「水魚の交わり」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
「水魚の交わり」という表現を知っているでしょうか。
これは故事成語の1つであり、ぜひ教養として知っておきたい言い回しの1つです。
ここでは「水魚の交わり」という言葉について紹介します。
目次
- 「水魚の交わり」とは?
- 「水魚の交わり」の対義語
- 「水魚の交わり」の表現の使い方
- 「水魚の交わり」を使った例文と意味を解釈
- 「水魚の交わり」の類語や類義語・言い換え
「水魚の交わり」とは?
「水魚の交わり」というのは故事成語の1つであり、欠くべからざる人の存在、という意味です。
魚は水がなければ生きていけないですよね。
魚と水は切っても切り離せない関係であるということがわかります。
このように、切り離せない親密な間柄のことを「水魚の交わり」というのです。
あるいは離れられない親密な交際を例える場合もあり、夫婦の仲が良い場合にもこの表現が使われます。
これは諸葛亮伝に記載された表現であり、劉備が諸葛孔明と自分との間柄を例えた言い回しでした。
ここから「水魚の交わり」という表現ができあがったのです。
「水魚之交」と記載することもあります。
- 「水魚の交わり」の読み方
「水魚の交わり」の読み方
「水魚の交わり」という表現は「すいぎょのまじわり」と読みます。
誰にでも切り離せない親しい間柄の人がいますよね。
ぜひこの表現を覚えておきましょう。
「水魚の交わり」の対義語
「水魚の交わり」という表現の対義語は犬猿の仲といえます。
「水魚の交わり」という表現が切っても切り離せない間柄を指すのに対し、犬猿の仲というのは非常に仲が悪いという意味になります。
なぜ犬と猿の仲が悪いのかというと、ここには元旦の挨拶が関係しているのではないかといわれています。
誰もが干支を知っていますよね。
この十二干はこの順番に神様のもとに挨拶にやってきましたね。
猿は9番目、犬は11番目です。
もともと猿と犬は一緒に出発するほど仲が良かったと考えられているのですが、競争心を持つようになり、徐々に争うようになりました。
丸太の橋ではお互い先に渡ろうとしたために一緒に川に落ちてしまい、何とかゴールしたものの、最終的には猿と犬の間に鳥が加わり、ゴールすることとなってしまったのです。
ここから、犬猿の仲というのはただ仲が悪いというだけではなく、最初は仲が良かったけれど何かがきっかけとなって仲が悪くなってしまった、という意味を持つようになりました。
「水魚の交わり」の表現の使い方
誰しも、切り離せない存在の人がいますよね。
例えば夫婦で言えば夫婦を切り離す事は不可能ですし、阿吽の呼吸などで理解し合っている夫婦も珍しくありません。
このような関係をまさに「水魚の交わり」というのです。
魚は水がなければ生きていきませんが、魚から水を取り上げられないように、どちらかがいなくなったら生きてはいけないというような関係を表します。
私たち人間で言えば空気と同等でしょうか。
「水魚の交わり」を使った例文と意味を解釈
ここでは例文を紹介します。
- 「水魚の交わり」を使った例文1
- 「水魚の交わり」を使った例文2
「水魚の交わり」を使った例文1
「うちの両親はまるで水魚の交わりのように仲がいいよ」
「水魚の交わり」という表現は多く夫婦関係において使われます。
夫婦というのは契約を結んだもの、という考え方がありますが、長い間生活を一緒にすることにより、何か言わなくてもお互いのことが理解できている、ということも珍しくないですよね。
このようなものを「水魚の交わり」というのです。
「水魚の交わり」のように仲が良い両親を持つと、幸せですよね。
「水魚の交わり」を使った例文2
「妹と私は水魚の交わりのような関係です」
夫婦関係だけではなく、兄弟関係においても水との交わりは存在します。
お互いのことを信頼しあっている、どちらかがいなくなっても困る、という深い信頼関係が築けているのであれば、それは「水魚の交わり」だと言えるでしょう。
「水魚の交わり」という表現は夫婦以外にも使うことが可能です。
「水魚の交わり」の類語や類義語・言い換え
ここでは類義語を紹介します。
- 「旧知の仲」【きゅうちのなか】
- 「親友」【しんゆう】
「旧知の仲」【きゅうちのなか】
旧知の中、というのは昔からお互いに知り合いである、古くからの知人である、以前からよく知っていて親しい間柄である、という意味になります。
昔なじみという表現が当てはまりますね。
古くから親しくしている関係という意味になります。
「親友」【しんゆう】
親友とは仲が良い友人、打ち解けて付き合っている友達、という意味です。
心から理解し合える友達は心友、信じ合える友達は信友などと言われることもありますが、どちらも仲が良い友達という意味であり、恋人が親友である、配偶者が親友である、という人もいるかもしれませんね。
「水魚の交わり」という表現は主に夫婦に対して使われますが、主従関係や友達関係においても使われる言葉です。
ぜひ覚えておきましょう。