「鬼スラ」とは?意味や概要・ギネス記録についても解説!
鬼スラとは、特定の山に登る為のルートの1つで、2016年に公開された映画から有名になった言葉です。
目次
- 「鬼スラ」とは?
- 「鬼スラ」の概要
- 「鬼スラ」に絡むギネス記録」とは?
「鬼スラ」とは?
鬼スラとは、谷川岳のクライミングルートのうちの1つ、一ノ倉沢・滝沢第三スラブを指す言葉です。
クライミングは登山といっても、普通に歩いて登る訳ではなく、ロープやピッケル、ザイルといった専用の装備により、まるで壁のような急斜面を登っていくことで、そのような遭えて難しい斜面にチャレンジするのがクライマーと呼ばれる人たちです。
人工的に壁に取り付けられたオブジェを使って登るような競技とは違い、自然との戦いになる為、一度成功した斜面であっても、次に登る時には天候や気温などから、全く違う様相となることも少なくありません。
そして、そこが一番の魅力だとも言われています。
「鬼スラ」の概要
鬼スラは、冒頭に挙げた映画の中に登場してから広まった言葉です。
その映画のタイトルは「エヴェレスト 神々の山嶺」で、「神々の山嶺」という小説が原作ですが、その後に同名で漫画化、そしてこの実写映画にもなりました。
クライマーが色々な難しい山にチャレンジする物語で、この映画はタイトルのように、エヴェレストだけに焦点が当たった話となっていますが、「鬼スラ」は国内だけでなく、海外を含めても有数のクライミングの難所として紹介されています。
実際にも、多くのクライマーが日々挑戦している最終目標とも言えるほどのスラブ(山の特定の斜面、登上ルート)です。
「鬼スラ」に絡むギネス記録」とは?
この鬼スラを含めて、谷川岳にはクライマーにはチャレンジしたくなるスラブがいくつも存在しており、「一ノ倉沢・滝沢第三スラブ」のように名前が付けられている33のルートがあるとされています。
それらのルートでのクライミング、更に通常の登山ルートでの事故も遭わせると、2012年までに805名もの死者が確認されており、これは1つの山での遭難による死者数でギネス記録となっているほどです。
尚、世界の8000メートル級の山での遭難による死者数を合計しても、同時期までに637人だとされており、どれだけこの谷川岳が厳しい山なのかが分かります(谷川岳は高さとしては、2000メートル弱です)。
鬼スラは、クライマーにとってはそのルートでの登頂は最大の目標だと言われるほどの難所です。
文字通り、鬼が棲んでいるような厳しさが待っていることから付けられた名称です。