「麒麟児」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
この「麒麟児」は、かつて同名の四股名の関取(力士)が存在したように、由緒ある言葉だと考えていいでしょう。
目次
- 「麒麟児」とは?
- 「麒麟児」の表現の使い方
- 「麒麟児」を使った例文と意味を解釈
- 「麒麟児」の類語
「麒麟児」とは?
麒麟児の意味を解説するには、「麒麟」という言葉から解釈していく必要があります。
この麒麟は、現在動物園でよく見る実在の動物のこととしても使いますが、元は中国に伝わる伝説上の動物を指す言葉です。
麒麟は、同じく伝説上の動物である「鳳凰」と並ぶ存在として扱われており、それだけ気高く、象徴的な存在という意味で日本でも使われるようになりました。
生まれながらにしてそのような存在だったとされる鳳凰に対し、麒麟は長い年月を掛けてそれに並ぶ存在となったと言われており、そこから、「麒麟児」という言葉が、「将来が期待できる大器という意味で使われるようになったという経緯があります。
- 「麒麟児」の読み方
「麒麟児」の読み方
「麒麟児」は、「きりんじ」と読む言葉です。
「麒麟」は先のように、動物園で見掛ける「キリン」を漢字にしたもので、そちらとしても使える言葉です。
かつて同名の力士が存在したと冒頭に書きましたが、それだけ期待されての四股名だったのは間違いありません。
尚、その麒麟児という力士は、最高位は東の関脇で、通産773勝という名前に恥じない成績を残しました。
ちなみに、彼は現在(2019年時点)の北陣親方です。
「麒麟児」の表現の使い方
麒麟児は、まだ本格的に頭角は現していないものの、それが多分に見え隠れすることから、これからがとても楽しみな人物だという意味で使う言葉です。
中国から由来している言葉だけに、あの「三国志」の中でも、とても優秀な若い武将に対して使われていた言葉です(あくまで和訳されたものの中で使われたいた言葉ですが、原作にも近い表現があったと推測されます)。
例えば、これまでに誰も考えもしなかったITシステムを誕生させ、一躍話題になった若い人物が居た場合に、「彼はIT業界の麒麟児だと言える」といったように使われます。
将来が楽しみだというだけでなく、既に非凡な優秀さがないとこの言葉は使いません。
「麒麟児」を使った例文と意味を解釈
「麒麟児」を使った例文と、その意味の解釈です。
この言葉で表現されるほどの人物は、そう滅多に居るものではありません。
- 「麒麟児」を使った例文1
- 「麒麟児」を使った例文2
「麒麟児」を使った例文1
「さすがは小さい頃に麒麟児と言われたこともあった人物だ」
麒麟児は、これから先への期待という意味が多分に含まれている言葉の為、既に大成した人物にはあまり用いません。
その彼は、小さい頃から期待されていて、その期待通りに大成したと考えていい例文です。
「麒麟児」を使った例文2
「あの明智光秀は、若い頃は麒麟児と言われていたらしい」
2020年のNHKの大河ドラマのタイトルが「麒麟がくる」だと発表されましたが、この例文にもある明智光秀が主人公の話のようです。
この「麒麟」は、麒麟児のことだと解釈していいでしょう。
「麒麟児」の類語
「麒麟児」のように優秀な人物に対して、それを表現する為に使う言葉です。
- 「賢哲」(けんてつ)
- 「逸材」(いつざい)
「賢哲」(けんてつ)
聡明で賢く、道理をきちんとわきまえた人物に対して使う言葉です。
「彼ほど賢哲な人間もそう見るものではない」のような形で用いられることが多く、将来への期待という意味は含まれていません。
「逸材」(いつざい)
優れた才能をもっており、これからにも期待できる人物という意味で使います。
「麒麟児」とよく似た意味になりますが、そこまで強い意味ではない為、比較的用いやすい言葉だと言えるでしょう。
麒麟児は、既にそれほど優秀で(多分にその片鱗が伺えて)、これからがとても楽しみだという人物に対して使う言葉だと覚えておきましょう。