「支障をきたしかねない」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
ビジネスで「支障をきたしかねない」と言われたらどの様な意味があるのでしょうか。
詳しい解釈と例文なども併せて紹介します。
目次
- 「支障をきたしかねない」とは?
- 「支障をきたしかねない」の表現の使い方
- 「支障をきたしかねない」を分解して解釈
- 「支障をきたしかねない」を使った例文と意味を解釈
- 「支障をきたしかねない」の類語や類義語・言い換え
「支障をきたしかねない」とは?
「支障をきたしかねない」の概要について紹介します。
- 「支障をきたしかねない」の意味
- 「支障をきたしかねない」と「支障をきたすかも知れない」の違い
「支障をきたしかねない」の意味
「支障をきたしかねない」の意味は「そのものごとにとって悪い要因が起きないとは言えないこと」です。
ビジネスで使われることが多く、現在は順調に進んでいるものごとが、何かのきっかけにより悪い方向へ進みそうな状態になることを言います。
その悪い原因と悪い結果が予測できている時の言葉です。
「支障をきたしかねない」と「支障をきたすかも知れない」の違い
「支障をきたしかねない」という言葉は「支障をきたすかも知れない」と言い換えられそうな気がしますが、ニュアンスが少し違います。
「支障をきたしかねない」は、「支障が出るかも知れないし出ないかも知れないが、はっきりと言えない」という意味です。
「支障をきたすかも知れない」は「支障が出る可能性が高いと言える」という意味です。
「支障をきたしかねない」の方があいまいで断定できないという意味になります。
「支障をきたしかねない」の表現の使い方
「支障をきたしかねない」の使い方を紹介します。
- 「このままでは支障をきたしかねない」
- 原因がある程度分かっている時
「このままでは支障をきたしかねない」
今のところは問題ないのですが、現在の状況のままものごとを進めていると、何らかの問題が起きないとは言えないという意味です。
改善をした方がいいという気持ちを含んでいます。
原因がある程度分かっている時
ものごとが悪い方向へと行きそうな原因がある程度分かっていて、それを何とかしたいという時に使います。
但し、それを改善したら100%うまくいくかどうかは分らない、それでも現状を何とかしないと後悔することになる、という時の表現です。
「支障をきたしかねない」を分解して解釈
「支障をいたしかねない」を分解して解釈します。
- 「支障」【ししょう】
- 「きたしかねない」【きたしかねない】
「支障」【ししょう】
意味は「ものごとを進めていく上でさまたげになるもの」ということです。
「支」は「ささえる」の他に「つかえる」「とどこおる」という意味があり「支障」はこちらの意味です。
「きたしかねない」【きたしかねない】
漢字にすると「来たし兼ねない」と表記され、更に「来たし+兼ねない」に分けられます。
「来たす」は「あるものごとや状態を生じさせる」という意味で、主に悪いことに対して使われます。
「兼ねない」は「しないとは言えない」という意味で、2重否定になる事から結果的には「するかも知れない」という意味です。
「支障をきたしかねない」を使った例文と意味を解釈
「支障をきたしかねない」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「支障をきたしかねない」を使った例文1
- 「支障をきたしかねない」を使った例文2
「支障をきたしかねない」を使った例文1
「今彼に辞められたら業務に支障をきたしかねない」
優秀な人が急に会社を辞めたいと言い出しました。
今その人がいなくなると、他に同じ位能力がある人がいないので、すぐに業務に支障が出る可能性があります。
早目に引き継ぎを行うか、引き止めるかのどちらかをする必要があります。
「支障をきたしかねない」を使った例文2
「バスの走行中に運転手に話しかけると運転に支障をきたしかねない」
バスの走行中にお札の崩し方や行く先などについて運転手に話しかける人がいますが、運転手の集中力が途切れて事故につながるので大変危険です。
もちろん運転手は慣れていますが、止まった時に話しかける様にしましょう。
「支障をきたしかねない」の類語や類義語・言い換え
「支障をきたしかねない」の類語を紹介します。
- 「差し障りが生じかねない」【さしさわりがしょうじかねない】
- 「不都合が発生しかねない」【ふつごうがはっせいしかねない】
- 「頓挫しかねない」【とんざしかねない】
「差し障りが生じかねない」【さしさわりがしょうじかねない】
「ものごとを進めるのに良くない事情がおこらないとは言えない」という意味です。
「不都合が発生しかねない」【ふつごうがはっせいしかねない】
「現在の状況で都合の悪いことが生じないとは言えない」という意味です。
「頓挫しかねない」【とんざしかねない】
「計画が途中で進められなくなるかも知れない」という意味です。
「支障をきたしかねない」は「そのものごとにとって悪い要因が起きないとは言えないこと」という意味です。
2重否定をあまり気にせず「起きるかもしれない」と覚えても良いでしょう。