
「会議で意見が堂々巡りで結局何も決まらなかった」
会議に出席したのですが、お互いが自分の意見を譲らなかった為に、同じ論争を繰り返すだけでした。
結局何も決まらず次回に持ち越しになったことを表しています。
「堂々巡り」を使った例文2
「一晩堂々巡りの思考のまま、結論が出なかった」
何か悩み事があり、一晩中考えたのですが同じことの繰り返しで結論がでずに翌朝になってしまったことを表しています。
「堂々巡り」の反対語
「堂々巡り」に反対語はありませんが、近い意味の言葉を紹介します。
- 「折り合いがつく」
- 「歩み寄る」
「折り合いがつく」
「お互いに妥協しながら合意に至ること」という意味です。
我慢しながらも結論が出るという点で「堂々巡り」の反対の意味と言えます。
「歩み寄る」
「違う意見を持った者同士が譲り合って立場を近づけること」という意味です。
「堂々巡り」の類語や類義語・言い換え
「堂々巡り」の類語を紹介します。
- 「いたちごっこ」
- 「水掛け論」
- 「埒が明かない」
「いたちごっこ」
「キリがないこと」「不毛なこと」という意味です。
語源は江戸時代に流行った同名の子供の遊びからきています。
二人一組で「いたちごっこ」と言いながら相手の手の甲をつねっていくというもので、下の手を上に重ねながら延々と繰り返す遊びであることからこの意味で使われる様になったのです。
「水掛け論」
「お互いが自分の主張を繰り返すだけで解決に至らない議論」という意味です。
こちらは昔、農夫達が自分の田んぼにだけ水を引こうとして争い、お互いの顔に水を掛け合ったことに由来していると言われています。
「埒が明かない」
「らちがあかない」と読みます。
意味は「同じことの繰り返しで全く進展がないこと」という意味です。
「埒」とは低い柵のことで、昔神事の祝詞をあげている時には柵を閉めていました。
その柵が開くと一般の人が参加できる様になり、そこから解禁になることを「埒が明く」と言うようになり、次第に「ものごとが明らかになる」という意味で使われる様になりました。
「埒が明かない」は否定の意味になります。
「堂々巡り」の英語と解釈
“This issue is just going around in circles.”
「この一件は堂々巡りを繰り返しているだけだ」になります。
“go around in circles”で「グルグル回る=堂々巡り」という意味になります。
「堂々巡り」には幾つかの意味がありますが、現在最も良く使われているのが「同じ様な内容の繰り返しでものごとが進展しないこと」という意味です。
ビジネスの場で使える様にしておきましょう。