「夭折」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
夭折は、あまり聞き慣れない言葉ですが、新聞や小説など堅い表現が多い媒体で見掛けることがあります。
目次
- 「夭折」とは?
- 「夭折」の表現の使い方
- 「夭折」の英語と解釈
- 「夭折」を使った例文と意味を解釈
- 「夭折」の類語
「夭折」とは?
夭折とは、将来を期待されながら、若くして亡くなってしまったという意味で使います。
難しい表現ですが、特に敬語などではなく、使う時には「夭折した」という形で構いません。
無理に「夭折された」などと使うと、逆におかしくなってしまうので注意してください。
この若くしてという範囲には特に基準はなく、25歳や30歳で亡くなった時にも使うことがありますが、一般には未成年(19歳以下)のうちに亡くなった場合に使われることが多い言葉です。
- 「夭折」の読み方
「夭折」の読み方
「夭折」は、「ようせつ」と読んでください。
「折」はそのまま「せつ」と読めますが、「夭」の読み方が難しい為、この熟語として覚えてしまいましょう。
もしくは、「妖怪」(ようかい)の「妖」のへんが無くなったものだと覚えておくと、そのまま「よう」と読むことができます。
また、手書きの場合に「天」と間違えないように(そう見えるようには書かないように)注意してください。
「夭折」の表現の使い方
夭折は、その意味から有名人に対して使われることが多い言葉です。
例えば、夭折した有名人の一覧のような掲載が見られるのがその代表的な例で、将来を期待されながらも早くして亡くなってしまった名前が並びます。
一部、23や25歳などでも、まだまだ若かったという意味で一緒に載せていることが少なくありません。
尚、死者に対しては「享年」という表記が用いられることが多いですが、夭折したと使う場合には、この享年という言葉は原則的に用いません。
それは、享年には、仏教で天から授かった命を全うした年数という意味があるからです。
若くして亡くなった人は、まだそれを全うしたとは言えない為で、「当時○歳」といった形で表記することが多いです。
「夭折」の英語と解釈
夭折に該当する英語表現は、“premature death”となります。
直訳すると、「早くして亡くなった」となり、夭折に近い意味で使うことができます。
ただし、「将来を期待されていた」というニュアンスは含まれていません。
こちらの場合も、特に年齢の範囲などはなく、“He was premature death by a freak accident.”と使うと、「彼は不慮の事故によって夭折(早死に)してしまった」となります。
「夭折」そのままの意味で使える英語表現はない為、このような形で代用してください。
「夭折」を使った例文と意味を解釈
夭折を使った例文と、その意味の解釈です。
死語にこの言葉で表現される人は、生前に多少なりともその分野で名前が通っていたり、有名人の二世や三世といったことが多いです。
- 「夭折」を使った例文1
- 「夭折」を使った例文2
「夭折」を使った例文1
「あの選手は小さい頃から天才少年と呼ばれたが、残念なことに夭折してしまった」
小さい頃から才能の片鱗を見せていた選手が、若くして亡くなってしまって残念だと言っています。
スポーツ選手だとすると、19歳以下、もしくはもっと若くして亡くなったのだと推測されます(スポーツ選手は、10代から一線級になることが珍しくない為です)。
「夭折」を使った例文2
「宇宙物理研究者の滝沢守氏は、27歳で病気の為に夭折したと記録がある」
当時、宇宙物理研究者として将来を渇望されていた滝沢守氏でしたが、病気によって惜しくも早くして亡くなってしまいました。
この27歳で亡くなったことを夭折と呼ぶかについては微妙なところですが、夭折と表現できる条件には、子供が居ないということも含まれています。
それに該当することと、その将来や才能を惜しんで遭えてこのように使っていると考えていいでしょう(実際に、おかしい使い方ではありません)。
「夭折」の類語
夭折と似た意味で使える言葉です。
ほとんど同じ意味の言葉もあります。
- 「夭逝」【ようせい】
- 「早世」【そうせい】
「夭逝」【ようせい】
「夭折」と同じく、才能を期待されながら、早くして亡くなった人のことです。
「夭逝」とほぼ一緒の意味ですが、こちらは「将来」より、「才能」という意味合いが強い言葉となります(ですが、実際には特に区別せずに使えます)。
「早世」【そうせい】
早くして亡くなることを表します。
将来が期待されていた、才能が惜しまれるといったニュアンスはない為、英語の“premature death”に該当する言葉だと考えていいでしょう。
惜しくも夭折してしまった有名人やスポーツ選手は、後にも語られることが少なくありません。
この言葉を見掛けた際には、生前はどのような人だったのかを調べてみるのもいいでしょう。